ヤシャの冒険8
『この効き目ヒーリングムーン草の薬ではないのか?なぜこんなものがあるのだ?』
スカイドラゴンは完全に回復したのか体を起こすと羽を広げて前足を前に伸ばし猫のように体を伸ばしている。体がでかく5メートル以上あるため目の前で体を伸ばされるとかなりの光景となっていた。体は水色で羽を広げると空と同化してとても美しい。体をほぐし終えると三体のドラゴンは集まって来た。
『素晴らしい薬であった礼を言う』
『我らは負けたのだ話を聞こう』
『それでなぜこのような珍しい薬があるのだ?100年は生きているが見たことないぞ
噂では滅んだと聞いているが』
『詳しい事情は良く分からないな』
「私が説明いたしましょう」
スカイドラゴンとヤシャの話を聞いていたのだろうくもまるが説明してくれた。この薬に使われる薬草は宝石の力によって変異した畑の薬草をステラ様のエルフに伝わる魔法によって改良を進め作った物だそうだ。本物のヒーリングムーン草ではないようだが同等の力があるそうだ。さすがはコウキ様が認めた方の力は違う。
『それはもはや神業ではないかおぬしらの主とは一体どのような存在なのだ』
『コウキ様は素晴らしいお方だぞ。元々敵だった我らを受け入れて新しい知識をドンドン与えてくださるお方だ。しかも神からの授かりものなのだろう特別な力を持っていていわゆる血統魔法だな。どんなものでも魔法で作ってしまうんだ。お前たちにはそのコウキ様を支える手伝いをしてほしい』
「そうですねコウキ様は神に使わされた使徒なのでしょうね。神の恩恵があり祝福されています。そのおかげで私の母も地母神に認めれら神獣となりました」
『確かにアラクネの神獣かと聞けば歴史上でもかなり稀な例であるからな分かったお前たちに従うとしよう。それで何をすればいいのだ?』
『それは良かった。まず聞きたいことがあるのだがお前たちは3体だけなのか?』
『違うぞ我らはこの山の上で群れで生活をしている。最近たどり着いてなこれほどまでにエネルギーがある山にも関わらず主が見えなかったのでな。使わせてもらうことにしたのだ』
「なるほどそういうことでしたか確かにこの山がこの島のエネルギーを上手く放出している場所のようですからね。主とは母の事でしょうが村に住んでいますから」
それからくもまるはスカイドラゴンになぜここが出来たのかを説明していった。つい最近神獣になり神から授かった宝石によってその力と融合したリュディアを通して島に力が流れ込んだこと。それによってこの島にエネルギーがあふれ出し地形が変化していった事。そのため本来は神獣となったリュディアがこの山に住まなければいけないが既に家があったため放置していた事。それにより生態系が変わり進化したモンスターが住む場所になった事をである。
『なるほどすべて理解した。それでこの山は住めないのか?』
「いえ母上は好きに使ってよいと申しておりました。ですがモンスターが溢れ出さないように適当に間引いてくれと申しております」
『それは願ってもない話だ。我らはちと腹がすきやすくてな。しかもさっきのワイバーンもだったがここのモンスターは強く魔力が濃い。子供の鍛錬にもなるのでな』
『それで先ほどの話に戻るのだが我らを乗せて飛んでくれないか?』
『なんだ?それだけでいいのか?』
『むしろそれ以外に何が出来るんだ?』
ヤシャとスカイドラゴンで話がかみ合っていないようだ。しかしヤシャが特殊な例名だけで普通ドラゴンの素材はかなり貴重なものだ。ましてスカイドラゴンともなればかなりの金額で取引される。そのためドラゴンを倒した冒険者などは素材をはぎ取り競争のように売りに出すのだ。ドラゴンもそれを分かっているため基本的には人間とは仲を持たず襲うようにしている。
そして今回は完全に敗北ししかも自分達のために働けと言われている。最悪群れの中から弱い個体を差し出す覚悟まであった。
『いや何でもない乗せればいいのだな簡単な事だ。いつでもやってやろう』
『あぁ出来れば一緒に戦ってほしいのでそのための訓練をしたいのだが』
『それならばちょうどいい生まれてから30年ほどしかたっていない子が上にいるのだ。子らの戦闘訓練の為にも今のうちにお前たちに慣れさせておくためにも一緒に鍛えようではないか。我が子は全部で5匹だ。隣の奴らの子もいて群れは全部で23体のドラゴンがいるぞ。子供は全部で17だ。生竜に近い個体もいるぞ』
『それは素晴らしいな良しそれでいこう。俺たちがここの麓にいるからそこに来てくれ』
『分かったまた会おう』
話をまとめるとスカイドラゴンは自分達の巣に飛び去っていった。まさかここまで順調に行くとは思わなかったが最初にドラゴンと話した時くもまる殿に怯えていたように見えた。
「もしかしてくもまる殿が何か手助けをしてくれていたのか?」
「終わったことはいいではありませんかそれよりも話がうまく纏まって良かったですね」
時間もまだ二カ月ほどありますし順調ですね」
「あぁ確かにそうだな」
くもまるに上手くはぐらかされてしまったがヤシャも深く追求してはいけないような雰囲気を感じたためなにも聞かないことにした。ひとまず第一目標は達成できたのでひとまず安心して拠点に帰っていくのだった。
次の日。ヤシャ達が拠点にしている拠点にスカイドラゴンの子竜と共に昨日話をしたドラゴンが飛んで来た。
『おーい黒鬼来てやったぞどこにいるんだ?』
『ここにいるぞ』
呼ばれたヤシャは家から出てきた。空には18体のスカイドラゴンが飛び交い青空が埋め尽くされていた。子竜はまだ体が出来ていないのか羽の輝きがまだ薄く輝きが薄い。しかしそれを差し引いても18体のスカイドラゴンが空を飛ぶ姿は圧巻であった。
『父上こいつが父を倒したという人間なのか?』
『あぁそうだぞ油断していたとはいえ完全にやられてしまったのだ。』
『おいそこの俺と勝負しろお前などに父上が負けるとは思えん』
突然の話にヤシャはびくりと体を震わせてしまう。昨日戦は完全に不意打ちを付いた奇襲作戦で少しでも作戦が崩壊したら一瞬で崩壊していただろう綱渡りの作戦だったのだ。しかもどうやらくもまる殿が力を貸してくれていたようで自分の力で勝てたのか怪しい所である。しかし、やっと次の段階に進めるというところでこのような関係ではいけない。これからは信頼関係を気づかなければいけないのだ。
『倒したと言われればその通りだ。そして勝負とはどういうことだ?俺が勝てば満足するのか?』
『俺が負けるとは思えないから強さが本物であれば問題ない。本物であれば俺も分かるからなその時は今回の話を聞いてやるぞ』
この子竜もしかして話をすべて聞いてないな?昨日の話でいえば確かスカイドラゴンが住んでいる山はリュディア様の山と聞いていたのだが。昨日くもまる殿はひそかに脅しを入れていたはずだ。この山に暮らすのであれば分かっているなと。その話にスカイドラゴンも理解を示していたしその話をされたうえで了承していたのだ。ヤシャは親竜の方を横目で見る。
すると親竜は申し訳なさそうな顔をしていた。もしかしたらドラゴンという上位種族という存在がこの子竜の態度を大きくしているのかもしれない。まぁこれも教育だと思えばそれでいいか。
『良かろう勝負をすればいいのだな?それでルールはなんだ?』
『ふん!人間如きが生意気なお前の全力で俺を倒しに来ればよい俺も全力で相手をするがな。まぁ安心しろ命を奪うようなことはしないからな』
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