第5話 再開
突然胸を押さえて呻き声をあげた狂ノ進に純は驚いた
「どうしたの大丈夫!?」
狂ノ進は冷や汗をかき、顔面蒼白になりながら言う
「大丈夫だ多分ただのスカイフィッシュだよ」
「全然大丈夫に見えないよ。病院にいこう」
「すまない病院は医者に止められているんだ」
「出禁ってこと?何やらかしたんだよ」
さらに涙目になり身を捩る
「あぁ痛い痛い!!!これもしかするとデスノートかも!」
純はベビーカー座面から何かを拾い上げた
「もしかしてコレじゃない」
「なんそれ座薬?」
「違くて多分銃弾だね」
「そんな物お尻に入れたらヒンヤリしちゃうじゃん」
「なんで挿入は確定してんだよ」
「じゃあもしかして狙撃ッスされたってこと?」
「恐らく。でもだとしたらなんで無傷なの?」
狂ノ進は自慢気に胸をトントンと叩いた
「万が一に備えて胸ポケットにダイラタンシー現象を仕込んでいたからね」
「仕込めるもんなんだ」
ややあって二人は例の女が通っていると思われる学校に到着した
私立ギロチン大学附属XX高等学校
ホーマック、プラント5、コメリ、コーナン、カインズ
などの名だたる大企業の社長令嬢が足繁く通うラメーン屋さんだ
性別を染色体で表すのがこのショップの特徴でもある
キンシンソウカーン♪
キンシンソウカーン♪
ポイズン♪
狂ノ進が関心したように言う
「流石はお嬢様学校、チャイムがcv反町とは」
少し待つと校門から生徒達がワラワラと出てきた
「あの人?」
「違う」
「あの人?」
「違う」
「あの人?」
「違うまだ出てきてないよ」
純は目ぼしい人物を見つけると頻りに聞いた
この中に自らの恋敵候補がいると思うとさもありなん
その時、校門から一人の生徒がしゃしゃり出てきた
顔や手の至るところに絆創膏を貼った女子生徒だ
純は一目見た瞬間そいつが例の女だと感じ取った
他の生徒たちには目が描かれていなかったが
その女子生徒には綺麗なお目ん玉がドツンドツン
純が狂ノ進に確認を取ろうとした刹那
何を思ったか狂ノ進はのアクセルを全開まで開いた
ブゥーーーーーーーーーーン
と心臓に響くような轟音を立ててはロケットした
純は加速に耐えられず首がペッツの様になりながら驚愕し横にいる狂ノ進を凝視した
トップスピードまで達したベビカ150は例の女と衝突した
サイドカーを装備し安定感が増したベビカ150は今度は横転することはなかった
対して少女の方は、例のごとく事故の衝撃で吹っ飛ばされ放物線を描き、そして地面に叩きつけられた
そしてそのインパクトを殺す様に地面を転がると
今度は獣の様に身を低くして狂ノ進達の方を見つめた
騒然とする周囲
狂ノ進はベビカから降りると彼女を見つめ呟いた
「beautiful をば」
落ち着きを取り戻した純は狂ノ進に問いかけた
「どゆこと?」
狂ノ進は例の彼女から視線を外さずに答えた
「轢き飛ばしたらまたあの綺麗な姿が見れると思って」
「サイコパス診断の回答かよ。この交通事故フェチ!」
吹き飛ばされた少女の傍らに友達らしき女子生徒が駆け寄った
「大丈夫!?霧ンちゃん!!!」
介抱されながら立ち上がると呆然としている狂ノ進の元へと歩いて来た
「あなた今朝に私を轢いた方ですか?」
「はい。お詫びに伺いました」
そう言うと狂ノ進は自らの歯周ポケットから串団子のような物を取り出した
「つまない世の中ですが、どうぞ」
例の彼女は差し出された物を受け取りジロジロと眺めた
「なんですかこれ?歯垢で作ったお団子?」
「いえ、ポン・デ・リングをバラバラにしてから串に刺したものです」
例の彼女は頬を赤らめながら言う
「あっありがとうございます♡」
「僕の名前は野崩 狂ノ進です。長年のご愛顧ありがとうございました」
「私は中都 霧ンです。お線香だけでも食べさせてください♡」
霧ンに肩を貸し狂ノ進を睨んでいた友人は声を荒らげた
「ちょっと、あんた!どういうつもり!
人のこと轢いておいて!
その制服ベロチューのだよね、中学生がエンジン運転していい訳ないでしょ!」
霧ンは腕を振り上げると友人の頬を張り叩いた
パァン!
と綺麗な音が辺りに響く
「そのお喋りな口を閉じないとが農林水産接吻大臣来ちゃうよ!」
「えっ...せっぷ? えっ...」
友人から与えられた突然の痛みに言葉を失った
「こちら私の友人の羽蓮 志亜我ちゃんです」
パニック状態のまま志亜我は言う
「よっ...よろしく」
霧ンは手の平を純に向けた
「そちらの方は狂ノ進さんのお友達ですか?」
「はい、お恥ずかしい話こちらのプロゲーマーは僕の腹違いの微妹でして」
「全部フェイクニュースです。私は高草木 純といいます」
狂ノ進は意を決し霧ンに向かった
「もしかして、この後一緒に映画館に行きませんか?」
霧ンは申し訳なさそうに言う
「ごめんなさい今日は志亜我ちゃんと一緒にヤクルトに入っている乳酸菌の数を数える約束してるんです」
志亜我は驚いた
「そんな約束してないよ!てゆか恐らく億じゃん!」
「そうでしたね、じゃあ私達も映画館にご連行願おうかしら」
「よし、では皆で一緒に映画館に雪崩れ込みましょうか」
「「「押忍!!!」」」




