7話目~変なクマみたいなトリみたいなのを倒して頑張った
何だあれは!
体も顔もクマなのに、羽が生えてる。
空を飛んでる!
「何か知らないけどモンスターよ!」
「こっちに来るぞ!」
ナナオが叫び、武器を構えた。
さっきの村で買ったばかりの『しわしわの剣』だ。
左手には『何かわかんない盾』を持っている。
構えはカッコいいけど、あのモンスターに通用するのかっていうくらいよわよわしい武器。
僕は何も持ってないので、ナナオの後ろに隠れた。
アリカは今にも呪文を唱えようと口を開けている。
タルプンテはやめてくれよ……。
「タル――」
ぎゃー! やめてくれって思ったばかりなのにー!
「アリカ! それはヤメロ!」
ナナオがアリカの呪文を止めた。
「いつ言おうかと思ってたんだ。それはやたら使う呪文じゃないよ?」
「……うん、わかった」
アリカめ。ナナオの言うことは素直に聞くんだな。
「それじゃあ、ピオ!」
アリカが呪文を唱えた。
ボッと火が出て、クマは燃えて消滅した。
一発だった。
「スゴイな、アリカ」
ナナオに褒められ、アリカが赤くなった。
「自信なかったんだけど」
けんそんまでしている。
僕のことをアリカはバカにするけど、どうやらナナオのことは頼りになると思っているらしい。
そういう僕も、ナナオのことは頼りにしている。
「あっ! また来るぞ!」
ホッとしたのもつかの間のことで、すぐに次のモンスターが現れた。
さっきと同じ、クマ? 鳥だ。
だけどさっきより数が多い、
ナナオが剣を振り回し、アリカが『ピオ』を唱え続ける。
僕は頭を抱えて逃げまわるしかなかった。
「とてもじゃないけどキリがない。逃げよう」
ナナオに腕を引っ張られ、僕たちは途中、クマ鳥たちに叩かれながらも走る。
そのとき、木の根元に、少し大きな穴が開いているのが見えた。
そこに3人で身を隠していると、クマたちはようやくどこかへ行ってくれた。
はー助かった。
と思って、胸を撫でおろした。
「この町、見たところ店もないし宿もない」
眉間にしわをよせて、ナナオがため息をつく。
「人の気配もないわね。モンスターの気配は嫌ってほど感じるけど」
アリカも難しい顔で言う。
僕は……僕もなにか言わなきゃ。
「引き返す?」
「バカね!」
思った通りのアリカの言葉。
わかってるよ、さっきも同じことを言って、同じことを言われたんだ。
引き返せないことくらい、わかりきってるんだ。
なのに、それしか言えない僕は、バカでーす!
くどくどとアリカが僕に、暴言を吐き続けるのを聞き流していると、ナナオがポケットから何やら取り出すのに気づいた。
「これ、使ってみようか」
ナナオの手には、あやしげな小瓶が握られている。
「何の役にたつの?」




