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水田作業について悩んでいたコウキはちょうどいい所にリッタとミーアを見つけたため二人に声をかけてついて来てもらった。移動中に二人に説明をしていく。
「というわけで今回二人に見てもらいたいのは田んぼっていう畑なんだけどね水で浸された畑なんだけどリザードマンって水場強いんだよね。そこで田んぼでの作業ってもしかしたら得意なんじゃないかと思って二人に声をかけたんだけど」
「そうですね確かに私たちは水関係の仕事なら得意ですけど水の中で畑なんて初めて聞きました。海の中の海藻とかなら食べますけどあれは畑で育てるとかではありませんからね」
「そっかまぁ水といってもそこまで深さは無いんだけどなほらあそこなんだけど」
コウキはまだ水が入っていない田んぼを指さした。とりあえず田んぼに着くと田んぼに水を張っていく。用水路から栓を外すことによって水が入る仕組みになっている。栓を外して既定の量が入るまでまっていた。コウキが作業をしている間二人は様子を見ていた。
「どうかなこれくらいの水の量なんだけどね」
水がたまった所で栓をして二人に見せていった。二人は区切られた田んぼの周りを歩きながら様子を見ていった。回りを見た後二人は田んぼの中に入っていく。二人は水場でも大丈夫な履物を履いており中でも快適に進んでいた。あの履物羨ましいな。コウキが二人の様子を見ているとしばらく歩き回って二人は戻って来た。
「どうだった二人とも作業出来そうかな」
「そうですねこれは私達がエビの養殖用に作る池よりも少し浅いですが逆に動きやすいですし特に問題はありませんね」
「そっか分かったありがとうやっぱり水場での動き辛さとかは無いんだな」
田んぼでの仕事で一番大変な作業はやはり田植えだろう。中腰での作業に加えて水場でそこは苗を植えるためにぬかるんでいる。そのため足が取られて動きづらく体に負担のかかる作業なのだが二人が田んぼの中を歩いている様子を見ると全く動く辛さを感じなかった。さすがリザードマンと言うべきか素晴らしい動きであった。そしてやはりコウキが気になるのは二人が履いている履物なのだがこの世界での履物は布製の靴を履いている人が多い印象を受ける。そこを皮にして足を覆うように布を巻いてあるのだがこれだと田んぼの中はぬかるみがあったり滑ったりして危ないだろう。しかし二人は見た事のない履物をしていた。
「そのいやだったら別に答えてもらわなくていいんだけど二人が履いてるのって何なんだ?」
コウキの質問に二人は足を見て首をかしげていた。
「別に失礼とかは無いですけどなにかありますか?」
「いやその見たことない履物だと思ってななんとも言葉に表すことも出来ないよ」
「あぁなるほどコウキ様はリザードマンは初めてでしたねこれはですね」
コウキの質問に納得したように二人は説明していってくれた。まずリザードマンという種族の性質について説明してくれた。リザードマンは年に一回脱皮があるそうだ。普段水場で生活するリザードマンにとって鱗は必要なものなのだが水によって痛んだりしても治る事はないらしい。そこでい何も無ければ一年に一回脱皮することによって新しい鱗になるそうだ。そこで余った皮なあけだがリザードマンの皮は水弾きも良く履物として最適だそうだ。脱皮した皮を足袋のように加工して履物にしているらしい。そのためコウキにとっては馴染みのない見た目をしていたそうだ。
「なるほどなそうだったのか分かったよ」
「それでコウキ様ここで何をすればいいんですか?」
「あぁこれからなここでイネを育てようと思うんだけど好評だったら今後イネの量を増やそうと思ってるんだその時に頼もうかなと思ってね」
「そうだったんですねイネという食べ物は聞いたことありませんけどその時は是非私たちにやらせてくださいね頑張りますから」
「よし時間を取らせて悪かったな帰ろうか」
コウキは田んぼでの今後の計画が何とかなった事に安堵して村に帰ってきた。
一夜明けてコウキは皆の前に立っていた。これから畑の拡張作業の開始だ。魔法が使える組と力仕事組に分けて作業してもらう。村の人も総出で作業してもらうことになっていて作物の成長を同じにするため港側でも準備してもらっている。
「よし皆今から今から生活の生命線である食糧のために畑を耕していくぞ準備はいいか?」
「オノオオオォォォ-」
皆やる気満々そうで安心だ。大まかな指示だけして細かい部分はジンが仕切ってくれていた。拡張させる畑の場所としては川の反対側に作る事になった。あらかじめ橋がかけてあり渡りやすくなっているため皆指定された場所に行っていた。コウキと親衛隊の皆も畑の場所に到着した。コウキ達は一番広いエリアわ割り当てられていた。
「さぁみんな頑張るぞ」
コウキが皆を奮い立たせたあとまずはコウキが動き出した。かなりの広範囲に魔法を展開させ掘り起こしていく。あまり森林伐採になってはいけないため間に感覚を開けて木を残しつつ掘り起こしていった。コウキの魔法が終わるとアレク達が素早く動いて掘り返した土を柔らかくして畑にしていった。アレク達はあっという間に畑を作り込んでしまった。そのまま種を植えていく。今回植える種はメインにムギとマメで他に野菜を増やしていく感じだ。コウキ達はムギのエリアになっていたためムギの種をまいていった。今回村の真横にずらっと畑を作る事になっていた。真ん中にムギで村から見て右側にマメそして左側に野菜となった。また用水路にはコウキが作り上げた大規模な水田が並んでいた。種を植えて行くとくもまる達がすぐさま水を持って来てかけてくれた。この水は宝石を設置した時に下から湧き出して来た水でかなりの魔力が宿っている。まだどんな効果があるか分からないがくもまる達がかけてくれているためそのままにしておいた。コウキ達は作業が終わるとまだ終わっていない所にドンドン手伝いに行き一日かけてかなりの規模の畑の完成と種まきを終えることが出来た。
「いやー終わったなみんなお疲れ様さぁみんなで汗を流して今日はごちそうにしようか」
コウキ達は作業が終わった喜びと豊作への願いを込めて今日は皆で食事をとる事になった。まずは皆で大浴場で汗を流していく。体が綺麗になった所でベアリー率いる婦人会の皆が豪勢な食事を作ってくれていた。まだ春になったばかりで動物は冬眠から起きたばかりで身があまりついておらず痩せているためここ数日でリザードマンの皆とガロス達が頑張ってくれて漁を行っていてくれていたため海鮮料理を中心に食卓に並んでいた。飲み物はサイレントビーのハチミツを水に溶かしハーブで風味を付けた特製ジュースがでていた。肉体労働で疲れた体に甘い香りのいいジュースがしみわたってかなり美味しい。魚は取れたての新鮮で油が乗っていてかなり食べ応えがある。
コウキもステラと一緒に食事を楽しんでいた。
「ステラこっちも上手いぞまる揚げされた魚のから揚げにハーブのソースが合うな
おっ!こっちは塩焼きかなんだかんだシンプルな塩焼きって上手いよな」
コウキはお腹が空いていたこともありドンドン周りにあるご飯を食べていった。
「ちょっとコウキくん付いてるわよこっち向いて」
「ごめんありがと」
余りのがっつく姿にステラは困りながらも一緒に食事を楽しんでいた。
「なんだよコウキ様またいちゃこらしてやがるぞ」
「羨ましいぞ全く」
コウキ達の姿を見ていた親衛隊特に独身のコディアックとエトルはコウキ達の姿を羨ましそうにみていた。なんだかんだで親衛隊の半分は独身なのだがつまり半分は家族がいるのだ。こういう時家族持ちは皆と食事をとっているため独身組は切なそうだ。
そんなこんなで楽しい夜会を楽しんでいった。
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