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異世界から来た少年~お母さんに怒られて寄り道をしていたらRPGゲームみたいな世界に迷いこんでしまった  作者: 水波瀬なぎ


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15/20

15話目~僕はマザコンじゃないから町の奥の洋館にだって行ってやる

「ミナト、帰りたいの?」


ナナオは僕の反応を確かめるように聞いた。


「ホームシックなの? ボクたちといるより、お母さんのほうがいいの?」


「そんなの……」


比べられないと思う。


そりゃ、こんなとんでもない世界に来てしまって、少しずつレベルアップもしているけれど、ライバードラゴンを倒すまでは、想像もつかないくらい遠い気がする。


帰れるものなら、帰りたい。


でもそれは、ナナオやアリカ、ユリアとの別れを意味するんじゃないか。


お母さんも大事だけど、みんなとも別れたくない。


「マザコン!」


アリカが言った。


言い訳させてもらうけど、僕は決してマザコンじゃないと思う。


お母さんはいつもリオばかり甘やかしてかわいがる。


僕はいつも、怒られてばかりだ。


マザコンって言われるほど、お母さんが好きじゃない!


「僕は帰らない!」


アリカに言われてムカっときて、僕はつい、大みえを切ってしまった。


「ナナオ、最初に言ったよね。僕たち、選ばれたんだろ? ライバードラゴンを倒さなきゃいけないんだから、帰れないよ!」


そしてみんなの顔を見てきっぱり言った。


「ナナオやアリカ、ユリアと一緒にここにいる!」


そう。そう言うしかないじゃん。


マザコン扱いされるよりましだ。


アリカにバカにされるのは、悔しかった。





そして僕たちは敵と戦いながら、武器や装備、アイテムをゲットしながら進んだ。


少しずつだけれど、確実に経験値はアップしてきた。


町の奥の洋館にたどり着くころには、アリカも新しい呪文をいくつか覚えた。


ユリアは敵を眠らせる薬みたいなものを、手に入れていた。


ナナオは鏡を使いまくりで、武器そっちのけ。


僕は相変わらず、竹やりで戦っていた。


「どこから入るのかな……」


洋館のまわりには、薄い霧みたいなものが漂っていた。


洋館だけが、すっぽり霧に包まれている感じだ。


「入口は、ここ……なんだろうけど」


目の前に、正面玄関というか大きな扉がある。


まともに入れるかどうかはわからないが、とりあえずここから入るしかなさそう。


なんだけど――。


「この中にお姉さんがいるのね?」


アリカがユリアに聞いている。


見上げると、本物のお城みたいで、でっかい!


何階建てとか、そういうレベルじゃない。


そうだ、塔みたいにずーっと高くまでそびえ立っていた。


眠り姫のお話だと、塔の一番上にお姫様が眠らされていたんだっけ。


お母さんが寝るとき、読んでくれた本にはそう書いてあった。


あんなの、女の子が好きな話だろってバカにしてたけど……。


覚えてるもんなんだな。


あれ、でも確か途中でモンスターが次々に現れて……魔物だっけ?


誰も塔の上までたどり着けないんだよな?


あれ? ほかの話とごちゃごちゃになってる?


髪の毛で眠り姫が降りてくるんだっけ?


けど、とにかくお姉さんをすんなり助け出せない気がした。



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