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幹の終わりに灯るもの――帰れなくなった少女の異世界旅――  作者: 河居


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22/121

そのうちわかる

その日、カナエはなかなか起きて来なかった。


普段、カナエの朝は早い。

大概2番目にやってくるのは自分で、次にサチ。いつのまにかアヤがいる。

自分がやってくる頃にはカナエは朝食を作っていたり、茶器が作ったものを配膳していたりする。なぜそんな事を?と聞けば、朝は動いた方が目が覚めて気分がいいと言っていた。


昨日は泣いていたし、顔を合わせづらいんだろうか……。


サチと二人、雑な配膳を済ませアヤが現れてもカナエは起きて来ない。


「カナエはどうしたんだろうか……体調でも悪いのか」

なんとなく、顔を合わせずらいのでは?とは言いにくかった。


「体調……」

サチが呟いてアヤを見た。

アヤもサチと視線を合わせる。

「見てくる」

アヤは立ち上がり部屋へ上がっていく。

自分も、と立ち上がりかけたが

「お前は座っとけ」

サチに止められてしまった。

……確かに、女性の部屋にみだりに男が入るものでは無いな。

「茶器!あったまるもの持ってってやれ。ジンジャーティーがあれば頼む。お前もだ。腹にでも巻き付いててやれ」

茶器と雑巾が心得た!とばかりにかけて行った。

「ほら、俺たちは食っとくぞ」

言ってサチは黙々と朝食をとった。



しばらくしてアヤが戻って来た。

「今日はカナエはここで休む。しばらくかかるかもしれないな」

「だいぶ重いのか?」

何か酷い症状が出ているんだろうか……。

「こっちに来てからあいつどのくらいたつ?こんな事は今までなかったのか?」

「そろそろ2ヶ月になる。……ここに来てからは初めてだそうだ」

「……無理してたんだろうな」

自分も、彼女には無理をさせてしまった……。

「市場で何か、彼女の喜ぶものでも探して来よう」

彼女に何かできないだろうか。

「そうだな」


朝食を終えて木戸をくぐり、今日も快晴の港町が出迎える。


「お見舞いもできればいいが……うつるようなものだと彼女が気にしてしまうだろうか……」

なんとなく呟いた言葉に、サチが勢いよく振り返った。

「サチ?」

何事かと思っているとサチが盛大にため息を吐いた……。

「お前……いや、いい。行くぞ」

今日も何が起こっているのかわからない。

これも、そのうちわかるんだろうか――?

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