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近々わたしウソつくかもだから先に謝っとくだと⁉︎それって嘘告じゃないよね⁉︎  作者: 猫の集会


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18/22

先輩

 桜は、なぜぼくが読んでいる本を借りたのか…


 男性心理を知りたかった?

 

 でも、これはぼくの好きな本であって、先輩がどんな本を読んでいるのかは、わからない。

 

 ぼくの好きな本を貸してよかったのだろうか?

 

 桜は、なぜ先輩から借りないのだろう…。

 

 次の日、桜が昨日貸した本を持ってきた。

 

「めっちゃ面白かった!とくに、あの最初のたたかい最高!」

「だろ?はじめからそんな⁉︎みたいなね」

「わかる!」

 と、オレたちは盛り上がった。

 

 自分の趣味の話が分かり合えるというのは、なんとも面白い。

 

 それも、自分の好きな人なのだから、なおさらだ。

 

 しかし、桜はぼくとこんなことをしていていいのだろうか?

 

 ふと、疑問に思っていると桜が

「わたし、今…頑張ってるの。だから、負けない。」

 と、真剣にぼくをみつめた。

 

 それは、たぶん…

 

 田口さんと先輩争いしてることなのだろう。

 

 桜が、どんな感じで頑張っているのかは、わからない。

 

 でも、負けないと宣言した桜は、かっこよく思う。

 

「おう、頑張れ」

 ぼくも、まっすぐに桜の目をみて応援した。

 

「わたし、まだ田口さんみたいに激変できてないけど…でも、後悔はしたくないんだ」

 

 …やっぱり田口さんの名前が出てきた。


「うん」

 

 田口さんは、薬をやめたことで激変したのが、一番の大きな理由なんだけど…

 

「桜は、さ……最近少し痩せた?」

「えっ、わかる?それは、嬉しい」

「頑張ってるんだね。」

「うん!」

 

 桜には、どうにか幸せになってもらいたい。

 

 でも、田口さんは田口さんなりに必死で頑張っているんだよな…。

 

 先輩は、罪な男だな…

 

 

 なんだかんだで夏休みに、よく桜がうちに来るようになった。

 

 いいのか?

 

 ぼくといるんじゃなくて、先輩といた方がよくないか?

 

 でも、そんなこと聞けるわけもなく…

 

 先輩との仲は、大丈夫なのかって、少し心配になるくらいだ。

 

 ぼくは、そりゃ大好きな幼馴染との距離が縮んで嬉しいけど…

 

 桜は、不安じゃないのだろうか?

 

 それとも、わざと距離をおいて、夏休み明けにびっくりサプライズするつもりなのだろうか?

 

 …

 

 田口さんと先輩の距離が縮んでいたら…

 

 桜は、大丈夫なのだろうか…

 

 

 ……

 

 

 心配だけど、ちょっと幸せな夏休みも、もう少しでおしまいとなる。

 

 あ‼︎

 

 嘘告‼︎

 

 ぼくは、夏休み明けに桜から嘘告されるんだった‼︎

 

 なんの対策もしてない‼︎

 

 ただただ、桜と漫画について語り合って、それぞれ自分磨きしていたじゃないか‼︎

 

 どうすんだよ⁉︎

 

 ——

 

 

 夏休み明け、皆はいつも通り元気そうだった。

 

 

 え、どうしよう…

 

 夏休みが明けてしまったよ?

 

 夏休み中、あんなに一緒に桜といたのに…

 

 その桜からの嘘告対処法を、なんにも考えてすらない…

 

 

「夏休みゆうたんは、楽しかった?」

「あぁ、うん…まあ。田口さんは?」

「わたしは、めっちゃいいことがあったんだぁ。恋ってやっぱり最高だよねえ」

 と、幸せそうな顔をする田口さん。

 

 え…

 

 これは…先輩との進展あり?

 

 チラッと桜の方をみると、桜は…友達と楽しそうに話していた。

 

 桜…

 

 大丈夫かな。

 

 

 心配になった次の日、田口さんが病院に寄ってから来るから遅刻だと、朝のホームルームで先生が言っていた。

 

 

 朝の会が終わると、廊下に先輩がいるのに気づいた。

 

 先輩…

 

 田口さんに用事かな?

 

 田口さんは、遅刻して来るそうですと、お伝えしようとすると、先輩は桜を呼んだ。

 

 ⁉︎

 

 二人の関係は…良好だったみたいだ。

 

「これ、家に忘れ物。早めに渡した方がいいかなって言われて持ってきた」

「ありがとうございます」

 と、やりとりしていた。

 

 家に…行ってたんだ?

 

 いつのまに…

 

 まぁ、でも…これでよかったんだ。

 

 少しホッとしつつ、心がチクチクと痛んだ。

 

 てか、田口さんが遅刻でよかったな。

 

 二人が一緒にいるところをみたら、田口さんだっていい気はしないだろうからね。

 

 

 それにしても、なぜあの先輩はよりによって同じクラスの女子二人と交際しているのだろう…

 

 ばちばちになるに決まってるのに…

 

 

 続く。

 

 

 

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