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「おうお前ら集まったな」
ヒートは集まった戦士たちの前にドカッと立つとコウキから聞いたことを話し出した。
「どうやらコウキに信託があったようだ。まぁコウキが神官の力を隠し持ってたってことは今は置いといて数日中にここに馬鹿どもが攻めて来るらしい。お前らもう分かったな」
隊員達はヒートの話に気を引き締めた。まず驚きなのはコウキが紙の声を聴くことが出来る神官の力があるということなのだがその前にこの島が危機に瀕していると言うことだ。自分たちの故郷ネメアが守れなかったという防衛隊として最悪の過去がある以上二度目はありえない。しかもこれほど住みやすい場所を作ってくれているコウキのためにも必ずや守り切ると心に誓うのだった。隊員達が胸に思いを秘めながらもヒートの話は続いた。
「今日から偵察隊の数を増やす。また訓練は午前中のみに限定する。午後は装備の手入れを入念にしろ。訓練のないようだが基礎のみで体を慣らすだけにしておけ。敵が来ることは分かっているんだ訓練で体調を崩す事のないように自分達でしっかりと考えて動け細かい事はジンに任せる。ヤシャやアレク達は自分達の判断で動け以上だ」
ヒートは話を終えると去っていった。ヒートがいなくなった後ジンがすぐに状況を整理して指揮していった。隊員達がその指示に合わせて迅速に動いていった。コウキは状況を整理するためにハシヒメと一緒に事務室まで足を運んでいた。
「ジン状況はどうなっているんだ」
「はいまずは偵察についてなのですがいつも強力してくれているくもまるさん達がかなりの広範囲に既に展開しているそうです。そこで情報網の構築を図り偵察隊と連携させることにしました。そして港側については既に連絡をしてあります。ガロス隊長ならば迅速に対処してくれるはずです。ここで問題なのですが新しく村に来たリザードマンとドワーフの戦士なのですがどうしましょうか」
「そうだないきなりこの島に来てまだ地形とかも分かってないだろうからな声はかけるが特に何も指示するつもりはないんだけどもし敵の戦力が多いなら頼むしかないな」
「そうですね落ちついてから隊に入りたい人は一緒に戦うつもりでしたが今回は戦力として見ないように作戦を考えましょうか。」
ここでジンは今この島での戦力を分析していった。まずは元ネメアの正規兵だった隊員達60人で陸と海に分かれた隊員達それから親衛隊の皆で17人それから遊撃隊のヤシャ達30人それから元海賊の船乗りラミス達が20人村と港側で分かれているので30人は港にいるとしてくもまる達をどうとらえるのかであるがアラクネ種のくもまるだけでもリュディアとの戦闘を考えればかなりの戦力だろう。いったいどれほどのモンスターが襲ってくるのか分からないが正直戦力としてはあまり多くないのが現状だ。
「まぁまだ数日は時間がありますしこの島に防衛設備がない以上この島に上陸されてからが勝負ですからその時考えましょうかね」
「あのさジンちょっと質問があるんだけど」
「なんですか」
「こういうモンスターの襲撃ってどういう感じなんだ?どういうモンスターがせめて来るんだ?」
「そうですねモンスターの襲撃とは淀んだ魔力の暴走によってその魔力がその土地の魔力によってきてその魔力からモンスターが沸くのが一般的ですね。珍しいケースだとドラゴンの襲撃とか後は海竜の襲撃とかもありますね」
「そうか海竜も襲撃になるんだな」
ジンの話を聞いて行く感じだとこの世界に魔力がある以上モンスターの襲撃はしょうがないのかもしれない。それよりもいかにしてその襲撃から耐え抜くかが問題であって戦わないという考えはないようだ。
「防衛設備っていうのは例えばどんなものなんだ?」
「そうですねまず淀んだ魔力というのは基本的に人には近づきません生命反応の薄い所に淀んだ魔力は集まると言われていますからこの島の場合ですと森の奥や山などですかね他にも谷や洞窟なども例としてありますがまだ島の全容を把握していないので詳しくは分かりません。そして町と森など沸きそうな位置の間に防衛用に砦の建設をするなどが一般的ですねこの村では鳥ではありませんが訓練所が間にありますので今回はそこで防衛しようかと考えています。」
「なるほどな砦か確かにそういうのあると強そうだな」
コウキはジンからいい事を聞いた。防衛所がちょうどいい場所ということなのでコウキはそこに砦を作る事に決めた。
「じゃジンは色々話をありがとう俺は邪魔にならないようにいくよ」
コウキはジンに礼をいって事務室を後にした。よし今からここに砦を作ってやる事にしよう。ハシヒメは話をしっかりと聞いて色々とまとめてくれているようだ。
「よしハシヒメ話は聞いていたな」
「はいコウキ様今から砦を作るのですねすぐに手配いたします」
なんとハシヒメはコウキの思考を先読みして考えてくれていたようだ。コウキが話を切り出すとハシヒメは待っていたかのように動き出した。さすがステラが見込んだだけの事はある。こういう時にすぐに動けるのはかなり助かる。
さてコウキは準備を任せて訓練所の広場に来ていた。今は訓練を制限されているため隊員達の姿は全く見えなかった。コウキが回りの状況を見ているとすぐにアレク達とヤシャ達がコウキのもとに駆け付けてきた。
「コウキ様砦を建設すると伺いました。お手伝いします」
「コウキ様なんでも仰ってください」
よし二人ともよく来てくれたな今から言うことを良く聞いてくれな」
コウキは二人に要塞作りのための話をしていった。まずは材料の準備だ。今回は砦ということもありレンガと魔鉄鋼で作っていくことにする。そのためここに大量の物資を運んで欲しいということ。次に地盤を固めるために今から指示する場所に穴を掘っていくこと。基礎をしっかりと組むことによって耐久力の高い要塞を作る事が出来る。コウキは話を終えると早速二人の隊はコウキの作業のために動き出した。コウキもいったん精錬所に戻る事にした。
コウキが精錬所に入るとリーノが作業をしていた。リーノは島のためにレールを作り続けてくれている。
「やぁリーノ頼みたいことがあるんだけどいいかな」
「もちろんですよコウキさん何すればいいですか?」
「今から要塞を作ろうと思っているんだがなそのために鉄骨が沢山いるんだ。だからリーノは鉄骨を作ってくれないか」
「お安い御用ですよ任せてください」
リーノはすぐに取り掛かってくれた。今やリーノはコウキが教えずとも何でもやってくれるかなり頼りになる存在になっていた。村での道具作りも全てリーノ達が請け負っていて中々のスキルを持っている。リーノに鉄骨を頼んだ後コウキは工房に戻って迎撃用の武器を作る事にした。大型の設置型バリスタで以前作ったボウガンの改良版である。設置することでかなりの威力を発揮することができ空中からくるモンスターにもしっかりと威力が出せるように上に向けられる仕組みになっている。さらになのだが神格化したリュディアの元に行くとリュディアの魔力が籠ったかなり強力な糸をもらうことが出来た。リュディアは今や遠隔魔法だけで列車を動かしており外の様子を感じ取って巣に戻っていた。
「コウキよこれはなソチの意思によって変化する糸じゃ自由に使うが良い」
「自由に変化するってどういうことなんだ?」
「そうじゃないうなればどんなこともできるが何にもならない糸じゃ使い方はコウキ次第生かすも殺すもコウキ次第じゃ」
「むぅ難しいなそれ分かったよ使いこなして見せる」
「何やら外が騒がしいようじゃなわらわの子らも動いておるの」
「そういえばまだ皆には何も言ってなかったなモンスターの襲撃があるんだよ」
「直接聞いたのじゃな」
「あぁそうだ皆には神官のスキルっていってある」
「まぁソチなら余裕じゃろ頑張るのじゃぞ」
「任せとけ」
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