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近々わたしウソつくかもだから先に謝っとくだと⁉︎それって嘘告じゃないよね⁉︎  作者: 猫の集会


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17/22

訪問

 夏休み、ぼくは桜と部屋でアイスを食べている。



 桜が来たので、冷房も入れた。



 …


 不思議な時間が流れる。


 夏なのに、アイスのおかげで寒い。


 冷房の音だけが響き渡る部屋。


 うたでも流しておけばよかった。


 桜が来るのをわかっていたら、アイスを食べることをわかっていたら…


 来るの知ってたら、もっと色々準備できたのにな。


 もっとおしゃれして、髪も整えて…



「ねぇゆうた、アイスって溶けるよね」

「え、うん」


 なぜそんな当たり前の話を…


 あ、沈黙に耐えられない状態ってこと?


 じゃあ、なんか気の利いた言葉を言わないとじゃないか。


 なんにも考えてなかったから、このバニラアイスのように、頭が真っ白なんですけど…


 えっと、えっと…


「時間もアイスも一緒だね」

「え、どういうこと?」

「だって、アイスはすぐに溶けちゃうし、時間もあっという間に流れちゃう。大切にしたいものこそ、どこかにあっという間にいなくなるんだよ」


 …


 それって…


「桜は、大切にしたい時間がなくなっちゃったの?」

「ううん、まだ大丈夫。でも…時間の問題かなって」


 それは…田口さんに先輩をとられちゃう的な?


「まだ大丈夫なら、諦めないでいいんじゃない?それに、アイスは溶けるけど、美味しさって忘れないでしょ?たとえ大切な時間が思い出になったとしても、思い出は心に残るよ。ね?だから、大丈夫」

「そっか、そうだよね」


 桜は、にっこりした。


 ぼくは、好きな人に恋のアドバイスをした。


 あぁ、あんなにたくさんの本を読んだのに、全く進展しないぼくと幼馴染。


 なんなら先輩とのアドバイスするとかさ…


 ぼくは、どうしたら正解なのだろうか。


 …


 気の利いた言葉をかけてあげることすら、できません。


 唯一、思いつく言葉といえば…


 カルボナーラの夏休み…


 意味がわからない。


 なぜそんな言葉が思いついてしまったのか…


 しかし、にっこりした桜をみて思うことがひとつだけある。


 この笑顔は、ずっと安定していてほしいと。


 だから、ぼくは決めた。


 桜の荷物持ちになると。


 別に、めしつかいになるということでは、ありません。


 ただ、ただぼくは…


 桜のすべてを一緒に背負う気持ちで、寄り添う。


 そういうことだ。


 一緒に背負ってやろうじゃん。


 桜、ぼくは桜がどう決めようと、きみの見方になるよ。


 偽カレだって、任せろってなもんだ。


 ただ、先輩には…二股をどうにかしていただきたいのが本音だ。



 先輩には、ぜひムチをプレゼントしたい。


 そして、桜にはあめを。


 そもそも、先輩がなぜ二股しているのか、理由はわからない。


 なにか、ちゃんとした理由がある可能性は、あるかもしれない。


 シカシ

 

 エビデンスがないんデス

 

 ないけどショウコインメツ滅滅

 

 ホロビロ

 

 桜の前にぼくが壊れそう。

 

 ……

 

 

 でも、やっぱり二股は…きこえがよくないよ。


 じゃあ、三股ならいいよね?ってなるわけがないんだが…


 まさか、三股四股とかしてないよね⁉︎


 あの先輩、かっこいいし…まさか、告白されたら断れない優しいタイプだったりしないよね?


 だれでもようこそ劇場の人じゃないよね⁉︎


 だれだよそれってなるけど…


 こればっかりは、先輩しか知らない交友関係…


「ねえ、ゆうた?さっきから難しそうな顔してるね?大丈夫そう?」


 ⁉︎


「あ、うん。大丈夫…」

「なら、よかった。アイツ…いや、アイスごちそうさまね。」


 え、今…


 アイツって言わなかった?


 グチなら、全然聞くのにな。


 だれかにグチを聞いてもらうと、効くよね。


 スッキリするっていうかさ、なんか、ね。


「アイツって、今言いかけたよね?」

「ううん、言い間違いだよ」

「そっか、ならいいんだ」

「うん、あ!てか、ここに来た理由なんだけど…」

「なに?」

「本、わたしもゆうたがいつも読んでる本貸してもらいたいんだ」


 ?


「なんで?」

「えっ、なんか…なんとなくだよ」


 …


「そっか。でも、ぼくが読んでる本って、たたかいとか転生とか現実離れしてるけど、それでもいい?」

「うん、面白そう」


 桜は、いい幼馴染だ。


 なぜぼくが読んでる本が知りたいのかわからないが、とりあえず貸してあげることにした。


 桜は、ありがとうって言って、本を持ち帰った。



 続く。





 

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