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そらむすめ  作者: エトゼット
 本編
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13/21

 第十二話「『ト』連送」

翌朝、五二型はふと早起きしてぼーっとしていた。

「珍しいね、五二がここにこんな時間にいるのは。」

静かに入ってきた二二型が隣に座る。

「いや…最近変なやつ多いからさ。嫌な予感というか…結局、昨日の機影もよくわからなかったし。」

五二型がぽつりと呟くように二二型に返す。

2人はうーんと考え込む。

「…気のせいだって言いたいんだけどね…」

五二型がため息混じりに言う。

手に持っていたカップを回すように手首を動かす。

その瞬間、ジリジリと嫌な音が鳴る。

「っ!?警報!?」

五二型が思わず椅子から飛び跳ねる。

『ナイトメアと思われるものが防空圏に接近した模様。繰り返す、ナイトメアと思われるものが防空圏に接近した模様。出撃可能なそらむすめは直ちに—』

その言葉を聞いて二二型は五二型に聞く。

「いける!?」

「もちろん!」

短く言葉を交わした2人は急いでユニット室に向かう。

すぐに扉を開けるとそこには雷電がいた。

「お先に失礼しますよ先輩!」

そういうと雷電は滑走路に飛び出して一気に空へ駆け上がる。

「私も早く行かないと…」

五二型は素早くユニットを取り出す。

まだ修理したてで新品のような輝きがあった。

素早く装備を確認すると滑走路に急いで走り出す。

滑走路に飛び出した五二型は司令部に無線を送る。

「こちら五二、離陸許可を!」

『了解。他そらむすめも準備が出来次第離陸せよ。』

その声が無線機から聞こえた瞬間に五二型は滑走路を駆け出していた。

一気に速度が乗った状態から大空に引っ張られるように身体が浮く。

まるで青い戦場へ誘い込まれるように、五二型の身体は登っていった。

すると、無線機から音が鳴る。五二型は不思議がる。

「あれ?指令…?さっき切れたはず…」

そう思い、五二型は無線に応答する。

「はい、こちら五二!」

『五二聞こえる!?』

「えっ、二一姉さん!?」

五二型の無線から二一型の声が響いた。

「二一姉さんなんでこれにつながって…」

『一応司令部から繋げてる!それでとりあえず聞いて!』

五二型は二一型の言葉に従って黙って耳を傾ける。

『五二が報告してくれた機影、あれは多分ナイトメアの偵察機だよ。』

「えぇっ…!?」

そう二一型が告げると五二型は無線機を落としそうになる。

無線機を握る手の力を思わず強める。

「え…つまり情報が相手に渡ってるってこと…?」

『この憶測が本当ならそうかもね…とにかく気をつけて!』

二一型が念を押すように言う。

「…任せて!」

その言葉に五二型は強く、確かに言い返す。

無線機の通信がプッと消える。五二型は無線機をしまう。

「…っはぁ〜〜……ふぅっ…!」

五二型は深呼吸をして息を整える。

そして五二型はまた上昇していく。

―――――――――――――――――――――――――

ふと上空に2人の影が見える。

敵機を見据えるように見下ろした2人は、口を開いた。

「あーあ…どうなってるのこれ…」

雷電は若干呆れたように、だがどこか歯痒そうな顔で言った。

「う〜ん…これどう読みます?」

紫電は隣の雷電に話しかける。

「いやねぇ…これは思ったよりやばいかもしれない…」

雷電は危機を察したように下を覗き込む。

目下には自分たちとは比にならないほどの編隊が飛んでいた。

「爆撃機と思われる機影がひい、ふう、みい、よぉ…数えきれないや…」

雷電はため息を吐くように吐き捨てる。

「無線で二一先輩の言葉聞いといてよかったですね…」

「同感です〜…」

瞳に映るナイトメアはどんどん増えていく。

雷電と紫電に緊張感が走る。

「…どこまでやれます〜?」

「さぁ…うちの戦力をかき集めても…って感じじゃない?あの子が来てくれれば、まだなんとかなりそうだけど…希望はあるかな…」

2人は顔を見合わせて顔を顰める。

「…いけますか〜?」

「…ここからどこまで引きつけれるかな…」

2人が悩むように目を合わせていると、一つ影が見えた。

「Hey hey、弱気になってるんじゃないの〜?」

F6Fが話しかけてくる。

「「ヘルキャット…!」」

2人の言葉が重なる。

「やるしかないことって、あるんじゃないの?」

3人は目を合わせて微笑むと身体を捻らせて降下を始める。

風を切るように敵編隊に突っ込んでいくのだ。

ドン、と機銃が撃ち込まれていく。

「圧倒的な敵の数がなに?それでも戦わないといけないのよ!」

雷電が吐き捨てるように言うと、1機の爆撃機に20mmを撃ち込んで撃墜する。

「まだまだ…絶対逃さない!」

「Great、お見事でしたよ。」

そう言って追撃していく一つの影があった。

「ヘルはいつも突っ込みやすいんですから…」

F4Uはメガネを直し、12.7mmをよく狙って撃ち込んでいく。

紫電は20mmを撃ち込むと一気にグイッと曲がる。

「今日は調子が良くて助かりました…っ!!」

ユニットに取り付けられたガンポッドから20mm機銃が放たれる。

火を吹くように散らばった破片同士が掠れて音を立てて落ちる。

「ヒュゥっ、やるねぇ〜!」

F6Fがニヤッとしながらも12.7mmをばら撒いていく。

多くのナイトメアに機銃弾が当たる。

だが、落ちる決め手にはならない。しかしF6Fが狙ったのはきっかけだ。

一撃を叩き込んだら落ちるよう、多く弾痕をつけたのだ。

だが、ナイトメアには戦闘機もいる。

ナイトメアが雷電たちを狙う。

しかし、そのナイトメアはいつのまにか墜とされていた。

「私たちを舐めないで欲しいわね!」

隼が放った12.7mmは、確かにナイトメアに穴を開けていた。

十二話を見てくれてありがとうございます。作者でーす。

はい、またもや戦闘回です。なんか多くないっすかね…

まぁある程度筆も乗ってるんで…期待はしないで待ってもらえたら。

またお読みください。

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