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第55話 ランク

「……行く」


まさかの即オッケーをもらいました。今はガイアの説得というか、誘いに来ていたんだけど、まさかの一発で了解を得ました。


「な、なんでそんなにすぐに決定? あまり外に出たくないんじゃないのか?」


「……やること終わったし……西の大陸なら安全」


謎すぎる。なんで西の大陸の方が安全になるんだよ。明らかにこっちの方が安全だとは思うけど。


「さて、私もまさかこんなにすぐに了解されるとは思ってなかったんだけど……この後どうする?」


「うーん。イリスたちに合流して、ランク上げでもするか?」


「それがいいわね」


俺たちはとりあえずガイアに別れの挨拶を言って外に出る。未だに太陽の光は直角に降り注いでいた。


「昼間っから音ゲーをするために籠るってなんだかニートみたいだな。まあ、元の世界でも休日はだいたいそんな感じだったけど」


「そういえば、カヅキは異世界人だったわね。向こうの世界はどんなのだったの?」


あ、テュケーは俺が異世界人って把握していたんだっけな。あんまり話そうとは思ってなかったけど……まあ少しだけならいいか。


「うーん。向こうの世界では一応音ゲー大会は大体優勝してたな」


「へぇ。あまりレベルが高くないの?」


「まあな。こっちの世界と違って音ゲーなんて趣味の一つのようなものだしな。俺はスポーツだと思ってるけど」


「へぇ。でも、音ゲー中心じゃないって何か変な感じね」


「俺としてはこっちと方が変な感じがするけどな。楽しいからいいけど」


そんな話をしながらタワーに向かうとすぐに着いた。タワーでは、いつものようにプレイヤーが出入りをしている。俺たちはその波にのまれながら、一番左の道に進む。

広い空間に大量の音ゲー。見事に並んだ筐体の森を抜けて行くと、イリスとプシケが音ゲーをプレイしているのが見えた。

していた音ゲーはドラム洗濯機みたいなあれだ。


「お疲れ。どんな感じ?」


その声に、イリスがプレイしているのを後ろで見ていたプシケが振り返る。


「早かったね」


「ああ。即オッケーを貰ったからな。それで? 今は何やってるんだ?」


「イリスがランクアップのためのモードをやってるところ」


プシケはそう言うとイリスの方を指差す。見ると、挑戦と書かれており、本当にランク上げをしているようだった。

しばらくすると、ミッションクリアという音声とともに、嬉しそうにイリスが振り返る。


「これで300に乗りました!」


おおっ! 早いな。結構停滞していたイメージがあったけど、最近聞いてなかったしな。


「おめでとう! ところでさ、みんなのランクとステータスってどうなってるんだ? 西の大陸に行くのに戦闘力は把握しといた方がいいだろう」


その言葉に3人は納得したように頷く。そして、それぞれカードとつぶやき、ステータスカードを出してくる。俺はそれぞれのステータスを覗き込む。


テュケー


ランク 356


うん。すでにおかしい。もう知らない間にメキメキランクが上がってるな。苦手譜面がこないと、こんなにスムーズに上がるのか?


HP 210

攻撃 275

防御 186

魔力 152

素早さ 197


おおっ。前見た時より明らかにステータスが上がってるな。相変わらず魔力が低くて攻撃が高いけど。他のみんなはどうなんだろう?


イリス


ランク 300

HP 121

攻撃 86

防御 198

魔力 312

素早さ 156


プシケ


ランク 282

HP 281

攻撃 136

防御 231

魔力 171

素早さ 89


「お? イリスは前見たステータスを強化した感じだけど、プシケはなんだか攻撃力が高くなってないか?」


「あー。多分だけど最近攻撃することも多くなって来たからテクニック系を多めにプレイしていたからかな」


なるほどな。自分の役目にあったようにステータスを振るのか。確かにラムスもタルポも、プシケが攻撃に参加してたしな。


「その分、魔力と素早さが伸びなかったんだけどね」


確かにほとんど変わってないな。まあ、そんなに気にすることではないと思うけどな。


「ちなみにカヅキはどうなの? 私も最近見てなかったから知らないんだけど」


「あ、俺? こんな感じかな」


そう言って、カードを出してみんなに見せる。


カヅキ


ランク 321


HP 250

攻撃 165

防御 144

魔力 162

素早さ 150


「相変わらず面白くないわね」


面白さは求めてないぞ。なんだ、面白くないって。


「と言うか君も確かランク下がったんだよね? 僕ほどじゃないとしても。なんで既に300超えてるの?」


「頑張った」


「なんだかその言葉デジャブだわ。まあ、ランクが上がるのはいいことでしょうね」


「まあ、これで大体のステータスは分かったな。じゃあみんなで軽くランク上げしますか」


「ええ。そうね。もうかなり上がりにくくはなってると思うけど」


と言うわけでそれぞれの得意な筐体に別れて、その日のほぼ半日をランク上げに費やしました。






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