18話目~真っ暗闇に閉じ込められたしまった僕は……
「お、おい……ちょっと待てよ。なに、これ……」
たらり……と冷や汗が背中に流れる。
心臓がどくんどくん。
頭はパニックでぐるぐるする。
だって、おりてきたはずの階段は、きれいさっぱり消えていて、そこにはただの『壁』があって。
「もしかして、閉じ込められたのか?」
言葉にすると現実味が増してしまった。
ぐるりと壁に囲まれ、しかも真っ暗で僕は、たまらなくなった。
――こわい。
ガタガタと体が震える。
いったいどういうこと?
僕は、このままここで、どうなってしまうんだよ!
もしかしてナナオも、僕と同じように閉じ込められちゃったんだろうか?
僕は壁に背をあずけたまま、ずるずるとへたりこむ。
ひざを抱えて、そこに顔をうずめた。
今までは、みんなが一緒にいたから頑張れたんだ。
こんな風にひとりになるなんて、思ってなかったから、どうしたらいいのかわからない。
ただ、ただ、不安だった。
「ミナトー!」
アリカの声が聞こえた。
僕も大声で「ここにいるーっ!」と叫んだ。
だけど、どうやらこの声は、アリカのところまで届いていないようだ。
「行ってみる?」
アリカが下りてこようとしている?
ダメだ、来ちゃいけないって伝えたいのに声は届かない。
「ミナトが待っててって言ったじゃない。待っていようよ」
ユリアの声だ。
「けど、遅いよー、行こうよ」
「待ちましょう」
「もう、ミナト! なにやってんのよ!!」
来ちゃダメだけど、そこでずっと待たせておくのも、アリカの怒りを考えたら……悩むな。
いったいどうすれば、ここから出られるんだろう。
そう思ったとき――。
「あ! ナナオ!」
アリカの声で、ナナオがアリカたちのところへ戻ったのがわかった。
「ミナトは?」
「わかんないの。下に行ったまま戻ってこないのよ」
「ミナトが下に? じゃあミナトも閉じ込められたんだな?」
ってことは、ナナオもやっぱり閉じ込められたのか?
けど、どうやって脱出できたわけ?
「ボクたちの声は、ミナトに聞こえてるはずなんだ」
ナナオが言ってる。うん、聞こえてるよ!
「ミナトー、聞こえる?」
「聞こえるよ!」
「返事がないわね。聞こえてないんじゃない?」
アリカは言ってるけど、聞こえている。
ただ、僕の声があっちに聞こえてないのは、確実になった。
「大丈夫、ミナトに聞こえてるはず」
そう言ってナナオは僕を再び、呼んだ。
「ミナト、聞こえるよね? 今からボクが言う通りにして欲しい。いい?」
ナナオには聞こえないだろうけど、僕は「いいよ」と答えた。
「いいか、ミナト。下りてきた方を向いて、そして――」




