表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/65

第56話 6人パーティ

「ほう。ガイアも参加してくれるのか」


団長は嬉しそうに言う。

4日後、再び騎士団長に呼び出された俺たちは、騎士団本部にいた。部屋に入ると、何人か見たことがある人が集まっていた。

団長は、姿勢を正して、その集団の前に出る。そして、自己紹介に入った。


「えー。ラクト騎士団、団長のネプだ。今日は集まってくれて助かる。あまり時間は取らせない。パパッと重要なことを言うから、聞き逃さないでくれ」


そう言うと団長はノートのようなものを開く。そして、それをチラチラと見ながらこちらに向けて話し始める。


「えー。先ずは説明した通り、西の大陸では6人パーティで行ってもらう。ここには今、1人いなくて11人居るんだが、パーティは2つ作る」


ちなみに居ないのは、ガイアだ。やっぱり人が多く居るところには行きたくないらしい。


「と、言っても相性もあるだろうし、無駄にシャッフルしたりはしない。それに1つ目のパーティと2つ目のパーティじゃ役目も違うしな」


はあ。なるほどな。ちゃんとそういうのはしっかり決めて居るんだな。そして団長は、パーティを発表していく。


「先ずは1つ目のパーティ。ここのパーティには、直接、疑いのある地に行ってもらって、現地調査をしてほしい」


そう言って名前が呼ばれていく。そして、1つ目のパーティは、こうなった。


カヅキ

テュケー

ガイア

イリス

プシケ

テスラ


「リーダーはカヅキに任せる。本当は一番ランクの高いテュケーがやるべきだろうが、元々の君たちのパーティのリーダーがカヅキらしいからそうすることにした」


ほうほう。なるほどな。大体いつものパーティと変わらないけど……。テスラ? うーむ。誰だろうか。何処かで聞いたことあると思うんだけど。


「あなたがリーダーのカヅキ? よろしくね」


そう言って1人の女性が近づいてきた。どうやらこの人がテスラらしい。というか、この人あれだな。確か、音ゲー大会で予選2位だった人だ。


「確か……スコアネームがてすらんって人ですよね?」


「そうそう。よく覚えてくれてたわね。ありがとう」


テスラは俺よりも2、3歳年上のお姉さんって感じだ。バンダナをしていて、動きが軽そうだった。

そこで軽くテスラも交えて自己紹介をしあう。と言っても、それ以外は同じパーティなので、必要はないのだが。

その間にもう一方のパーティも呼ばれていたようで、そちらはそちらで自己紹介が始まっていた。もう一方の方をパッと見た感じだと……。


あ、前回大会優勝者がいるな。名前知らないけど。あと、それの取り巻きが2人か。うん。あっちのパーティにならなくて良かったわ。後は……ほう、アドニスが居るじゃないか。なるほどなアドニスがリーダーかな。

ってなんで!? アドニスは騎士だろ。なんでしれっと混ざってんの?

アドニスもこちらに気づいたようで手を振っている。だが、何故いるのかが気になって、それどころではない。今聞きに言ってもいいが、向こうはまとめるのに忙しそうなので後にしようと思う。


そうこうしていると、再び騎士団長が声を張る。


「ちなみに出発予定は1週間後だ。1週間後にここから西に行った先にある港町から出発する。大体ここから2日くらいはかかるから、逆算して行動してくれ」


そう言って騎士団長は俺たちの元へ向かってくる。どうやら、もう一方のパーティには解散命令が出されたらしく、散り散りに部屋を出ていく。


「なんで、アドニスが居るんですか?」


取り敢えず、アドニス本人に聞かなかったことを団長に聞く。団長は少し笑いながら答えた。


「あいつ音ゲー大会に出ていたからな。しばらくの間騎士じゃなくて冒険者として扱うことにしたんだ」


お、そういや騎士は普通音ゲー大会には出ないんだっけ? クロノスも普通に出ていた気はするけど。


「いや、今はそんな話をしたいわけじゃないんだ」


「どうしたんです?」


「出来れば、魔王軍幹部を倒してほしいなと思ってな」


「急にどうしたんですか?」


「いや、何故か嫌な予感がするんだ。ダメだったらそれでいい。だか、昔帰還アイテムを渡したろう。あれもあるし、なるべく討伐する方向でお願いしたい」


団長は少し複雑そうな表情を浮かべながら頼んでくる。あれだけラムスと関わらないようにと言っていたにもかかわらず、今回はここまで頼んでくるなんて、なかなか珍しいんじゃないか。


「まあ、いいですけど……。でも、他に情報とかはないんですか? なるべく知っていた方がいいと思うんだけど」


すると、団長は困った表情を浮かべる。


「すまない。前に渡した情報で大体全てだ。王都の方まで行けばもっとあるかもしれないが、ちょっと日数が足りないんだ」


うーむ。情報も無しか。出来れば特徴とかでも知りたかったんだけどな。

すると、団長が思い出したかのように手を叩く。


「あっ。そういえば、元魔王軍対策隊隊長の男ならかなり知っているかもしれないな。確か出発する港町の近くの街に住んでるって聞いた気がするぞ。ついでに訪ねてみればいいんじゃないか?」


「へぇ。いいですね。そうします」


「確か名前は……ラシャプとか言ったな」


「ラシャプっ!?」


その言葉にプシケが大きく反応する。驚きで口が塞がっていない。


「なんだ? プシケ知ってるのか?」


「知ってるも何も……その人、今フルクの街で孤児院の院長をやってる人だよ。僕がいた所の」


ほっ? ってことはプシケの知り合いかよ。いや、それ以上に衝撃なのは、プシケって孤児なのかよ。またややこしくなってきたな。


「多分、昔は騎士としてよく戦ったものだ。とか言ってたからそうだと思うよ」


プシケがそう言うと、団長が反応する。そして、軽く頷くと。


「よし、それなら話が早い。早速明日にでも向かうといい。確かフルクの街ならそこそこ大きくて音ゲーの為のタワーもあったはずだから、準備もそこでできるしな」


そう言って団長は満足そうな表情を浮かべる。俺たちはそれぞれ顔を見合わせると、みんなでよろしくと呟いて、団長に見送られながら、本部から出て行った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ