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一章:魔法使い、魔剣修復の後で。5

とりあえず、属性ついたマナを使用する時は、使う人員に気をつけないといけないね。

と、若干ため息ついたようなキュウヤの声が〈念話〉で脳内に聞こえる。いやほんとに、何がどうしてこうなったんだ、と言うしかない。若干、予測しようと思えば出来たよね、と言われたらそれはそう、としか言えない部分もあるのだが。ぐぬぬ。

後で傾向と対策立てましょうね?とルディに〈念話〉で言われてしまった。これ、検証もしないといけない気配がですね、ひしひしと…。

そんな旅人達の葛藤を他所に。ヘルロットは魔剣をじっくりと観察していた。


「結構欲しい人いそうな感じになってるような感じだよねー。

重量軽めだから負担はある程度軽くなってー、一撃もまた軽くなるけど火を纏えばどうとでもなるしー。攻撃加える前にマナを流して火を出してー、倒したらマナ流すの止めちゃえばマナの節約にもなるしー。

魔石2段級のマナの消費量で魔石3段級の効果が出るってさー、それだけでもう儲けもんだよねー。」

「…売れないからね?」


何だかとっても高評価である。

だがしかし、旅人達が魔剣を修復したという一点だけで既に、世に解き放てない代物と化している。修復出来ただけでも未知のテクノロジーであるのに、修復したらパワーアップまでついてきたとか、この領域の人からしたらとんでも技術の塊になってしまった感が否めない。

すごいなぁー、と呟いて。ヘルロットは魔剣に流すマナを止める。とても良い満面の笑みで、魔剣を作業台の上に置いた。


「満足ー。」


すごいものを触らせてもらったー、とほくほく顔である。そんなヘルロットに、気になる問題が、と、エデュライナが声をかけた。


「ちなみに。魔道具師から見た想定販売価格は?」

「んー?ミスリル使ってるからそれだけで銀貨1枚分はあるでしょー?魔剣だからー、更にお値段上がってー。しかも魔石2段級のマナの消費量で、魔石3段級の効果がでるでしょー?

少なくとも銀貨4枚分はすると思うー。それでも買い求めそうな高ランクの冒険者は意外といるだろうからー、もうちょっと値段釣り上げてもいい気はするかなー?」

「さすが魔剣。お高い。」


あの、この領域に来てからの最高金額を聞いたのだが…?家が買えるお値段より、お高い値段ですね…?しかもそんな値段でも、高ランク帯の冒険者だと買えるんだ…。

すごいなー、と、ヘルロットの評価を聞いて思っていたのだが。よく考えたら旅人達は既に銀貨1枚分ぐらいは既に稼いでいた事を、ミルキィは思い出した。

…それでも高いものは高い。


「エヴァレット鋼の短剣よりもお高め?」

「お高めでいいと思うなー。なんたって、魔剣で火を纏えるんだしー。」


そこでいいのか判断基準。

まぁ、修復したはいいものの、〈収納〉に入れっぱなしになるんだろうねぇ、魔剣。なんてったって、旅人達は自力で属性変換可能なので、魔剣使わなくてもアビリティで同じ事が出来るのだ。

なお、旅人達の中で相談した結果。ルビナリオの騒動をどうにかしてからの魔法使いカミングアウト後に、アトラに貸し出すのはありなのではなかろうかという話にはなっている。長剣武器にしているのだし。ただ、本当に貸し出すのなら、エンチャント技術で他の人が使えないようにする必要がありそうだと言う話も出ている。

魔法使いの財産だぜ、である程度のトラブルは回避できそうではあるのだが、いかんせん、これからアトラが関わる人全員がそれを知っているとは限らないのだ。それなら、エンチャント駆使してでもアトラが被りかねないトラブルは全力で回避していかねば。

そんな事をミルキィが考えている横で、職人の顔つきになったクロムが、しゃこしゃこと、魔剣の刃を研いでいた。

読了ありがとうございます!

また次話お会いできると嬉しいですっ。

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