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~暗幕~

 アルバートはロズベルグでリネに別れを告げた。グレンへは「兵隊になるよ。隊長になって帰ってくる」と話してハグを交わす。



「あなた……私にも必ず帰ってくると約束して……」

「それはできない……もし破ってしまうことになれば僕も君も耐えられない」

「でも……それでも……」

「リネ……」



 彼は愛する妻に錆びた金の首飾りをつけた。



「これは……」

「どこかの貴族が落としてしまった物らしい。もしも帰ってくることがあれば、これよりもっと素敵なアクセサリーを持って帰るよ。隊長になるより容易いさ」



 愛する妻とキスを交わし彼はロズベルグを発った――




 ロズベルグから東へ戦車で約半日、サガトールからロスデュベルの地に着く。そこで彼は上官から軍服を頂戴する。



「アルバート・カシム! 打倒デュオンの為に戦います!」

「声が小さい!!! もっと!!!」



 ロスデュベルで貰ったモノはこれから着ることになるバグラーンの軍服と上官からの殴打という洗礼。



「すまないな。ああいうことがあると先に言うべきだったかもしれないが、もし言えば、アンタが逃げてしまうかもしれないと思って……」

「ははは……大丈夫さ。戦場じゃあコレ以上の事があるのだろう?」

「ああ。敵に奪われなくても自らの手で命を落とす奴も珍しくない」




 そう。アルバートが目にするのは想像以上の地獄。




「やめてくれぇ! 命は!! 命だけは!!!」



 とある戦地で捕えられたユミラ商人がギロチンの刑にかけられた。



「おぉ巨人様よ! どうか!! どうか私を!!!」

「黙れ!!! デュオンの傀儡風情が!!!」



 その商人の体を抑えこむアルバート。怒鳴って鞭を打ちつけるロンディア。



 2人によって、その男の首は無惨にも転げ落ちた。




 その夜、その町の酒場の片隅でアルバートは独り酒をゆっくりと飲んでいた。そこにバディを組むロンディアがやってくる。



「大丈夫か?」

「何が?」

「初めての処刑だっただろう?」

「ああ。そうだな。木を切り倒すよりも堪えるのは堪える……」

「アンタ、あの時に涙を零していたものだからよぉ、心配になったぜ」



 ロンディアは笑いながらアルバートの肩をポンポン叩いた。



「それが心配する人間のすることか!!!」



 彼は大声で怒鳴り散らす。酒場にいた人間は一斉に静まった。



「わ、悪かった……でも、慣れなきゃいけない。俺たちが何でこんな戦争に巻きこまれているのか? それぐらいは分かっているだろ? 敵はデュオンだぞ?」

「ああ……嫌でもなぁ……」



 アルバートは苛つくままだ。ユミラたちは代々「巨人」を信仰している。巨人とは背丈の高いデュオン皇族のことを指す。その信仰振りは身の振る舞いにより同族であればあるほどに分かってしまうもの。彼の手には死んだ商人の遺品にもなる銀のネックレスも握られていた。



 あまりにも痛烈な後悔に彼は心のゆく先を失う。




連日の投稿になりますm(_ _)m


ここが特にキツいところになるかな(^皿^;)


ただまぁ嗚呼神と違って「ふざけて」っていうのはないんですよね。色々問題になっちゃいけないかなと思うのでモデルとなったモノの紹介はすることもないんだけど……。ただ「戦争」って人を変えてしまうものなんですよ。そういうのを伝えているのはある。



いでっち51号

『嗚呼!!なんて素敵な女神様!!』

https://ncode.syosetu.com/n1451ek/



ワルキューレ・トリスの世界観に興味を持たれたら是非こちらも!



明日、最終回になります。最後までみとどけてくださいm(_ _)m

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