22、日本のダンジョン対策とバングラデシュ国ダンジョン対策との違い
人口の多い 世界30か国の、それも全て 大都会の中心に、突然ダンジョンが出現して、各国はその対処に大わらわだ。特に日本は、責任を押し付けあって、監督官庁が国土交通省なのか、警察なのか、自衛隊なのかで揉めあっている。
今のところ、東京 ( 四谷のニューオータニホテルの真横)に 雪で作る大きなかまくらのような直径5mほどのダンジョンの入り口は、警視庁管轄で、不動産侵奪罪として いわゆる不法占拠案件として、警察が裁判所からの撤去命令を受ける形で、ダンジョン入り口を閉鎖した。
不動産侵奪罪は、刑法に規定された犯罪類型の一つ。第235条の2に規定がある。不動産に対する財産権が保護法益。個人的法益に対する罪。未遂も処罰される。1960年に、境界損壊罪とともに新設された。
東京( 四ツ谷、ニューオータニ敷地内) ・ 名古屋 (栄 オアシス21敷地内)・大阪( 堺筋本町 アパホテル敷地内) に 突如として出現した各ダンジョンも、不法占拠案件として 警察管轄で処理され、ダンジョン入口は、立ち入り禁止の 黄色のテープで ぐるぐる巻きに処理されていた。
日本では 3つのダンジョンは、全て封鎖されて 警察の管理となった。
封鎖したダンジョンには、国立大学、他大学、国営研究所、民間企業研究所、政治家、国家公務員から選りすぐりの知識層を集め、未知領域対策本部が 設けられた。自衛隊は 法律上 まだ活動はできない。
未知領域対策本部の主に地層学者を中心に7名でチームが組まれ、そのチームを守る特殊急襲部隊から4名が選ばれ、計11名で 大阪( 堺筋本町 アパホテル敷地内に出現した ダンジョンの調査に向かう。
特殊急襲部隊 ( 通称サット) は 大阪に本部があり、また皇居に近い ニューオータニ内のダンジョンを下手に刺激して何が起こるかわからないことからも、大阪のダンジョン調査となった次第だ。
そして シュアファイアM628ウェポンライトを構えて 特殊急襲部隊2名の先導で、ダンジョン内に足を踏み入れた時に、それは起こった。
特殊急襲部隊2名のシュアファイアM628ウェポンライトの武器はおろか、メット、着衣、赤外線スコープ等、全てのものが消え去り、真っ裸となってしまったのだ。
すぐにダンジョンを出たが武器や着衣全ては消えたままだった。
特殊急襲部隊スタッフが入れ替わりダンジョンに入るが 全員 ダンジョンに足を踏み入れた瞬間、真っ裸となってしまい、早々にダンジョン探索は打ち切られ、立ち入り禁止となり、3つのダンジョン全てが 鉄筋コンクリートで 厳重に蓋をされた。これが日本での ダンジョン顛末である。
しかし、バングラデシュ、エチオピア、タンザニアなどの発展途上国は、様相がガラッと違った。特にバングラデシュの首都ダッカに出現したダンジョンでは、出現と共に、我先にとダンジョンに人々が押しかけていき、ダンジョン内で真っ裸になろうと、奥へ奥へと探索の手は伸びていく。そして、はやくも 地下1階層で、モンスターと遭遇して 凄惨な状況となったようだ。
ダンジョンがダッカに出現したその日に、約二万人もの民間人が 次々とダンジョンに飛び込み、瞬間に真っ裸になってあわてて出ようとしても、次から次に押し寄せてくる人並みに負けて、どんどんダンジョン奥に人々は追いやられて、初期モンスター 一角ウサギと遭遇、一角ウサギはすぐに角を前に立てて飛びかかってきたらしい。
しかし、多勢に無勢、ダンジョンに入った人間の勢いに飲まれて、一角ウサギは倒され捕獲されていく。もちろん真っ裸の人間も、一角ウサギの鋭利な角に刺されて死傷者も多く出ているようだが、人混み力はダンジョンをどんどん進んで、さらに目新しいモンスターを倒して捕獲していく。
こうして ダンジョン出現の初日で、バングラデシュでは二万人弱のダンジョン入洞者と複数のモンスターが遭遇して、双方に多大な被害が出たが 人の命の価値が低い国では、ダンジョンからもたらされる新モンスターやドロップ品の方が価値が大きいらしく、さらに ダンジョン帰還者からモンスタードロップ品の一つとして「それ」がもたらされた。




