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画面の中の戦争の日常  作者: ぐりこ


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世界観の説明①

宇宙歴一八五一年。


地球が環境汚染と人口増加の問題に直面し、人類を宇宙へ送り出してから、長い年月が過ぎていた。


人類の活動範囲は星々を越え、銀河単位にまで広がった。今では国よりも財閥、つまり巨大企業のほうが、軍事力や資金力において圧倒的な力を持っている。


国家も存在する。しかし、その多くは母なる大地である地球や、宇宙歴の中頃までに発見された、地球に近い自然環境を持つ惑星を治めるにとどまっていた。政治や軍事の実権は、財閥の支援――実質的な支配――のもとに置かれている。


人類の大半が暮らすのは、各財閥が所有し運営する「コロニー」だった。巨大な人工衛星にも似た居住施設で、人々は生まれ、育ち、そして死んでいく。


宇宙歴九二七年。


人類史上初の世界宇宙大戦が勃発した。


戦争の一方はコロニーを運営する財閥連合。もう一方は、国家(惑星)を統括する世界国家連合だった。


戦争はおよそ百年にわたって続いた。人類が到達していた惑星の四割が生物が生存する為の環境を失い、全人口の半数が命を落とす。未曾有の犠牲の末に、勝利したのは財閥連合だった。


戦後、国という単位は消えなかった。だが、各国の運営は財閥の支援を受け、時にはほぼ支配される形で続けられることになった。地球や各惑星の統治を担いながらも、その力は財閥の意向を大きく受けていた。


財閥は、第一次世界宇宙大戦の悲劇を繰り返さないため、「代理戦争システム」を作り上げた。


犯罪者や志願者を限られた戦場で戦わせ、一般市民を戦争の被害から遠ざける仕組みだった。


しかし、その制度は時とともに姿を変えていく。


戦いは「興行」となり、各財閥が銀河ごとに運営する巨大な娯楽産業へと変貌した。戦闘員たちは観客の前で戦い、勝敗も犠牲も番組として消費される。かつて人々を守るために作られた仕組みは、財閥が利益を得るためのエンターテイメントになっていた。


これは、そんな世界の中のひとつの銀河で、巨大財閥が運営する興行に巻き込まれた人の物語である。

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