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グロッテ、フーレ夫妻との顔見せが終了し二人が立ち去ったあと今度はリザードマンの二人組がコウキのもとに来た。二人は気体抜かれた体に硬い鱗に覆われていた。
「初めましてボス私はリザードマンの代表を務めるフロス川では戦士をしていたが基本的には何でも出来ますこちらが私の部下のストームです」
「初めましてボス、ストームです。今回の援助感謝します」
「二人ともよろしくなコウキだこっちがステラよろしくな」
「リザードマンの皆さん初めましてコウキクロサワの妻ステラですよろしく」
「これはご丁寧にさすがにボスの奥様は美しい方だ」
「それでゴルドからドワーフ族の事情は聞いてたんだけど失礼でなければ聞かせてくれないかな」
「そうですよね我々は種族の特性上川というか水辺に住まなければなりませんそして我々はエゥーズ大国に流れる川に集落を作って生活していたのですがあの大国で今反乱が起きておりまして反乱軍が川から首都まで上陸を図りそこに運悪く我らが下りました。奴らは国のために食糧を寄越せと脅され十分な量が渡せないと略奪が始まり抵抗したのですが数が多く逃げるしかありませんでした。」
「そうだったのかエゥーズ大国は歴史ある国だって聞いてたけどそんな国ほど政治は腐るからな大陸ないで大国が落ちれば荒れるだろうな」
「我々にはもう住む場所がありません川で取れる食材など献上しますのでここに置いて頂きたい」
リザードマンの二人は悲痛な顔で懇願していた。そんな献上だなんてこの島ではそんなことさせるつもりなんてないが今後は国にする以上少なくとも今後は考えなければ。
「まぁ落ち着いて少なくとも落ち着くまでは何もするつもりは無いから今は食事を楽しんでくれまた頑張ろう二人とも」
「分かりましたありがたく頂かせてもらいます」
コウキとの話によって二人はとりあえず安心したのか食事をしに行った。いちよう二つの種族の代表との話を終えて皆軽く挨拶してくる人ばかりなのでコウキとステラもいったんティファニーの作ってくれたご飯を頂くことにした。コウキがご飯を食べている時ステラが話しかけてくれた。
「ねぇコウキくんちょっといいかしら」
「どうしたんだステラ何かあった?」
「あそこにいるの鬼人族の人たちよねあまりご飯も食べてないみたいだしかなり暗い雰囲気なんだけど」
「あぁ確かに実はな」
コウキはステラにゴルドから聞いたことを話していった。元々住んでいた村でないがあったのかなぜ女と子供しかいないのかを
「そうだったのそれは辛いわね行きましょコウキくんいい物持ってるのよ」
ステラは手を引いて鬼人族の固まっている所まで行った。鬼人族は40人にしかいないのだが半分以上が10代でかなり幼い子もいた。しかし食事にもあまり手を付けずにうつむいていた。ステラは一人の小さな女の子のもとに膝立ちになって話しかける。
「どうしたのご飯美味しいよ」
「.......」
女の子は下を向いて話そうとしなかった。しかしステラは諦めずに話しかける。まずはこの子の心を開かなければならないと思ったのだ。ステラは必死に話しかけるが女の子はうつむいてしまった。そこでステラはカバンから瓶をとり出して蓋を開けた。瓶の中にはハチミツが入っていた。辺りにハチミツのいい匂いが広がっており女の子も顔を上げて瓶を見ていた。ステラは優しく語り掛ける。
「これとっても甘くておいしいのよ食べる?」
女の子は目に涙をいっぱいに貯めながら首を横に振る。それを見たステラは頭を撫でながら話しかける。
「話してくれないとなにも伝わらないよお話しましょ」
ステラの優しさについに折れた女の子は泣きだしてしまう。
「あのねあのね」
ステラは抱きしめて女の子を落ち着かせる。なんとか泣き止んだ女の子はゆっくり話始めた。
「私はまだ働けないからだからご飯は食べちゃいけないのもうお母さんもお父さんもいないから私が働かないといけないんだけどまだ何も出来なくてだからごめんなさい」
女の子の必死の話に驚いてしまった。こんな小さな子が働かなければならないなんていったいどれだけ過酷な場所にいたのだろうか。
コウキとステラが女の子をあやしていると二人の女性が近づいてきた。
「申し訳ありませんコウキ様私たちではあまりお役に立てませんのでお食事を頂くわけにはいきません」
話して来た女性もかなり疲弊しており疲れ切っていた。
「そこでなのですがコウキ様この子がコウキ様のもとに嫁ぎなんでも致しますのでひとまずはお納めください必ずや今後働きますので」
話しかけてきた女性はいきなりとんでもない事をいいだし隣の子を差し出してきた。
「奥様何を言っているのです。お待ちください」
コウキはいったい何が起きているのか分からないまま話が進んで行き知らない間にもう一人女性が来ていた。
「コウキ様私がその役目引き受けますのでどうかご容赦を」
「ちょっと待ってちょっと待ってくれよいったいどういう話になってるんだよ」
「ですからコウキ様にお相手は私が致しますからハシヒメ様だけはお助けくださいと申しているのだ」
どうやらこの人達はなにか勘違いをしているようだ。別にコウキは何かを求めてこの島に連れて来ているわけではない。純粋に助けてあげたい思っただけなのだ。
「いいか皆落ち着いてくれまずはちょっと待ってくれなステラそれ貸してくれ」
コウキはステラからハチミツの瓶を受け取るとステラのもとにいた女の子のもとにいきパンにハチミツをかけてあげる。そしてステラと同じように膝立ちになると話かける
「まずは名前を教えてくれないかな」
「私の名前はハナっていいます」
「よしハナ良く言えたね偉いぞほらこれを食べなさい」
「でも私は」
まだ女の子はパンを受け取ろうとしない。コウキはこの島で今後採用される予定のルールを話していく。
「いいかいハナ良く聞いてなこの島での子供は勉強することが一番の仕事なんだいいかいハナは今大人にしっかりと自分の意思を伝えて名前まで教えてくれたそれは立派なことでこの島ではそれは勉強になる教養っていうんだけどハナは今仕事をしたんだよだからこれを食べていいんだよ」
「ホントに?食べていいの」
「あぁだけどねこれからもっといっぱいお勉強してもらうかね」
「うん分かったお勉強がんばる」
「よしいい子だ」
ハナはパンを受け取るとステラのもとで食べだした。
「これ美味しいねありがとおねいちゃん」
「あらいい子ねあっちで一緒に食べましょじゃとりあえず行くはねコウキくん」
「あぁ頼んだよ」
ステラはハナの手を引いて子供達のいるところに行った。
「アレクちょっといいかな」
「コウキ様こちらに」
「アリスに難民の子供を集めてステラのもとに連れて行くように伝えるんだ皆で仲良くすれば今後いい生活が送れるだろうから」
「分かりましたすぐに伝えてまいります」
コウキはアレクに指示した後三人の前に戻った。
「さてお三方いきなりで訳が分からないがまずは名前を教えてくれないかな」
「大変失礼しました。私はこの部族の長の妻だったモミジと申しますこちらは娘のハシヒメです。そいてそこの者がチカ女でありながら部族を守ってくれていました。今回は助けて頂きありがとうございます。我々に住む場所を頂けるそうで感謝しております。女ということもありあまり働けないのでとりあえずはハシヒメを使ってやってくださいませ」
「奥様まだそのようなことを言ってなりませんぞ」
「しかしチカ私たちは他の人と違って男がいないので働けないのです畑だって今から耕さなければならないしとても時間がかかる。娘も承知しているのです」




