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「どうだ凄いだろこの剣たまたま出来たものなんだがな自分でも驚いてるよ」
「この力があれば必ず仇が取れる」
「コウキ様これはなんというかとんでもないですね」
「アリスもしお前が父親の仇を取りたいがためだけに戦いに挑むと言うならばこいつを手にしたら確実に死ぬ能力よりも強力な武器を手にしたものは確実に自惚れ自分が強いと勘違いするそれは仲間を危険にすることに繋がる」
「それは...私は父に憧れ国のために戦うと信じて訓練してきた。国も腐り父もいない私は何を目標にすればいいんですか」
「お前は昨日誰に声をかけられた?アレクと戦っていた時のお前の動きは誰に鍛えられた?型は似ていても俺の知る動きではなかったぞ。お前は少しずつ父の呪縛から抜け出せているんだぞもう一度考えてみろ」
「私が変われたのは...」
アリスは無言で俺の事を見てきた。昨日の夜声をかけられたのもコウキせあり厳しくも自分にアドバイスをくれたのもコウキだその上アリスのために動いてくれているのもコウキである。
「コウキさんあなたのおかげで私は強くなることが出来たのかもしれないまだまだ未熟だけどコウキさんを守れるくらい強くなりたい」
「今の気持ち忘れるなよこの剣はコウキがお前のために作ったもんだあいつを守るために使え」
「分かりました」
ヒートはアリスに剣を渡す。アリスが剣を持つと赤く輝いてきた。
「力が溢れて来るみたい凄い‼」
「コウキお前の部隊にこいつを入れてやれお前の責任だぞお前が育てろ」
「分かったよアリスよろしくな」
「コウキ様は甘いが俺は厳しく行くぞ遅れたら蹴飛ばしてやるから覚悟しておけ」
「必ず力になって見せます」
「何言ってんだよアレク俺が甘いなんて聞き捨てならんなまぁとりあえず飯にしようか腹減ったよ」
どうやらアリスはヒートに認められたようだ。戦いに連れていくのは不安もあるが任された以上しっかりしなければアレクもついてくれるようなので大丈夫だろう。コウキ達は昼ごはんを食べに部屋に戻るのだった。
部屋でベアリーの作ったご飯を食べながらさっきの事をステラに話す。
「というわけでステラ、アリスを連れていくことになった」
「分かったわよ」
「たくあの子は無茶して迷惑かけてすまないねぇ」
どうやらベアリーはアリスの事を知っているようだった。
「なんだベアリーはアリスの事知ってたのか」
「そりゃねぇいつも裏で稽古して頑張ってたのは知ってるけど、どこか先走ってるというか危なっかしいからねぇあんたが見てくれるなら安心さあんた強いからあたしも儲けさせて貰ったよ」
「そういえばベアリーは俺にかけてたな全くこっちは検証のつもりだったのにガチになっちまったよ」
「みんなここで鬱憤が貯まってんのさああいう時にストレスを発散してんだよ」
「そうなのかまぁ向こうに来てくれたらいい生活が出来るぞ」
「期待しとくよさぁ早く食べとくれ片づけれないんだから」
ベアリーに急かされてしまったので話は取り止めってさっさと食事を済ませたのだった。昼下がりステラと別れて護衛のアレクの部下を連れて反乱軍本部に寄っていた。
「ジンちょっといいか?」
「どうしました?大丈夫ですよ」
本部で書類仕事をしていたジンは仕事を止めてこっちに来てくれた。
「明日行く村の情報が欲しくてな一回現場も見てみたいんだけどいいかな」
「そういうことですかではたしか君はクリストファンだったかな」
「はいアレク様の元でコウキ様の護衛隊に所属しています」
「そういえば皆の名前まだあんまり分からないなごめん」
「いえコウキ様傍にお仕えするだけで光栄ですあと私の事はクリスで大丈夫ですよ」
「ではクリス情報部の所に地図があるコウキ様を案内しなさい護衛も増やすんだぞ」
「はいアレク様に伝えて部隊を整えます」
「クリスよろしく頼むよ俺もアレクの所に行くよ」
本部を後にしたコウキはアレクの元に向かった。クリスは先に地図を持ってアレクの元に走っていった。コウキもステラにちょっと外に出ると伝えてからアレクの元に向かった。周りでは護衛部隊の皆が急いで準備をしていた。
「コウキ様もうすぐ編成は完了します」
「お疲れ様アリスも行くんだ」
「私も護衛隊に入れてもらいました。頑張ります」
少し待っていると盾を装備した15人の護衛隊とアリスが整列していた。アレクが陣頭指揮を執っている。
「お前たち偵察とはいえ消して警戒を怠らずコウキ様の邪魔にならず緊急の際には迅速に対処しろ俗どもが襲って来たさい各自の判断で構わんから切り捨てろいいな」
「「「「「「「「「「「「「「「了解我が剣はここにあり」」」」」」」」」」」」」」」
みんなとても張り切っていた。なんだか凄い部隊になっている。精鋭部隊だ。
「では編成を決めるぞ今回は先陣が5両翼に3残りがコウキ様の回りを囲め今の護衛役はクリスだクリスが横につけ後は各自に任せる。アリスは本陣だまずは周りを見て動きを学べ」
「分かりましたアレク隊長頑張ります」
「じゃ行こうかクリス頼んだよ」
「分かりました隊全員に地図は叩きこんでいますので先陣の後をついていけば着きますよ今回は偵察ということで森の中から遠目の場所に陣をひきます」
コウキと護衛隊は衝撃する村の偵察に出た場所は反乱軍の拠点から2時間ほどの距離にある。確実に進み森の中に陣を引くことが出来た。コウキ達は茂みに隠れて村を観察していく。
「この森は視界が悪いな全体が見えないぞ」
「そうですねでは班を4つに分けて散会させて情報を集めますか」
「たのんだよアレク」
すぐさまアレクは三人一班の小隊を作り偵察に出させたコウキはいったん陣に戻り先ほど見えた様子を地図に書きこんでいく。
「特に柵に囲まれているわけでもないし入ろうと思えばどこからでも入れるな」
「そうですねネメアは資金の多い国ではありませんし我々が見回っていましたからね比較的防衛設備は整っていないですねそれが裏目に出て今回俗に制圧されたわけでもありますが」
「なるほどなこの村の規模はどれくらいだったんだ?」
「200人ほどが住んでいた村ですね港に近いこともあってかなり大きな村ですね」
「今回はこの森から衝撃するんだよな」
「そう聞いてます街道は開けてますからね」
アレクと村の様子を話していたら偵察隊が帰ってきた。各自報告を受けている。報告によると今は常に3隻ほどの海賊船が常駐していて入れ替わりで出で行くらしい。メインの港はさらに奥なので少ないのだ。そして村の中では海賊達が80人ほどいるらしい。壊れている家も多数あり一つの家に何人もの海賊が集まって休息を取っているそうだ。見張りも特になく警戒は全くしていないらしい。そもそも一つの海賊団が占拠しているわけではなく色々な海賊が集まっているため統率は全くない。
「意外と余裕そうだな」
「元々海賊なんてそんなものですよ最初の襲撃で命の危険を感じれば逃げ出すでしょうね全員を捉えるのは困難かと」
「だいたい海賊の船を奪うことが村と港を襲撃する理由なんだろ」
「そうですね反乱軍が所有する船は一隻ですから圧倒的に足りません」
「だったら村と同時に浜辺も襲撃しないと逃げられると思うんだよな」
「反乱軍は全体でも60人ほどですからね全て倒すということは不可能ですからそういうこともあるでしょう」
「俺たち船狙ってみるか」
コウキは不敵な笑みを浮かべながら村の地図と地形を見ていた。その顔には何か作戦が浮かんだろうアレクはコウキの事を優しさもあり技術も強さもありながら戦略家でもある一面まで見え才能の塊であることに信頼と共に信仰すら芽生えるのだった。




