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『なるほど話は聞かせてもらった。我が主よ。このバハムート神明に従いこの地を守ると同時にコウキ様にお仕えしよう』
コウキとリュディアが話しているのを聞いていたのだろうバハムートが話に入って来た。そして猫のように体を伸ばすと羽を広げて体の感触を確かめていた。全長20メートルほどで翼を広げたらその倍くらいになるデカさに空色の体だったのが銀色に光り輝いている。背中には鋭い棘が生え頭から伸びる一本の角はとても大きくかなり強そうでかっこいい。そしてそんなドラゴンが動き出すと村の皆や隊員達は緊張感が隠せずに黙ってこの光景を見つめていた。
視線に気が付いていたバハムートは村人の方を向く。
「我はバハムートこの島を守護する者として我が主コウキ殿のもとで働くことになった。
我は皆に認められるように努力するのでよろしく頼む」
バハムートは銀色に光る羽を羽ばたかせると前足を下げて頭を下げた。傲慢なドラゴンという種族を考えればとんでもない光景だ。
「凄い!この島にはリュディア様にバハムート様の二人も守り神がいるぞ」
「この島はもう安泰だな」
「コウキ様ならばこれくらいやると思ってたぜ」
村人はバハムートがへりくだって挨拶しているのをみてかなり盛り上がっていた。
皆が喜んでくれているので自分としても満足だ。
「バハムートは話せるようになったんだな凄いな」
「この体になった時にコウキ殿の知識が入って来たのだ。それによって魔力操作で振動させて音を出しているというわけだ。元々人が話す言葉は理解していたので後はたやすい」
「なるほど魔力による振動を音として使うかまるで...」
コウキは今の言葉で遠距離での通話について考えが浮かんだ。携帯電話だ。要は電波の代わりに魔力を飛ばせばいいのだ。今はステラの故郷に行くことが優先なので今後の課題として考えておこう。
「じゃ今日は適当に休んでくれ。明日にはヤシャも目が覚めると思うから適当に休んでいてくれこの辺は自由に使ってくれて構わないから」
「分かりました適当に休ませてもらう」
バハムートと別れたコウキはリュディアと共に家に帰って来た。
「ただいまー」
「「「「お帰りなさいお父様、お母さま」」」」」
「皆ただいま今日は凄い事があったんだぞなぁリュディア」
「そうじゃな今日はめでたい日かもしれんな」
「お話するのもいいけどもう過ぎご飯出来るから先にお風呂に入って来て汚れてるでしょ」
キッチンから顔だけ出したステラがお母さんみたいなことを言っている。まぁもうお母さんだからいいのだがなんかほっこりする。
「分かったよ」
コウキはタオルを持って風呂に向かうとその前に。
「ただいまミキ元気にしてたかぁ?」
「あぅあぅ」
コウキはミキのもとに行くと話しかけていく。頬っぺたもちもちでとても可愛らしい。
一生見てられる。んーたまらん
「こら汚い手で触ったらだめでしょ」
「いてっ!ごめんごめんすぐに入って来るよ。」
ステラに頭を軽く叩かれてしまった。いかんいかんミキに構い過ぎてかなり時間が経っていたようだ。すぐに風呂場に行って湯舟の中で戦闘の疲れをほぐしていく。
それにしても今日はドラゴンに合うはいきなり進化するは中々濃い一日となった。しかもバハムートは銀色に輝いておりとてもかっこよくなっている。西洋に出て来るドラゴンの絵そのもので迫力満点である。アジア系のいわゆる龍細長く羽が無い龍もあれはあれでかっこいいのだがバハムートのように4足歩行で羽を広げた姿をかなりかっこいいと思う。
よし子供達にも話してやるか。
過ぎに体を洗って風呂からでる。それからダイニングに行くと既に皆が集まっていた。
「ごめんごめん待たせたなさぁ食べるとするか」
コウキが机に座るとみんなで頂きますと祈りを捧げてから食事を食べて行く。ミキが生まれてから子供達が一気に増えてかなりにぎやかになって来た。ある程度食べ終わると子供達と一緒に片づけをしてリビングに集まる。家族が増えてから恒例行事になっている。
「今日なドラゴンにあったんだよ凄いだろ!」
「ドラゴンってあの最強の種族のドラゴンですよね凄いですね」
「アレキサンドラは詳しいなそうだぞあの最強のドラゴンだ」
「そのドラゴンに一切反撃させることなく一撃で倒しておったではないか」
「こら変なことを言うんじゃない!子供の夢が壊れるだろ」
「お父様はお強いのですね流石です」
アレクサンドラは尊敬のまなざしで自分を見てくれている。悪い気はしなかった。
「よしじゃ今度皆dれバハムートに挨拶に行こうな」
「はいお父様とても楽しみです。」
うんうんみんないい笑顔のようでいい事だ。それからも今日起こった出来事を離しながら楽しく食事をしていったのだった。
次の日コウキはヤシャの自宅に訪れていた。木を失ってから治療を受け家で安静にしていたのだが容態が落ち着いたようなのでお見舞いがてら軽い感じで家に寄ってみたのだ。
家に着くとドアを叩いて様子を伺ってみる。すると家の中からモミジが出てきた。
「これはコウキ様わざわざ足を運んで頂いて申し訳ないのですがちょっと今はまずいかもしれません」
「ん?どうしたんだ。ヤシャの目が覚めたっていうからお見舞いに来たんだけど」
「はい目は覚めたのですが…」
モミジは気まずそうにそわそわしていた。先ほどから家の中も気にしている。
そんなこんなでモミジと話をしていると家の奥から物凄い勢いで走って来る音がした。
「申し訳ありませんでしたコウキ様この度は私がとんでもない事をしてしまいましてどうかモミジだけはいや遊撃隊だけはご勘弁頂けないでしょうか!私の首1つで何とか」
ヤシャはいきなりどけ坐したかと思うといきなり剣を抜き放ち自分の首をはねようとしていた。
「おいおいおいいきなり何やってるんだよ」
急いで剣を奪い取ると死んだ顔をしているヤシャを見つめる。
「どうしたんだよいきなり」
コウキはヤシャに状況説明を求めるがヤシャは放心状態で何も言えないようだ。
「コウキ様私から説明いたしますので中に入ってくださいほらあなたいつまでもコウキ様を外で待たせて失礼を働くつもり?」
「ハッ!私は何を…そうだなコウキ様どうぞお入りください」
二人に案内され中に入っていった。リビングに入り椅子に座るとヤシャは委縮しながらも下を向いていた。中々気まずい空気になりながらも待っているとモミジがお茶を持って来てくれた。中々すっきりした味わいで美味しい。
「それでヤシャはどうしてこんな状況なんだ?いつもと全然違うじゃないか」
「それはですね先日コウキ様とリュディア様に攻撃を加えてしまった事が原因なのですよ。命を助けられ使えるべき主に牙をむいてしまったと落ち込んでいるんです。」
「あぁーなんだそのことか俺もすまなかったな良く確認もせずに攻撃してしまって危うくヤシャを死なせてしまうところだったよ」
「言えそんな!あらかじめ連絡を入れなかった私が悪いのです。村にドラゴンが来れば警戒するのは当たり前の事。まして帰る時期など伝えていませんでしたから自分がうかつでした。せめて羊の旗を付けるなどの対策もあったと思います。それを怠っていたのは自分です。それにコウキ様が愛用していた槍を壊してしまった。何とお詫びすればよいか」
確かにヤシャに蜻蛉切を放った時にヤシャが弾いたのだがその影響なのか自分の威力が強すぎたのか飛んで行きそのまま弾けてしまっていたのだ。だがあれは事故だ特に気にしていなかった。
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