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第五十一服 戦いの前 第一章・最終話

ついに第一章・完結

『中間テストがほんまにヤバそうなんで、今日の部活パスします!』


 金曜日の早朝、中間テスト前の最後の部活を休むという茉莉からグループメッセージに、光瑠と雪乃も便乗したのと、茶道部特別顧問も今日は来ない日だということもあり、結局部活自体が休みとなった。


 これで春戦前の部活は残り3日となった。


 銀次郎から道具を借りて、『朝茶』なるものを実践してみた碧は、そのことを早く話したかったのに、誰にもその感動を伝えることができない。


 仕方なく『今日、早速銀ちゃん先輩に借りたお道具で、朝茶やったんすけど、清々しすぎる朝でした〜』と、茉莉の呼び方を真似てグループにメッセージを送ったが、銀次郎から「ええやん!」という返信があっただけで、他は光瑠と千歳からスタンプのリアクション、茉莉と雪乃からはナシ。


 (みんなの茶に対する熱量がよくわからないな…)


 そんなことを思いながら朝の教室に入ると昨日のホームルームのせいか、どことなく会話が少なく、絶妙な緊張感が漂っている。

 珍しく寺崎も勉強しているようだったので、声をかけるのを控えた。


 * * *


 そんなこんなで、週末は特に外出せずに中間テストの勉強と闘茶の練習にでも当てようと思ったが、イマイチ集中できなかった。


 気晴らしに葵祭を見に行こうとも思ったが、昨日の会話での、「週末は下鴨神社に立ち寄る王朝行列を嗜む上客でパンパンや!」と言っていた銀次郎の労を思うと、気軽な観光気分で行けない感覚になった。


 そのまま中間テストが始まり、それはあっという間に終わりを告げた。


 春戦前の最後の週を迎えた放課後、部室に集まった茶道部の面々は面白いほどそれぞれのテストの出来具合が表情に現れていた。


 千歳は、そのキャラクターの印象を裏切らない。学年トップ10から外れたことがないらしい。

 光瑠はもう終わったことは仕方ない!という開き直りと昔からの立ち直りの早さを発揮しており、雪乃も同じようだった。

 一番青ざめた顔をしていたのは茉莉だった。

「ま、まぁうちには茶があるんで…!気持ち切り替えていくだけですわ!」

 そう笑うピンクの三つ編みは、いつもよりしょんぼりしているように見えた。


 いずれにしても、春戦はもう今週末の土曜日に迫っている。

 短い期間の中でできることをやって挑むしかないのだが…。


 メラメラとリベンジに燃える部長。

 今回も勘で切り抜けたいという表情の二年生。

 なんとかなるさと能天気な幼馴染。

 中間テストを終えて明らかに落ち込む同級生。

 それらを笑ってみてる副部長。


 戦いを目前にしてなんとも言い難い状況の茶道部は、一体どうなることか…。




 ──────────────── 第一章「世界の色」 ・完



 次回 第二章─全国高校茶道部選手権大会 春予選開幕!

 ライバル出現と、碧を狙う奇妙な影、藤露透の真の姿、碧が感じた敵意の正体とは…?


 ますます目が離せない、第二章に乞うご期待!


ついに第一章が完結しました。

これまでの乱文駄文、誤字脱字タイポ、段落下げ忘れなどで読みにくい中お読みいただきありがとうございました(涙)


第二章から本格的な部活対抗戦が始まります。

第一章で軽く触れたあのキャラクターが登場したり、気になっていた謎が明らかに…?


第二章は鋭意執筆中ですので、ぜひブックマークでの通知受け取りやコメントで応援していただけたら嬉しいです!



本作は、茶事や工芸に関する事柄や知識をある程度事実に基づいて表現しておりますが、名前やニュアンスを変えて表記している箇所もあります。流派や解釈による違いなどもございます。この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。歴史上の人物を絡めたくだりでも、あくまでもフィクションとしてお楽しみください。m(_ _)m


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