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C’est la vie!!  作者: 日々桜香
第4章 花は君を愛で、君は私を愛でる
21/27

1

「セラ、お前さ誕生日っていつだ?」

「二月一日」

「今日じゃねーか!!」


 セラは揶揄うようにヴィーリオを見つめた。その視線にヴィーリオはどきりとする。


「ケーキ作るか!」

「僕も!!」


 2人は並んで台所に立った。ヴィーリオもセラも、ケーキの作り方なんて知らなかったが、ヴィーリオの勘はだいたい当たるのだ。


「お前が好きな料理は?」

「シチュー!」

「じゃあ、今日はシチューだ」


 セラが野菜を切って、ヴィーリオが炒める。2人のコンビネーションは見事だった。


「何歳になるんだ?」

「うーん。13かな?」

「かなってなんだよ」

 ヴィーリオが呆れたように言うと、セラの眉が下がる。


「仕方ないよ、誕生日なんてなかなか祝ってもらえなかったんだ」

「じゃ、じゃあ今日は、盛大に祝おう!!」

 なんとかセラに元気になってほしい。彼に、君は特別なのだと伝えたい。


__________


「Joyeux anniversaire Joyeux anniversaire……」

「いいよ、そんなの歌わなくて」

 ヴィーリオは三角の帽子を被って、部屋を暗くしながら歌った。しかし、これはセラには不評みたいだ。


「早く、火つけて!!」

「はい」

 彼は言われたままに火をつける。そして、セラは「ふー」っと思いっきり息を吹いた。


「何お願いした?」

「ヴィーリオとずっと一緒にいたいって」

「俺もだよ」

 言いながらセラの頭をクシャクシャに撫でる。セラは撫でられるのは好きみたいで、素直に身を任せた。


「僕、こうされるの好きだよ」

「なら、もっとしてやる」

 2人は、床に倒れこんでもお互いを撫であっていた。だんだんと、手の位置は下に下がっていく。


「くすぐったいよ」

「そうか?」

 ヴィーリオは調子に乗って、どんどんお腹を優しく触れた。


「ま、待って!」

「どうした?」

「なんでもない」と言い、セラは立ち上がり少し前傾姿勢で何処かに行ってしまった。


「……なんだあいつ」

 暗い部屋に1人、大の字で寝そべる死神はすごく様になっている、と自分で思う。

 (俺は、1人がお似合いってことかー?)


 捻くれたことを考えながら、セラを待った。彼はなかなか帰ってこない。しばらくして、トイレから戻ってきた。彼からは若干、栗の花の香りがして、頬はやや上気している。なんだか態度もよそよそしい。


「1人で食べるところだったぞ」

「それはだめ!」


 なんてことない態度で2人はケーキとシチューを食べた。


「世界一美味しい」

「俺が作ったからな!」


 暗い中でも、2人っきりだから温かい。こんな日常は、いつまで続くのだろうか。


 

 


 

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