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Creator of the world  作者: andras
進化する島
96/247

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さて村から港まで徒歩だと三日かかる距離があるのだがドーントレス号は順調に進み半日ほどで港が見えてきた。コウキは運転席に戻るとリュディアにゆっくりスピードを緩めるように指示をだした。はじめは乗客の皆にあまり負荷をかけたくないためかなり前からゆっくりと減速していった。ほどなくしてドーントレス号は駅にゆっくりと侵入していく。コウキは車窓から顔をだして駅に人がいないことを確認すると客室に入って到着したことを伝えた。駅にドーントレス号が付いたのに気が付いたのだろうグロッテとベーグが顔を見せた。

「なんじゃこれはこんなもの見たこともないぞ」

ベーグは初めて見る魔道機関車を見て大興奮していた。グロッテから構造自体は聞いていたと思うのだがやはり実物にインパクトは違うのだろう。

「あなた今は挨拶が先ですよ代表なのですからしっかりしてください」

ベーグが興奮してドーントレス号を見ていると客室から出てきたフーレがベーグを引っ張っていきヒートの前に案内した。

「その獅子の姿に鍛え抜かれた体躯お主がネメアの金獅子かわしはドヴェルグの山の近くで鍛冶をしっておったベーグじゃよろしく頼むよ」

ベーグはヒートを一目で見つけると手を差し出した。それを見たヒートも答えるように手を握り返して挨拶していた。

「この駅はあんたが作ったんだろうちのコウキには劣るが中々いい腕じゃねーか」

ヒートは駅を見渡していきなりとんでもない事を言っていた。ベーグの腕は長年の蓄積からくる洗練された技術なのだ。コウキの偽物の力とは大違いだというのに。

「何言ってんだよヒートいきなり失礼じゃないかそれに見て見ろよ素晴らしいじゃないか」

コウキは駅を見渡していく。列車の幅に合わせられて寸分たがわずに綺麗に合わせられたホーム横はこする事もなくかといって隙間が空き過ぎることもない。列車を見ていないのに情報だけでここまで仕上げるのはなかなかのものだ。そして屋根はドワーフ特有のものだろうか洞窟などに合わせるために組むことが多いのだろう特徴的な丸みを帯びた屋根が並んでいた。列車の長さは40メートルほどはあるのでかなりの技術だろう。

「そんなことはあの旅館を見れば分かる事じゃそれにコウキ様我らの住処も出来上がり家畜の世話も問題なく出来るじゃろう」

「そういえば家畜は鬼人族が出来るって言ってたけど向こう連れて行ったもんな」

「家畜の世話などドワーフ族でもやっておったから問題ないわいあの娘たちが何か働きたいと言っておったからワシらたちが世話を教えたのじゃ問題はない」

「そっか悪いなとりあえず皆今日はもう何も無いから解散だ。この列車どうしようかな」

コウキが皆に解散指示を出した後ドーントレス号を見て考えているとリュディアがやって来た。どうやらリュディアは気に入ったらしく運転を請け負ってくれるらしい。今では進化したアラクネ種のくもまるが総出で布の生産を請け負ってくれているらしい。そのためかなり余裕があるそうだ。ヒートも興味津々でどうやらリュディアと話してヒートはドーントレス号の治安を守る役に付いたらしい。そこで一日に二回午前と午後で列車を行き来させることに決まった。移動時間的に半日ほどかかるためしょうがないのだが皆分かってくれるだろう。この島に住んでいる人ならだれでも利用可能で定期で往復しているのでその時間に合わせて乗ってもらうことになった。

「じゃベーグ明日からこっちでも作業開始だからな俺は少し休むよ」

村からこっちに来ていた婦人会の奥様方と青年団の皆は旅館に泊まる事になった。いったん解散してコウキは温泉に入ると体を休めたのだった。

さて今日から港の造船所での作業開始だ。ベーグ達を呼びに行った時洞窟の中を見たが素晴らしい事になっていた。まるで都市のように家が並び道路整備もしっかりされていた。山の麓には大規模な牧場がありドワーフ以外にもティファニーさんなど多くの人がお世話できるようになっていた。これほどの技術があるならかなりの期待が出来るだろう。コウキがドワーフの皆を連れて造船所に入ると既に中でケインが準備をして待機していてくれた。ガロス達がここに洞窟内で取れた材料を運んでくれていたらしくかなりの量がある。

「やぁケイン元気にしてたかい?」

「はいコウキさん皆さんもよろしくお願いします」

「中々元気のある小僧じゃなよろしく頼むぞ」

ケインとベーグの初顔合わせが終わった後コウキはまずはベーグ達がどんなふうに作業するのか見たくなりベーグ達に好きな物を作って貰うことになった。

「それならコウキ様勝負しませんかのぅコウキ様の作品も見てみたいのじゃ」

「なるほどそれは面白い提案だなベーグそれで何を作ればいいんだ?」

「そうじゃな剣を一振りコウキ様の思う最高の剣を作って頂きたいわしらも剣で勝負する特にルールはないコウキ様の全力の剣を作ってくだされ」

「ほう剣かなるほどなるほど分かったよ」

コウキとベーグ達は勝負内容を決めて早速作業に取り掛かった。作業場所はドワーフの皆にとっては使いづらいかと思ったけど何の問題も無いらしい。場所に文句を言っては二流だそうだ。どんなところでも常に全力を出せるように鍛えているらしい。なんかプロみたいでかっこいい。さて剣の勝負を受けたわけだが最高の一振りといってもこの剣は誰が使うものなのだろうか剣というのはその人の体格重心によってバランスも重さも変えて仕上げなければならないのだがとりあえずコウキは自分が使う想定で作る事にした。

コウキは今まで剣ではなく槍を好んで使っていたため剣を振ったことがないまぁ剣を持てば勝手に使えるのだろうがとりあえず自分に合う剣を見つけるために普通のロングソードを作っていくことにした。鉄鉱石に石灰だけ混ぜ込み鉄鋼にするとインゴットを作り出しその後金床で形を作っていく。隊員が使っている普通の剣を作り上げていった。

 一方部下にインゴットの製作を任せたベーグはコウキの動きを見ていた。どうやらコウキは普通のロングソードを打っていた。鉄鋼の練度は高くかなり硬い仕上がりになっているが剣自体は既に形が出来上がろうとしていた。コウキが魔法を使って物作りが出来る事も見て知っていたし中々の出来だったためベーグはコウキがどんなふうに剣を打つのか期待していたのだが普通の事しかやっていないあまりに期待外れだった。

『やはり素人に剣は難しいのかもしれんなコウキ様は建築専門か本物の武器職人という者の力を見せつけてやるとするかのぅ』

ベーグは自らの力を見せつけるべく最高の一振りを作り上げていく。ベーグは魔法について分からないためマナクリスタルなどは混ぜることが出来ない。しかしこの島の鉄鉱石は純度が高く今までに作った剣の中でもかなりの業物が出来るに違いない。今後はベーグももしもの時はこの島の戦力として戦いに参戦するつもりなのでそのためにも最高の剣を作ろうと思った。ドワーフの背が低く丸い体に合わない大型の剣を叩いて行く。何度も熱し少しずつ伸ばしていく。薄すぎると大剣はそこから折れてしまうし、太すぎると切れ味が落ちてしまう。ギリギリのラインを見極めながら叩いて行く。何度も焼き入れをして硬度を上げて行く。今までにないくらい慎重に叩いていった。しばらく叩き続けいよいよ完成という時にベーグはふと横を見るとコウキは既に完成したであろうロングソードを振っていた。


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