16話目~洋館の中には何があるんだろうと進みたいけれど……
どんな敵が現れるかわからないので、僕たちは細心の注意を心がけ、武器を構えてゆっくり扉を開け――。
「開かないよ、鍵がかかってる」
扉はびくともしなかった。
押しても叩いても、なんの反応もしない。
「どうしよう」
ナナオが困ってるみたい。
「呪文言えばいいんじゃない? ひらけーごま、とか」
僕は単にふざけてみただけだったんだけど――。
ギギーって音を立てて扉は開いたんだ!
「すごいミナト!」
「見直したわ」
ナナオはもちろん、アリカまでほめてくれた。
意外に簡単に進めてしまったな……。
そのせいか、気が緩んでいたんだろう。
足元にあるトラップに、うっかり僕たちはハマってしまった。
「ぎゃー!!」
「うわー!!」
口々に叫びながら、下に落ちた。
「いったーぁい」
アリカが腰をさすっている。
ナナオとユリアも体をうちつけたみたいで、顔をしかめた。
もちろん僕も、おしりを打ってしまった。
上を見上げると、そうたいして深い穴に落ちたというわけでもなさそう。
目に見えるケガもない。
少し冷静さを取り戻した僕は、あたりを見回してみた。
まわりは薄暗く、地下室っぽい雰囲気。
だだっぴろくて何もなさそうだ。
「上に戻るしかなさそうね」
ユリアが立ち上がって、上に向かって手を伸ばした。
「じゃあ戻ろう」
ナナオがあっさりと言った。
「えーどうやって戻るのよ」
アリカが言ったそばから、ナナオがアリカの体を抱き上げた。
「キャー! なにするのよっ!」
「暴れないで、じっとしてて。ひとりずついくね」
そう言ったかと思うとナナオが浮かび上がった。
そっか、忘れてたけど、ナナオって空を飛べたんだ。
そしてナナオが順番に上へと戻してくれた。
また、あっさり解決。
順調順調~なんて。
気を緩めちゃダメなんだよな。
僕はハッとして気をひきしめた。
「どこにいるのか、見当もつかないわ」
ユリアがため息まじりにつぶやくのに、ナナオが答える。
「一階ずつ探してくしかないだろうな」
僕らは今いるフロアから、順に探していくことにした。
不思議なことに、トラップは最初の穴だけ。
モンスターにも全く出会わなかった。
使えそうなアイテムも落ちていない。
とにかく、何もなかった。
何もないまま、五階まで上がってから、みんなで顔を見合わせた。
「変だな」
「変……よね」
「変っ、変よ!」
「うん。変……」
変だ変だと言いながら、とうとうてっぺんまで上り詰めた。
そこにある扉を開くと、お姉さんがいたりして?
「開けるよ」
ナナオが扉に手をかけて、そっと開けた。




