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2-12. 実戦投入 ――普通に最強

 その日の出動要請は、普通だった。


 下位妖魔複数。上位一体。


 市街地外れ。


 いつもの対応案件。


 受付チームは装備室に入る。


 沈黙。


 棚に並ぶ。


 青バニー。


 赤バニー。


 黄バニー。


 黒バニー。


 すずが言う。


「……ほんとに?」


 梓。


「性能は確認済み」


 凛。


「数値も上」


 雫。


「防御補助も従来より高いです」


 沈黙。


 すず。


「……着るか」


 結論。


 ――全員着た。


 ■現場


 他チームが既に交戦中。


「来た!」


 振り向いた魔法少女たち。


 そして固まる。


 バニー4人。


 完全戦闘姿勢。


 誰もツッコまない。


 ツッコむ余裕がない。


 上位妖魔が吠える。


 突進。


 凛、前へ。


 踏み込み。


 速い。


 明らかに速い。


 剣一閃。


 装甲が裂ける。


 妖魔が怯む。


 梓、即拘束展開。


 術式の展開速度が異常。


 黄リボンが光る。


 魔力収束補助。


 すずが遊撃で回り込み、


 膝裏を蹴る。


 雫が後衛から補助。


 回復と強化が同時に入る。


 連携。


 完璧。


 十秒。


 上位妖魔、崩れる。


 十五秒。


 消滅。


 沈黙。


 現場、完全沈黙。


 誰も。


 誰も。


 衣装について触れない。


 ただ一人、小声。


「……強い」


 別の子。


「めちゃくちゃ強い」


 さらに別。


「なんかもう、何も言えない」


 受付4人。


 普通に撤収準備。


 完全に通常業務。


 ■協会・帰還後


 受付裏。


 綾芽が待っていた。


 目がキラキラ。


「どうでした!?」


 すず。


 真顔。


「……強かった」


 梓。


「性能、従来比で上」


 雫。


「魔力効率も良好です」


 凛。


 一拍。


「悔しいけど、完璧」


 綾芽。


 満面の笑み。


「ですよね!!」


 拳を握る。


「大人の女性が本気で戦うの最高ですよね!!」


 受付4人。


 もう慣れた。


 止めない。


 綾芽、さらに言う。


「ラブアンドピースです!!」


 すず。


 小声。


「この子、ブレないな…」


 綾芽は少し考える。


 そして。


 ちょっとだけ照れた顔で。


 ぽつり。


「……あ」


 一拍。


「もう満足したので言いますけど」


 受付4人。


 嫌な予感。


 綾芽。


「ちゃんと普通の装備も作れますからね!」


 沈黙。


 すず。


「最初からやれ!!」


 梓。


「なぜ先に言わない」


 雫。


「順序が逆です…!」


 凛。


「……でも」


 一拍。


「このままでいい」


 全員、頷いた。


 主任(遠くで胃薬)。


 なお。


 普通装備の設計図は、


 誰もまだ見ていない。


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