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「よしやるか」
昼休憩を終えて穴に戻った。トーチの魔法を発動して穴の中に入っていく。暇な時にステラに魔法について教えてもらってある程度使い方が分かったので簡易魔法ならばイメージしなくても使うことが出来る。ちなみにイメージしただけで魔法が使える俺はおかしいと言われた。
「ここから横に大きな空間を作ろうと思うステラ高さ7メートル横縦20メートルの範囲で土を柔らかくしてくれないかくもまる達が掘り出しやすいようにな」
「分かったはアースコントロール‼」
「くもまる達柔らかくなっている土を運び出してくれ」
くもまる達は一斉に動き出し凄い勢いで掘り出していく。くもまる達は外に運ぶ担当と掘り出す担当に分かれており運ぶ担当のくもまる達を見ながら内装を考えていた。すると一匹のくもまるが持っていた土に目が留まった。
「ちょっと待ってくれ」
声をかけらけ一斉にくもまるは動きを止めこちらを見ている。
「この土の中ちょっと見ていいか」
目の留まったくもまるの元に行き運んでいる土を見ると中に黒っぽい岩が含まれていた。
「これもしかして鉄か?この層は鉄鉱石があるんだ」
小さいが確かに鉄鉱石が含まれていた。まさかリュディアの家を作るために掘り進めた地層から鉄鉱石が含まれた地層を見つけるとはなんという幸運なことだろうか。さっそくくもまる達にお願いした。
「他にもこの黒い石を見つけたらヘイズル工房の中まで運んでくれないか鍛冶場の中にスペースがあるはずだから」
くもまる達は前足を上げて答えてくれた。
「コウキくん嬉しそうね何があったの?」
「ここ鉄鉱石が取れるんだよこれでもう少しいい道具が作れるぞ」
「でもここリュディアさんの家でしょ?これ以上掘れないんじゃない?」
「しまった。そうだよな今更変更してくれなんて言えないし横に採掘用の穴も作るか?でも勝手に作ったらだめだよな」
「いったんリュディアさんに聞いてみたら?」
「そうだよな行ってくる」
駆け足でリュディアの元に向かった。リュディアはヘイゼル工房の近くでシーツを作ってくれていた。
「ちょっと相談があるんだけど」
「どうしたのじゃそんなに慌てて」
「実はなあの森の地下で鉄鉱石が取れることが分かったんだ。それで横に採掘用の場所を作らせて欲しいんだけど」
「わらわの家はあるのじゃろ?それ以外はそちの好きにして良いしわざわざ確認せんでもいい」
「わかったじゃな」
「せわしいやつじゃな」
これで鉄鉱石も確保することが出来た。感謝の気持ちも込めて立派な作りにしてやろう。穴に戻るとほぼ空間が出来上がっていた。ステラは空いた部分から壁を固めてくれていた。
「ありがとうくもまる次はここに丸太を運んできてくれとりあえず半分で頼む」
ここからは俺の出番だ。さっそく頭の中でイメージを作り出したいく。
「ステラありがとうここからは俺の出番だから戻ってくれていいぞ」
「どんなものが出来るのか気になるから私もここにいるわ」
まずは基礎だ柱の位置に気をつけながらイメージしていく変な場所に柱がくると邪魔になるため中心には置かずに配置した。次に天井部分だステラが魔法で固めてくれているが念のために丸太を組んで補強していく次に壁はシンプルに木目が浮かびかつ平坦にならないように丸みを残しながら作っていく。床を残して丸太に魔力を流しイメージの形に丸太が変形して建っていく。建築に関しては素材がルーズなので加工しなくていいので助かる。
最後に床部分ここは素直にフローリングをイメージして作った。地下のため窓は無く魔法を使用しなければ中を見る事すら出来ないがとてもいい出来だと思う。木目の優しい落ち着いた雰囲気に柱が存在感を出している。
「我ながらいい出来だなしかしリュディアって灯りとか大丈夫なのか?」
「私が来る前は灯りなしでくもまるは作業してたわよ」
「しかしな俺たちが今後ここに来た時困るだろ」
問題はこの部屋が暗い事灯りが無いと前が見えず危険だ。くもまる達は灯りが無くても昨日から作業していたらしいのだがどうするべきか。
「灯りを灯す場所だけレンガで固めて防火しつつ木造とは違った雰囲気を演出するか」
くもまる達に頼んでヘイゼル工房の中に置いてあるレンガを持ってきて貰った。その間にレンガをどうするべきかイメージをしていく。
「壁を一部レンガの変えるのは変だよな」
「そうね私は建築のセンスはないけどレンガと木がバラバラだと統一感がないわね」
「ん~レンガで燭台でも作ってみるかそれともリュディアに話して数日は暗いままで我慢してもらって見つけた鉄でシャンデリアっぽくしようかな」
「シャンデリアってなんなの?」
「ステラシャンデリアって知らないのか?天井から灯りを灯せるんだよ」
「とりあえずレンガで燭台作ってみるか」
燭台のイメージを頭の中で作るとレンガでは上手くできなかったので灯篭のような形になった。これでも灯りは確保出来るだろう。
「さすがにレンガで燭台はきついな」
「見たことない形だけどこの置物みたいなのもかっこいいわね」
「あとは中にビッグボアの油を入れたら使えるな」
ヘイゼル工房の食糧庫の方から油を取りに戻り中に注いで火をつけてみた。古き良き日本の庭園のような温かさに木目が気に照らされている。
「なかなかいいじゃないか」
「そうね落ち着く雰囲気だわ」
「いったんリュディアに報告だな」
「おーいリュディアとりあえず作って見たぞ内装はまた言ってくれ」
「もう出来たのか早いなさすがじゃどれ」
三人で穴へ向かい中をみんなで見てみる。
「ほうなかなかよい出来ではないか」
「まだまだ未完成な部分もあるけどとりあえず部屋は完成だな」
リュディアは喜んでくれているようでやったかいがあったというものだ。まだまだ改装の予知もあり広いため増設も容易にできるため今後が楽しみだ。
「コウキよそちの作業場にわらわの作ったシーツを置いておいたぞ。自由に使ってくれてかまわん」
「ほんとうか!ありがとうさっそく使わせてもらうよ行こうステラ」
リュディアがシーツを作ってくれたので今夜は気持ちよく眠れるだろう。
「結構たくさん作ってくれたな」
「これなら大きなベッドが作れるわねコウキくん一緒に寝れるわよ」
「なにバカなこと言ってんだよ中に詰めれるようにシーツを加工できるようにしておいてくれ俺は中に詰める草刈って来るから」
ステラにからかわれて顔が赤くなってしまい急いで外に出て草を探しにいく。
「全くステラのやつめ突然なに言いだすんだ。まぁいいや近くの森に良さそうな草があったしな荷車持って行かないとな。」
部屋作りが意外と早く終わったのでまだ日暮れまで時間がある十分に草を集められるだろう。
「おっ!いっぱいあるぞ」
拠点から少しいった所に長くて細めの草が沢山生えていた。石のナイフを使って片っ端から荷車に入れていく。
「たしか干さないといけないんだよなでもちょっと待てよ」
草は干さなければ水分などでシーツが汚れてしまう。だから乾燥させなければならないのだが少し考えると魔力で干し草に出来ることが分かった。干し草は魔力10で多くの干し草が作れる。足りないといけないので多めに作って持って帰った。そのまま丸太置き場まで行き数本丸太を持って家に向かう。
「おかえりコウキくん二つ出来たわよ」
「さすがだな今ベッド作るよ」
丸太に魔力を流し簡単にベッドを作って中に設置した。シーツの中に干し草を入れてマットレスのようにしてこれでベッドの完成だ。
「枕が欲しい所だなしかしちょっと部屋が狭くなってきたな」
「確かにこれはちょっと狭いはね」
「明日はこの家の増築だな」
ベッドを二個作ったことにより小屋の大きさでは狭くなってしまった。今日は遅いのでとりあえずはこのまま夕食を食べた。いよいよベッドに横になる。
「これはいいな最高だ」
ベッドに横になると干し草でフカフカしており毛皮だけでは地面の硬さが体に伝わっていたのが今はない。リュディアの糸で作られたシーツはしっかりしており肌触りも良かった。ベッドに体を預けるとリュディアの部屋を作った疲労も一気に襲ってきてぐっすり眠ることが出来た。




