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狂人の失踪 ~異世界で吠える~  作者: おひんぽ丸出し大黒柱
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9/12

第9話 誓いのキスと怪物退治

教会の扉の前に到着した一行

「これって勝手に入っていいんですかね?」


「寒いし早く入りたいな~」


狂ノ進は教会の厳めしい扉を僅かに開いて中を覗いた

「結婚式と剣道の試合がやってますね」  


「同時にやることあるかね?」


「勝手に入っていいのかな?」


「私たち制服を着てるし大丈夫じゃない?」


「前に読んだ週刊少年ゼクシィに大丈夫って書いてありましたよ」


「「「週刊少年ゼクシィ???」」」


『週刊少年ゼクシィ~』


今月のゼクシィは~?


世界の真理まる分かりブック♪


更に更に~


エンコも入る印鑑ケース♪


更に更に~


おっきい!!!カブトムシ!!!18cm!!!



「週刊少年ゼクシィに書いてあるなら間違いないですね」


4人は教会の中に入ると空いていた長椅子に座った


教会の前方中央では今まさに誓いのキスが行われようとしていた


あと教会の後ろ半分では地域の剣道少年たちの試合が行われていた


「汝、病メル時モ、健ヤカナル時モモモ、愛シ合ウコトヲ誓マスゥカ?」


パチパチ メーン


「「誓いますが?」」


パチパチ コテー


狂ノ進は声を抑え隣の純に囁いた

「なんか煽り気味の新郎新婦だね」


「うん。それにしても剣道うるさいね」


「ソレデハ、誓イノ...チガイノ...グルトハギチョエース!!!」


神父は突然、異形の怪物へと変身した


霧ンがボソリ呟く

「外国人の神父であることを表すためにカタカナを使っているのかと思ったが人格を失いかけている表現だったとは」


全身が膨れ上がり巨大化し

肌は灰色に変色したあと皺まみれになり

眼は深海の如く暗く冷たく...

肥大化した耳と鼻はダランと垂れ下がる

最早人間としての意識を失い四足歩行の化物となった神父は式場を暴れ回り大音量で吠えた

「パオーン!!!」


怪物に吹き飛ばされ意識を失う者も出てきた式場は大パニックに陥った


化物はブォンブォンと鼻を振り回し式場を破壊していく


その様子を眼にした花嫁は腰が抜けその場にヘニャリと座り込んだ


化物の無造作に振り回す鼻が花嫁を襲おうとする


咄嗟に花嫁を庇うように覆い被さる新郎


「かっくいいじゃん」

新郎新婦の危機を救うべく狂ノ進はポケットの中からパチンコを取り出し構えると狙いを付ける間もなく放った


球を包み込んでいる革の部分が狂ノ進の耳元でブゥンと唸り鉄玉は怪物へと吸い込まれるようにヒット


唐突に与えられた痛みに大暴れを一時停止しこちらを睨む化物


緊張から弛緩した花嫁の足元に広がる水溜まり


このとき新郎には新たな性癖が芽生えた

※後日pixivプレミアムにてご報告いたします


縋るように或いは祈るように純は狂ノ進に聞いた

「これからどうするか決まってるの?」


「やべっ!何も考えてなかった!」 


「やっぱりか!!!」


狂ノ進御一行の方へ長椅子を蹴散らしなが突進してくる怪物


狂ノ進は二の矢、三の矢と放つが才能無し


突然、霧ンが声を上げた

「侍キッズの皆さん力を貸してください」


「「「はい!!!」」」


剣道少年たちは果敢に怪物へと飛び掛かった

「メーン」

「ドーウ」

「コカーン」


「股間は反則じゃないか?」 


だが悲しいかな竹刀とパチンコでは巨大な怪物を討伐することは出来ず、あっという間にみんな吹っ飛ばされた


荒れた地面に倒れ込む狂ノ進に向かい怪物は大口を開いた


するとそこに光の粒子が集まり見るからに高エネルギー体が発生した


狂ノ進へと狙いを定めた怪物は目元を弓形に歪めた


そうして集約したエネルギーを使い怪物が狂ノ進にビームを放とうとしたまさにその時


霧ンと純は狂ノ進の元へ駆け出した


が...全然間に合いそうにないねコリャ


眼前の大光量に狂ノ進が死を覚悟したその時


パリンッ!


と音がして教会のステンドグラスが割れたかと思ううと怪物はズドンと横倒しになった











隣のビルの屋上であの老爺がニヤリ呟く


「殺っちゃえ、ニッサン」




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