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リュディアは自らの魔力で光に包まれていった。そして先ほどよりも早く光が消えていくとコウキの目の前には以前のアラクネの姿よりもさらに巨大で完全に蜘蛛の姿になったリュディアが目の前に立っていた。かなり大きめに作ったはずの洞窟の部屋だったのだがかなりギリギリのサイズになってしまっている。
「なるほどこうなったかふむふむ面白い力じゃなしかしこの状態だとここは狭く感じるなコウキよ」
コウキはリュディアがいきなり怪物になってしまった事にかなりの衝撃を受けてしまい固まってしまった。それに気が付いたリュディアがコウキに向かって糸で作られた球を発射した。ゴスッ‼という音がしてコウキの腹に思いっきり当たった。
「うげ!何するんだよリュディア痛いじゃないか」
リュディアの攻撃で我に返ったコウキはリュディアに抗議した。
「そちなんともないのか今の攻撃けっこう本気じゃったがやはりそちは化け物になっておるな怖い怖い」
「いやいや今のリュディアに言われたくないからな今の姿神話に出て来るモンスターみたいになってるぞ勇者が倒すべきラスボスみたいになってるぞ」
「その神話に出て来るモンスターや勇者が倒すべき魔物の全力の攻撃を耐えたそちはどうなるんじゃ無傷ではないかどっちがラスボスなのか分からんぞ」
コウキの反発に対してリュディアも負けじと応戦してきた。それもそのはずでリュディアは神の授けた宝石によって神魔になってしまったのだ。神に作られし魔物とは上位魔物のさらにその上でかなり強力な魔物がその土地に認められてまさに地神になりその土地を守るなどの条件が発動した時に神魔になるのだ。その神魔の力は強力でかなり恐れられている。その神魔の攻撃を不意打ちで耐え無傷とあっては勇者様もびっくりな話だ。
「それにしてもリュディアはどうなってしまったんだよこの宝石はリュディアを変えちゃったのか?」
「そうじゃなコウキは神魔の存在をしっておるか?」
「神魔ってなんだ聞いたこともないよ」
「まぁ字の通りなのじゃが紙に作られし魔物の事じゃな普通その土地に気に入られてそこからその土地の魔力によって変化すると言われておる。わらわの場合その宝石に触れた瞬間飛躍的に魔力量が上がったのじゃがそれによってこの島に気に入られたのじゃろうそれにあれ以上元の姿で宝石に触れ続ければ体がもたなかったのじゃろうなそれでこの島の魔力によってここの地神になったというわけじゃな」
「え?じゃリュディアは本当にこの島の守り神になったってことかすごいな」
「まぁそういうわけでわらわはもうその宝石に耐性が出来てしまったからコウキがどうしてもと言うならわらわが守っておいてやろう」
「本当か!それは助かったよまだ使い道を考えてなくてさこれが危険な人物に渡ったらどんなことに悪用されるか考えたら恐ろしくてな守ってくれるなら助かるよ」
リュディアが神格化したことにより宝石も預けることにしたコウキは時間的にもみんな起き出しているころなのでそろそろ戻る事にした。種だけを持って家に帰るとステラはすでに起きていた。
「おはようコウキくんどこ行ってたの?」
「おはようステラ実はな」
コウキは今朝起きた事を神と会ったことは省きながら説明していった。ちなみにリュディアにはすでに本当の事を話しておいた。神格化するほどの宝石をいきなり持っているなんておかしな話ちゃんと説明しなければ誰も信じてくれないからな。ステラには迷ったがリュディアに止められた。まだ体の事もあるしここで驚かせてはいけないということいなった。そして宝石については朝起きるとリュディアがこの島に認められており神魔になって宝石を与えられたそしてこの島の主であるコウキには伝えておこうと思いコウキは呼ばれて洞窟に行っていたということにした。
「なるほどねリュディアさん本当に守り神になったんだね。今度お祈りしに行かないとね」
「確かにそうだなお供え物とかしないと守り神のご機嫌を損ねたら大変なことになるよなそれ面白いな」
コウキ達は笑いながら会話をしながら朝食を楽しんだのだった。
朝の家事を終えた後コウキはハシヒメに先ほどステラに話した事と同じことを伝えた。
ハシヒメは驚いていたが会議を開いて各リーダーにこのことを伝えてくれるそうだ。コウキの家に来てすぐに事務所の方まで行ってしまった。まぁこれでリュディアが人間携帯で歩いていても驚かれないだろう。さて話が終わるとコウキはリュディアの洞窟がある上の森に来ていた。ここは冬でも暖かいため神様に貰った果物の種を植えるのに丁度よいと考えたからだ。森に行くとくもまる達が外に出てきていた。最近は日中はだいぶ暖かくなってきておりようやく春が訪れたという感じだ。くもまる達に果物の木の種を植えたいことを話すとくもまる達は前足を上げて了解してくれた。冬前に見た時より少し大きくなっており体も少し変化している個体が何匹かいた。まぁ一冬超えて成長したのだろう。
コウキは感覚を開けて種を植えていく。種はかなりの量があったがくもまる達がコウキがやっていることを見て理解したのだろう種を種類ごとに分かれて上に行ってくれた。全部で120個ほどあった種はくもまる達のおかげで一気に植えることが出来た。植えた果物は木になるためまだまだ収穫は出来ないだろうが今後が楽しみだ。種はブドウミカンモモリンゴで30個ずつの合計120個だ。収穫できるようになったらかなりの数が収穫できるだろう。コウキは植えられた種の様子を見て回っているとくもまる達がどこからか水を持って来てくれた。
「どうしたんだこの水」
コウキがくもまるに聞くと一匹のひときわ大きなくもまるが近づいてきた。良く見るとなんと蜘蛛の体の上に人の上半身が付いていた。
「コウキ様ごきげんようお母さまがお世話になっております。」
「え?なにどういうことだ」
コウキは目の前の状況についていけていなかった。そんなコウキをみてくもまる?は説明してくれた。
「落ち着いてくださいコウキ様我々くもまる一同も今朝の洞窟にいたのですよあの宝石の光を浴びた時我々の体にも影響がありまして各々進化しました。私のようにアラクネの上位種に進化した個体も何匹かいます。他にもキングスパイダーなどもいますがまぁ基本的には姿はアラクネ種以外変わりません」
「なるほどなそれでアラクネ種の人たちは話せるんだよなそれに種類が分かれるってことは皆の事はなんて呼べばいいんだ?」
「我々の事は引き続きくもまるとお呼びくださいみんなとても気に入っていますから」
「なるほどなそれでその水はどうしたんだ?」
「はいこれはお母さまが宝石を治めた時に下から水が湧き出してきました。その水を見るとかなりの魔力を感じましたので作物に良いと思いまして持ってきました。すでにすべての種にかけてさせてもらいました。それとここの世話は私にお任せください」
「そっかそれじゃここは任せたよ」
なんと進化したくもまるが果物の世話をしてくれるそうで助かった。さてコウキはくまもるに任せた後さしぶりにヒートに会おうと思い訓練所に向かった。ここ最近忙しかったため少し楽しみだ。訓練所に入るととても活気がありみんな頑張っていた。訓練所の真ん中ではヒートが全員と組み手をしていた。ちょうどリザードマンの隊長のフロスと戦いが始まるようだ。まだリザードマンの戦い方も見たことがないしリザードマンは働き者でとても強いと聞いたことがある。ヒートとどうやって戦うのか少し見学してみたい。




