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二章:冒険者ギルドノルキスタ支部のギルマスの言う事にゃ。3

〈森の輪〉内で話し合われた結果。指名依頼を受けるとの事。アトラから受けると言われた時に、トラおじじはそれはもう満面の笑みを浮かべていた。

ギルドマスター室から出たらこれを持って、受付へ行ってください、と、ドレグがようやく顔を上げたトゥエラに紙を渡した。…準備万端ですね?多分内容はランク昇格関連と見た。

さての、と、トラおじじは佇まいを直し、トゥエラ、ひいては〈森の輪〉の面々を見て口を開いた。


「冒険者ギルドノルキスタ支部より〈森の輪〉へ指名依頼を行うんじゃがの。

内容は、現在冒険者ギルドルビナリオ支部の活動圏内での現状解析をし、その内容を冒険者ギルドノルキスタ支部に教えて欲しいのが一つ。

もう一つは、対冒険者ギルドルビナリオ支部への制裁を行うか否かの判断における最終切り札である〈笑顔の行進(スマイル・パレード)〉への協力じゃな。」

「え、遠征するの?」

「ルビナ、そこじゃない、引っかかるのはとりあえずそこじゃない。」


トラおじじの説明に、アトラがぽかんとした表情になり、ルビナが首を傾げながら疑問を口にする。

ルビナとトゥエラのやりとりに、にっこりとトラおじじは微笑んで、説明を続ける。


「なお、この指名依頼を遂行している間中、冒険者ギルドルビナリオ支部以外には冒険者ギルドノルキスタ支部のギルドマスターの代理人として派遣する、と情報共有する予定じゃな。」

「冒険者ギルドルビナリオ支部の周囲の複数の冒険者ギルドの支部より、様々な冒険者が本件に関わる予定です。別支部より貴族籍にある方も来られるそうですよ?」

「…はい?」


え、思った以上に大事になって来てますね?トゥエラの表情が固まったが、さもありなん。

別支部も本気出して来てますね?貴族の人が対冒険者ギルドルビナリオ支部に参加するの?

何がどうしてこうなった?という表情を浮かべている〈森の輪〉の面々。その中で、エデュライナがぽつりと呟いた。


「ギルドマスターの代理人…?」

「んむ。〈森の輪〉、ひいては〈笑顔の行進(スマイル・パレード)〉が侮られんようにする為じゃな。

強烈な一撃になれるよう、また情報漏洩の危険性を少しでも抑えるためにも、〈笑顔の行進(スマイル・パレード)〉の正体は他ギルド支部にも秘匿しといた方が良いじゃろなぁ。」

「先程も言っていたけど、一撃、とは。」


エデュライナが、言葉を選ぶように、ゆっくりとした口調で話す。

先程までトラおじじが話していたのは、深い内容になっていない。一体何がルビナリオで起きているのか。〈森の輪〉も、旅人達も、詳細な説明を期待して、トラおじじの顔を見た。

トラおじじは真剣な光を瞳に湛えて、口を開く。


「同じ冒険者ギルドの支部の者としては情けない事この上ないのじゃが。…冒険者ギルドルビナリオ支部は、不正の温床となっておる。

一部のクランと協力して冒険者として経験の浅いものから不当な搾取をしており、結果、ルビナリオから他の冒険者ギルド支部のある街町へと、冒険者が移動しておる。」

「え…待ってください、ルビナリオの冒険者の総数が減っているんですか!?」

「そうじゃ。ダンジョンがあり、その維持にも人手が必要だというのに。」


トラおじじの説明を聞いて、は、はぁぁぁぁ!?とトゥエラが大声を上げる。普段とは違うトゥエラの様子に、ルビナとアトラが大丈夫、落ち着け!?と口々に声をかけていた。

エデュライナも、それは非常によろしくない、と、固い声を上げていた。


「この状況、ダンジョンの平常状態の維持って…。」

「トレハ森林群寄りのエルデ草原群との境目の位置にあるダンジョンに、スタンピート…ダンジョンより魔獣が溢れる現象の軽い予兆が出ていると、〈曙光の戸〉のクランリーダーであるエフェリオ・ルテンより伝えられておる。」


トラおじじの言葉に、ぴしり、と〈森の輪〉が固まった。

なんかとんでも無くヤバい状態に向かっていっているのはわかる。…ああ、そうか。


「予兆が確認されたから、ルビナリオ周辺の冒険者ギルドはスタンピート対策も兼ねて、更なる冒険者の派遣を決めた、って事?」

「んむ。現状の冒険者ギルドルビナリオ支部でどうにかできると思えんというのが、本部とルビナリオ周辺の冒険者ギルドの総意じゃの。

…問題は、冒険者の流出の時期と見比べてもスタンピートの予兆が確認されるのが早すぎる、という事かの。」


それって、何かしら裏があるってなりません?


読了ありがとうございます!

また次話お会いできると嬉しいですっ。

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