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二章:微精霊入りの人形は夢も見る。5

「今のように体の中を見せる時は、先に魔法使いの方々の許可を取ってからの方がええかと思うんじゃ…。」

「ご忠告ありがとうございます。

以降はまず、魔法使いの皆様方に確認を取りましてから、手首なり外してお客人の皆様方に確認していただきます。」


ウィルフェアに忠告した後、旅人達の方を見るトラおじじ。あっはい、基本的にオートラナの中身を無闇矢鱈に他人に見せるなって事ですねわかりました。

だが果たして、あの骨がわりの合金をそれと見抜ける人がいくらいるのか。

〈鑑定〉に関しては、別の一般的な人としての情報を読み込ませるのがオートラナの基本装備なので、そこから情報が抜かれるのは心配していないのだが。少なくとも何度もその素材に触れ合って、見てきた人じゃないと見抜けないと、楽観的に考えていたのは否めない。

…トラおじじ、見抜いてるんだよなぁ…。冒険者ギルドノルキスタ支部のギルドマスターになるまでにどれだけの冒険を繰り広げてきたのだろうか。

こほん、とトラおじじが咳払いをして。見知らぬ技術を見て、若干浮ついた雰囲気を整える。


「隠密するにせよ、情報収集するにせよ、使用人として側に仕えるにせよ。オートラナの方々は戦えるのかの?

魔獣が存在し、場所によっては治安の悪いところもある。故に絶対安全圏は存在せんからの、特に一人行動するなら自衛のための手段が必要になるわけじゃが…。」


何かあったら希少素材が使われているオートラナは狙われるだろう。それを危惧して、トラおじじは疑問を投げかけてきたのだろうけれど。

ウィルフェアはご安心くださいませ、と朗らかに微笑んで。腰に履いているレイピアを示してから、胸に手を置いてはきはきと答える。


「無論、武器を喪失した際の対人戦を想定して、格闘技も学んでおります。従者としての嗜みとして、暗器も仕込んでありますし。

格闘技及び暗器とその取り扱いについては、オートラナ全員が熟知しておりますので、そう簡単には危害を加えさせません。ご安心くださいませ。

また、対魔獣に関してはオートラナもある程度は魔法が使えますので、ある程度は対応可能かと考えております。」


熊ぐらいなら簡単に抑え込めるんですよね、このロマンスグレー。顔色ひとつ変えずに飄々と。というか、オートラナ全員熊と相撲取れるんですよ。

ウィルフェアの言葉を聞いていたトラおじじやドレグ、〈森の輪〉の面々の表情が、じっくりと、驚きに染まっていく。

ついでに一つ伏せておくべき情報としては、緊急時専用だけど空間転移が可能である、といったところだろうか。

馬車が基本的な街移動の手段である、移送コストが重い、っていうあたりで、空間転移なんて夢のまた夢の技術だろうから。オートラナの空間転移に関しては全力で情報保護しておかなくては。

旅人達に関しては…保護法もあるし、それまでに実力示しておけば、不要なちょっかいもかけられないだろう。きっと。


「ま、ほう…?」

「ええ、使用可能でございます。我々の元来の世界はそもそも魔法に満ち溢れておりますので。

こちらの世界の事情はお聞きしておりますので我らオートラナは、基本的に自ら魔法を使用しないように心に留め置いて行動する予定でございます。ですが、緊急事態に遭遇いたしましたら、人命救助優先でございますので。遠慮なく魔法を使用いたしますので、何卒よろしくお願いします。」


ドレグが驚きのまま言葉を紡げば。ウィルフェアが一つ頷いて。容赦なく展望を伝える。

魔法を使わなくても十分に強いし、対応力の塊みたいな面々なので、そうそう魔法を使う場面にはならないとは思うのだが。

この魔法使い達、本当に魔法使い…と、またトゥエラが机に崩れ落ちた。す、すまんな…。

読了ありがとうございます!

また次話お会いできると嬉しいですっ。

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