後悔しても知らねえぞ?
ちょっとエピソードタイトルいつもと違う感じにしてみました。今回も戦闘シーン入ってます。なんか、戦闘シーンばっかだな…
「は?…なんでここに」
俺は思わず立ち止まってサイカに話しかけてしまった。
「なんでもいいだろう。それに、俺は今のところ指示がないからお前らを攻撃するつもりもない」
サイカはそういうがもちろん信用なんてできるわけがなかった。
なるべく距離も取りたいので、無視して席に座った。
「おいおい、無視するなんて酷いじゃないか」
俺はどの口が言ってるんだと思った。もちろん口には出さないが。
サイカはあきらめたのか前を向いて座った。
そのまま時間が過ぎ、ホームルームとなった。
教室のドアが開く。
「はい。皆さんおはようございます。担任の下田成之と申します。よろしくな」
俺らのクラスを担当するらしき先生が自己紹介しながら教室に入ってくる。それと同時に教室の中は静まり返った。
「それじゃ、ホームルームを始めます。ただ、今日は初日なのでやってもらいたいことがあります」
教室がざわめく。
「はい、静かに。じゃあみんなも気づいていると思うが、この機械を使う。この機械はそれぞれの実力を測れる測定機器だ」
実力を測れる測定機器。
俺はそれをわざわざ使う理由がわからなかった。すでにランク付けされているわけだし、実力は試験ですでに分かっていると思っていた。
「じゃあ名簿番号順に来てくれ。ここに手を触れれば正確な実力が測れる」
そして、1番から順にその機会に触れていく。すると、画面にはランクと数値が表示されていた。
「ちなみに、これでランクがB以外が出れば、即刻そのクラスに直行されることになっている。あくまで、今のランクは目安に過ぎないからな」
そして、俺の順番が来て、その機械に手を触れた。
数秒ほど待つと結果が表示される。
「…は?」
と担任から素っ頓狂な声が聞こえた。
画面を見てみると、そこには「測定不能」と書かれた表示がされていた。
「故障か?もう一度手を触れてみてくれ」
俺は言われたとおりにもう一度手を触れる。だけど、結果は同じだった。
担任は眉をひそめて、手を機械に触れさせた。そこには「A」と表示されている。
「壊れていない…?お前、何者だ?」
瞬間、クラスメイトの視線が俺に一点集中する。
「いや、別にただのこの魔術学園に来た生徒ですけど」
「そんなことわかっている。ただ、測定不能というのが不可解なんだ…まあいい。ひとまず待っていてくれ…次の人」
担任は俺の順番を飛ばして次の人を呼んだ。
まさか、測定不能になるとは思っていなかった。鷹鳥魔術学園は当たり前だが、魔術に重きを置く学園だ。そんな学園なのだから身体能力までは測定されないだろうと思っていたものの、おそらくだが大魔王の身体能力まで測定されてしまった。
大魔王の力なのだから測定不能になることは理解できる。異常な力なのだから。
そこで担任に声をかけられた。
「サカイ、お前は後で学園長室に行くように。学園長から直々に評価されるそうだ」
なるほど、そう来たか。
確かに、この学園で一番強い学園長に評価してもらえれば機械に頼らずとも正確な実力を測れるというわけか。
そこで、この教室の電話が鳴った。
担任は受話器を手に取り耳に当てる。ところが、担任の表情はだんだんと驚きに変わっていった。
「そんな……じゃないですか……なんですか?」
少しだけ声が聞こえたが何を言っているのかまではわからなかった。
が、担任は受話器を置きこちらに振り向く。
「サカイ…たった今から学園長室に行け。今すぐだ」
どうしたのだろう。何か用事でもできたのだろうか。
俺は疑問に思いながら学園長室に向かった。
そして、ある程度進んだところで気づく。
「あれ…ここどこだ?」
全く見知らぬ場所で俺は迷子になった。
そういえば、校内の構造すら全くわからない。
「さて、どうしたものか」
俺は行きたい場所に何となく目印をつけてそこに向かっているタイプだ。だからなのかはわからないが俺はよく迷子になってしまう。
だが、こんな時の対処法くらい俺は知っている。
「しらみつぶしに全部まわってくか」
そう、全部確認するってことだ。だって、それが一番確実で分かりやすいんだ。名案だろう?
ラッキーなことにすべてのドアを確認しなくても、そこが何なのか書いてある。これならすぐに見つけられるだろう。
と、俺が早速まわろうとしたところで目の前から少女が歩いてきた。今の時間はホームルームなのだから生徒はいないと思ったが、俺みたいに呼び出された人なのだろうか。
「こんなところで何をしてるんだ?まだホームルームの時間だろう?」
俺は少女に向かって話しかけた。
少女はこちらを向き、見定めるような目でこちらを見つめた。
「な、なんだよ」
無言のまま俺を凝視していて少し警戒してしまう。一体何なんだ。
「…あなた、私の学園の生徒?」
「私の学園?この学園はお前のものじゃないだろう」
俺はよくわからないことを言ってくるその少女に近づく。
「ほら、自分の教室に帰ってろ。まだホームルームの時間だ」
俺はその少女の手をつかもうとしたが、ひょいっと逃げられてしまう。
「…あなた、何か勘違いしてる。あなた、もしかしてサカイ・デューク?」
「なんで俺の名前を」
「当たり前。私がこの学園の学園長なんだから」
「…ほえ?」
一瞬思考が停止した。
この少女が学園長だって?
「冗談はやめろ。ほら帰った帰った」
俺がそういうと少女はむすっとした。
「サカイ、あなた生意気。勘違いもほどほどにして」
「いや、そっちこそだろう」
「だーーかーーらーー!私が学園長だって言ってるの!」
そう言って地団駄を踏む少女。
いやどっからどう見ても学園長には見えないだろ、これ…。
「じゃあその証拠にこれ見せてあげる」
そして、小さな紙みたいなものを差し出してくる。
「なんだこれ」
「名刺よ。見たらわかるよ」
少女は誇らしげにうなずいた。
そして、そこにはしっかりと印刷された字で『下島楓学園長』と記載されていた。
「嘘だろ…」
「ほんとだもん」
その楓学園長と思わしき人物はドヤ顔でこちらを見つめてくる。
「じゃあ、サカイ君。こっちにおいで」
そして楓学園長は手を広げた。
「…いやどっちに?」
「私に近づいて」
そういわれたので俺は近づいた。
次の瞬間あたり一面に光が現れて!?
「…うぐぐ」
俺はふわふわと感触のする地面に手をつき立ち上がった。
そこは広大な草原だった。
「…ここは」
「ここは私の作った世界。幻想世界だよ」
幻想世界?
「そんなこと可能なのか?」
「当たり前だって言ってるでしょ」
「そんなことを言われた覚えはないが…」
けれど、こんな世界を作ってしまうなんてとんでもない魔術だ。一体どうやったのだろう。
「ここで、私と戦ってもらいます」
「なに?」
楓学園長は腰に手を当てて、自信ありげに立っていた。
「大丈夫。たとえ君がどんなに強くても私がやられることは絶対にないから」
「…ほう?」
俺がどんなに強くても、か。
本当だろうか?
たった、こんな世界を作れる程度のやつに俺が勝てないと?
「…そうか」
「どう?やる気になった?」
楓学園長は手をひょいひょいと動かし、手招きしていた。
ちょっと、やってやるか。
「…本当にいいんだな?力を出しても」
「やっぱり、何らかの力を持っているんだね。噂は聞いたけどちょっと確かめたくなっちゃった」
にやにやとしながら楓学園長はそう言った。
「後悔しても知らねえぞ?」
俺は大魔王の力を解放する。
普段は出せない力。だけど、今はだれも見ていないのだから解放する。
「…おお、いきなりプレッシャーが出てきた。伊達じゃなさそうだ」
体が疼く。
昨日までこんなことなかったが、筋トレしたおかげなのか早く力を使いたくて仕方がない。
「ああ、疼くなあ。体が疼く」
早くこの力を解放してくれと体が叫んでいる。
「…行くぞ」
俺は足に力を入れる。
爆速で俺は楓学園長に拳をふるう。
「…!!」
だが拳は空を切り当たることはなかった。
「なんだ?こんなものか?」
楓学園長の魔術によって、あたり一面に魔法陣が発動される。
俺はこの光景に見覚えがあった。
「…!?グっ!!」
いくつもの光の光線が俺の体に直撃する。その威力はすさまじく、俺の体に傷をつけた。
「なるほど、常人なら軽く当たっただけで消し飛ぶ威力だが、それらがいくつも当たったにもかかわらずその程度で済むとは」
「…生憎と耐久力には自信があるんでな」
俺はもう一度手を握りしめて、ふるった。
だけど、さっきと同じくまた空を切る。
「しかも見えないか…」
これもどこかで見覚えがある。
「その程度なのか?全力を出してもいいんだぞ」
楓学園長は余裕の笑みを浮かべていた。
なら、力を出すとしようか。昨日の特訓の成果を試す時だ。
俺はさらに力を解放する。俺の動きで空間が震撼していることがわかる。
「…ほう」
「さて、やるか」
「…いいぞ」
楓学園長はニヤニヤしながら俺の攻撃を待っている。
ならば、お望み通り”全力”の攻撃をするとしよう。
そして、俺は足に力を込めた。
厨二病感マシマシで書いてみました。どうでしょうか。いいなと思ったら今後も読んでいってくれると有難いです。




