第16冊 鑑真大和上に会いに行く
奈良いろはホテルにて、明日の予定を考える。順当に行くなら、今日6月4日に行けなかった長谷寺に午前中に向かえば良いだけなんだけど………問題は、午後の予定が既に決まっていること。既に申し込んでいる「宮大工・石井浩司氏と巡る薬師寺」プランの集合時間は12時50分。
近鉄奈良駅→長谷寺で1時間、長谷寺→薬師寺で1時間。長谷寺見学に2時間として昼食時間で+1時間。これだけで既に5時間必要。
さらに朝起きて出かけるまでに2時間を要する事を考えると………起床時間が5時50分!?
イヤじゃー!
(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
なんで旅行に来てまで早起きせなイカンのだ!も少しゆっくり寝たいし、ゆっくり朝食も摂りたい!
んでもってなんで2時間もかかるのさ!
そんなに化粧してないじゃん!
服も決まってるでしょ?
………え?
日焼け止めとかクリームとかその他なんたらかんたらで仕方ないって?
そうなん?
むぅ………長谷寺の十一面観音様はまたいずれ機会もあろう。他に何かめぼしい所、薬師寺に近い所は…………近いと言えば唐招提寺(歩いて10分)だけど…………3年前に息子ちゃんと行ったし…………
お?
唐招提寺で「開山忌」なるものが催される、と。………なんぞそれ?
「鑑真大和上の像(本物)が安置されている御影堂が、毎年6月5日から7日までの年3日だけ参拝できる日」
ジャアストミィィィト!
「………って事らしいけど、行く?」
「行く!」
同時に確定、さらば長谷寺。
やっぱり旅は何が起こるか分からない。
ただ、どうやら結構な人出で、整理券が配られる模様。あんまり遅くに行くと、今度は薬師寺ツアーに支障が出かねないので、朝9時には出発が決定。
翌朝、予定通り………ねぇ、あと4分で電車来るんですけど?え、走れ?全部荷物持ってるのこっちなんだけどー?
ギリ間に合って朝9時30分には唐招提寺に到着。中に入るのに1000円、特別拝観でさらに1000円。整理券を見ると………なんと12時から。デ◯ズニーランドか?
取り敢えず境内を回る。
昔修学旅行で、ここのお坊さんめっちゃ厳しくて叱られた記憶が蘇る。
ここの境内には、レプリカの鑑真大和上像が拝める小さなお堂がある。普段はこちらを拝観するわけだが、そちらに先に出向くと………
大・行・列!
ヤバい。コレは下手したら薬師寺間に合わない!
再入場できる事を確認し、昼食を先に摂って戻ると、既に12時拝観組の行列ができあがってる!
御影堂の玄関入ったのが12時30分。タイムリミットまでは30分ある。と思ってたら、まあそこからが進まないこと、まるで国会の牛歩戦術の如し。刻々と進む時間に焦り始めるが、もはや引くことすら出来ず、覚悟を決める。
幸いにして10分程で目的の広間に到着。皆様正座しての御参拝で、後ろに居ても見やすい。度重なる渡航失敗でついに失明し、それでも諦めなかったその信念はどこからのものだったのだろう。御像に静かに手を合わせる。
その後は東山魁夷氏の障壁画を拝見し、急ぎ薬師寺へ。
特別にこんなお土産をいただきました。
撮影禁止なので有難い。




