ついに⁉︎
落ち着かないまま、放課後をむかえてしまった。
おむかえに行ってないのに…勝手にやってくる放課後。
…仕方ないな。
嘘告を受け入れる決心をして、桜の元へ向かった。
あれ?
とりあえず教室を出たところで、迷子になりました。
待ち合わせ場所って、どこ?
放課後話があるって言われただけで、場所を聞くのを忘れた。
こういう場合は、普通体育館裏とか?
靴履いて、体育館に行くの?
荷物は、どうする?
教室に置いたままだと、またとりにいくようだね?
桜と一緒に、また教室戻るの?
気まずくないか?
なに話せばいいんだよ?
教室に戻るときは、もう偽カップルなんじゃん?
偽カップルって、どんな感じでやりとりするん?
学習してくればよかった‼︎
予習復習は、大事だってあれほど先生が言っていたというのに…
しかし、夏休み明けだと思って油断しすぎた…
廊下をウロウロするぼくを、補導したのは桜だった。
「こっち、いい?」
⁉︎
「あ、桜…うん。」
大人しく桜についていくぼく。
パパラパラパラパーン
ゆうたは新しい仲間をみつけた。
ザッザッザッ
手と足をブンブンさせて、ぼくはゲーム気分で桜についていった。
いきなり振り向く桜。
「あはは、なにその歩き方」
「あ、なんか…落ち着かなくてつい」
「そんな、たいした話じゃないから安心して。ここなら、だれもいなそうだね。じゃあ、話すよ」
「う、うん…」
「実はわたし…」
…
どうしよう…どうしよう…
「あのね、わたし…実は、痩せたのっ‼︎」
え?
そうきたか⁉︎
「あー、それはすごいじゃん‼︎それは、すごいよ。」
「じゃ、それだけ!また明日ねっ」
⁉︎
え?
えっ⁉︎
これは…これは嘘告の予行練習?
どういうこと⁉︎
え?
痩せたの?
そもそも桜は、元からスタイルいい方だよね?
これは、ただの練習にすぎないのか?
桜は、行ってしまった。
桜の花びらみたいに、あっという間に散った。
いや、去った。
…
えー…
なにこれ?
誕プレに、立派な大きな箱をもらい、喜んであけると中身がただの箱だったくらい、びっくりだ。
せめて小物入れとかだったら、まだよかった。
しかし、ただの箱…だった。
そんな感じです。
…
とりあえず、また教室に戻らないと…
バッグカムバック…
とりあえず、言いたかった言葉がそれだった。
なんなんだよーっ…⁉︎
ところで、桜ってほんとうに痩せたの⁉︎
なにか、重大な意味が隠されてるっ⁉︎
十代なだけに、重大ななにか…
なんなんだ…
どういう意味が隠されてるというんだ⁉︎
わたし痩せたの…
わたし痩せたの…
え、聞き間違いじゃないよね⁉︎
わたし、痩せたいのっていった⁉︎
でも…すごいじゃんって言ったら、否定しなかったよね?
痩せたいって言ったなら、まだ痩せてないよ?って言ってこない?
…わからない。
わからないって‼︎
難問が解読できないまま、教室に戻ると、だれもいなかった。
よかった。
桜と鉢合わせしたら気まずいもんな…
無事に遭遇せずに帰宅した。
そこでハッとした。
明日って…土曜日なんだよね⁉︎
さっき桜は、また明日って言ってなかった⁉︎と。
明日は、土曜日だから…また明日ってのは、どうなのだろう?
これは、なにかを意味するのか?
明日…
なにか用事があるってこと?
よくわからないが、一応カレンダーをみてみた。
…ゴミの日ってかいてある。
母さんは、最近なんでも忘れるって言っていたから、たぶんゴミ捨てを忘れないように、カレンダーに書き込んだのだろう。
桜に連絡して…みる?
してみよう。
いや、どうしよう…
とりあえず、散歩しながら考えよう。
「さぁ、散歩に行こう。ジョセフ」
シーン
よし、行こう。
静かについてくるジョセフ。
ジョセフは、ずっとぼくの後を黙ってついてくる。
しかし、雨の日や夜はあまりみえない。
街頭がある場所になると、ジョセフはひょっこり顔を出す。
ジョセフとは、ぼくのかげだ。
かげと遊んでいたら、桜とうっかりあってしまった。
そりゃそうか。
家近いんだもんな…
桜は、買い物をしてきたみたいだ。
でも、買い物袋を慌てて隠していた。
「こっ、これは…違うの。おつかいなの。そう、おつかい」
?
なぜそんなに慌てているのだろう?
「そう。おつかいなんてえらいね」
「あ、えと…はい。ごめんなさい」
⁉︎
「なんで謝るの?」
「それは…なんとなく。」
「なんだよそれ」
「あはは…」
…
「そういえば、明日って…土曜日だよね?」
「なにあたりまえのこと言ってるの?」
「そうだよね…あたりまえの土曜日だ。」
「そうだね。あ、わたし明日田口さんのお宅におじゃまするんだ」
「へえ、それはよかったね」
「うん!」
…
じゃあ、ぼくは明日なんにもないんだ。
桜は、ただ間違えてまた明日って言っただけっぽい。
続く。




