⑤
「大伴よぉ。なんでそんなに必死に勉強してるんだ?キャラ変わってないか?」
「事情があるんだよ」
片山の発言を適当に流して、詰めとしてプリントなどで最後の確認をする。
早いもので、もうテスト当日。
今日の教科は現代文と数学である。
はっきり言って地獄だった。
現代文と数学に重点を置いた勉強をしながら他の教科もいつも通りにこなした毎日。
一切容赦してくれない峯扇。
いや俺も合意だけどさ、と大伴は思うが、やっぱり峯扇はスパルタだと再確認。
片山風に言うとドS。
まぁそのおかげでみっちり勉強できたわけだが。
実際、学力は前とは比べものにならない程アップしている。
「ははぁん。さては峯扇椿樹と釣り合おうとしてんだな?いつまでも足蹴にされるのは嫌なんだな?」
「黙れテメェ!!俺がいつ足蹴にされた!?お前、俺のことマゾだと思ってんだろ!!っつーか俺と峯扇はお前の想像してる関係じゃねぇよ」
精神的には足蹴どころか、二、三回は殺されてるけど。
断じて峯扇より格下になった覚えはない。
「例えるなら、教師と生徒だ」
「き、教師だと!?まさか年下に先生プレイを「お前もう死ねェ!!」
神速。
その呼び名が一番ふさわしい速さで、大伴は片山に渾身の蹴りを放った。
確信した。
こいつと峯扇は会わせたら駄目だと。
絶対峯扇に悪影響しか与えない。
もしかしたら速水が大伴に抱いてる感情とはこんな感じなのだろうか。
だとしたら、大伴に対する人権侵害もいいとこである。
大体、大伴は峯扇に邪な感情は抱いてない。
まぁ胸の大きさに関してはちょっとはあるかもしれないけど。
「大伴。テスト始めるから片山を解放してやれ」
片山に蹴りを連発していると、
テスト監督の先生が苦笑いを浮かべていた。
しかし残念ながら、あと数発攻撃しないと憂さは晴れそうにない。




