10話目~ナナオの説得で新しい仲間が増えた
そうしてナナオは、僕とアリカを、改めてユリアに紹介した。
「こっちがアリカ。そして彼がミナト。一緒にライバードラゴンを倒すために旅をしてるんだ。ユリアはおの町のひと?」
「ううん。わたしはモンスターにさらわれた姉を探しているの。風のうわさで、この町のどこかに閉じ込められてるって聞いたから来てみたんだけどね」
姉を見つける前に、モンスターに食べられそうだと、ユリアは肩をすくめた。
この町の奥に、どうやら古い洋館があるらしく、そこにユリアの姉がいるかもしれないそうだ。
「ユリア、よかったらボクたちにもお姉さん探すの手伝わせてくれないかな」
ナナオが申し出た。
「そうだね、僕も協力させて」
あんまり頼りにならないと思ったけど、女の子ひとりよりたぶん役に立つ。
「アリカは?」
アリカはちょっと迷っていたようだったから、説得をしてみた。
「通り道なんだし、いいじゃん」
「ミナトのバカ!」
「……なんでバカなんだよー」
口を開けば『バカ』っていうアリカにむかつく。
「だって……」
なぜかアリカは泣きそうに目をうるませる。
「どど、どーしたの? アリカ」
僕は焦った。
泣きたいのは僕のほうで、僕はアリカを泣かせるようなことを言った覚えも、やった覚えもない。
「アリカ、どうかした?」
ナナオが気づいて、アリカの顔を覗き込む。
「だって、ミナトが……」
「ちょっとあっち行こうか」
ナナオがアリカを連れて、僕とユリアから少し離れた。
ナナオとアリカが何か話してるのを、イライラしながら見ていた。
どうして僕のせいになるんだよ!
「アリカ、わたしが嫌いなのかな」
ぽつりとユリアがつぶやいた。
僕は慌ててフォローする。
「そんなんじゃないと思う、アリカはさ、わがままなんだ。気にすることないよ」
けれどユリアは僕の言うことなんか、まるで聞いてないようで、
「はあ……」
なんてため息をついていた。
僕はなにかいい考えはないかと思った。
あ、そうだ。
「ねえユリア。それカッコいいね。なんて武器?」
僕は話題を変えた。
「ああ、これね――」
ユリアはナナオとアリカのほうを、じっと見たまま、言葉を途切らせた。
僕が話してるんだから、僕のほうを見ろよな!
と少々腹が立つ。
アリカもユリアも、僕が子どもだと思って軽く見てるんだろ。
そうしているうち、ナナオとアリカがこっちに戻ってきた。
「アリカもOKだって。ユリア、一緒にお姉さんを探しに行こう」
どうやってナナオはアリカを説得したんだろう。




