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お父様は私の返答に目をぱちぱちさせたあと、えっ!!と少し裏がえった声をだし、私を見つめました。


「な、なぜだ!?エルニカ、お前はアレクシス様のことが好きではなかったのか?」


お父様の問いかけにわたしは首を振りました。


「たしかに、私はアレクシス様が好きです。ですが、それは恋愛的な意味ではありません。単純な憧れです。アレクシス様は私の推しなのです!推しは恋愛対象ではありません!」


私の言葉にお父様は首を傾げます。


「いや、しかし婚約者になればアレクシス様の近くにいれるのだぞ?図書館に通いつめなくても毎日会えるのだぞ?」


「お父様、図書館に通うことは私にとって推し活なのです。推しに会える嬉しさを胸に図書館に通うことはとても楽しいことなのです!それに、アレクシス様の婚約者になりたいだなんて思ったことは一度もありませんわ。」


私が強い意志を持って話していることが伝わったのか、お父様は深いため息をつくと、それならば、アレクシス様以外で縁談を勧めたいのだが、と続けた。


「お父様、私は来月18歳の誕生日を迎えます。そしたら隣国へ嫁ごうと思っています。あ、隣国にはもう婚約者候補の方がいますので、縁談は全て断っていただきたいです。」


「んんん…!?そんな話は聞いたことないぞ!お前、隣国に行ったことがあるのかい?」


「いいえ、ありませんわ。16歳のときに参加した図書館のイベントで隣国の方とお話する機会がありました。その方はヨスレイ様と言うのですが、ヨスレイ様もアレクシス様が推しなのです!推し活が一緒に楽しめる方と婚約できたらいいのに、とお考えだったようでとても気があったのです。そこからは月に2回のペースでお手紙のやり取りをしていますわ。」


ちなみに、ヨスレイ様は隣国の侯爵家の嫡男です、と付け足すと、お父様はもう何も言えなくなったようで、書類をすべて机に置くといつの間にかメイドがおいてくれたお茶を飲んだ。


「お前の行動力にはいつも驚かされる…。まぁ話はわかった。隣国の侯爵家の嫡男というのであれば私から言うことは何もない。縁談は全て断っておくよ。」


ありがとうございます!と、満面の笑みでお礼を言う私と裏腹にお父様の顔は少し青かったです。変な話はしていないのにどうされたのかしら?


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