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アンブラインドワールド  作者: だかずお


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〜 地獄への旋律 〜


現在、惑星ペドスドラコに、かつて無い程の、異様な事態が勃発している


時代が大きな2極化の方向に進み始めようとする宇宙の転換期

抽象的な言葉の例えとなるが、強いて表現するとすれば

光(希望、結束、統合)闇(恐怖、分離、排他)それぞれの思惑を持ち行動する宇宙の存在達の衝突により、今まさにこれからの時代の流れを決定づける大きな変換期の最中となっていた

この結果によって、これからの宇宙の歴史は大きく変わる事となる


ザッ

「さて、お前はどうするんだい、クラーケン?」女狐がほくそ笑む


「まずは光堂、あいつを見つけ出し殺す、それから再びお前達と合流するとしよう」


「おやおや、執念深い男だこと」


「俺達は、あの龍神が居る場所に向かうとするか」鬼神の大きな巨体は前方を見据え、動き出す


現在、光堂は龍神の近くにある丘の上に向かっている

そこでは、ダークナイトと言う宇宙に名を響かせる怪物と、ラルフォートナザレが死闘を繰り広げていた


光堂は、走りながら思う

どっちも、とんでもなく強い

ラルフォート、一体何を考えているんだ?何故奴がダークナイトと闘っている?

とにかく、今は絶対に龍神を守らなければ、さっきのあの言葉、まだ何か策があるのかも知れない……

今はそれが、この宇宙の唯一の希望


その時だった


「見い〜〜つけた」


背後から何者かの声


光堂は後ろを振り返らず、立ち止まり、呟いた

「生きていた様だな」


「ああ、貴様にやられた傷がまだ痛むがな」


そこに立つのはクラーケン


「どうやら、すんなりと前に進ませてくれる気は無いらしいな」


「ああ、お前を、思いつく限りの残酷な方法で殺しに来たんでな」

鋭い殺気の孕む視線を背後に感じていた


マナもまた全力で、とある場所に向かっていた

その場所とは、タケル達が向かった洞窟

光堂はマナに言っていた

「必ず、あいつらは修行を終えて戻ってくる、ただし、かなりの傷を負ってる筈だ、あいつらの回復を頼む」


「分かったわ」


光堂は二人を信頼してる

必ず、今のこの状況の中、二人が力を発揮してくれると


それにしても、さっきまで穏やかだった、ペドスドラコ全体に殺気に満ち溢れている

何度体験しても、この空気は心の底から嫌な気持ちになる


ウオオオオオオオーーーオオオーー

惑星中で起こる殺し合いは、まるで星が泣き叫ぶ様な嫌な音楽を奏でていた


「ラルフォート、お前、龍神を守って何か企んでいるな、何故闇の主、信奉者のお前が龍神に手を貸している」ダークナイトは全神経をラルフォートに集中させている


「手を貸している?」


「好きに取れば良い」

ラルフォートもまた同じく全神経を相手に集中させていた

相手は雑魚じゃない、一瞬の油断が命取りになる


同時刻、ペレーはテレパシーを連合本部に向けて送っていた


ペドスドラコが、予想を超える以上の深刻な事態になってるウキ、とにかく隊長達をもっと送って欲しいウキ、一刻を争うウキよ


テレパシーの感度は悪くなっていた、レインボードラゴンが張っている惑星を包む霊気の壁が妨げになっていたのだ

この壁により、外から他の集団がテレポートで、この惑星に入ってくる事は難しくなっている、そして惑星の内側から、テレパシーを送ることも同じく難しくなっていた

これは、これ以上惑星全体のエネルギーが急激に乱れない様に防ごうとするレインボードラゴンの配慮であった


駄目ウキ、惑星の外との、テレパシーが上手く出来ないウキ


その時だった


ペレー聞こえるか?


その声は、光堂の直属の隊長ホルロからだった。


ホルロ隊長!!


そうウキ、ホルロ隊長は感知能力のスペシャリスト、なんとかこの状況でもテレパシーを届けられたんだウキ


ペレー、今から私の能力で短時間だが、テレパシーが可能になる、ちょっと待っていろ


ピキュウン 奇妙な耳慣れない音と共に、時空の歪みが取れた様な感覚が起こる


ペレー聞こえるな


聞こえるウキ


よく聞け、隊長がそちらに向かう事は期待するな


は?何言ってるウキ、このままじゃ本当に不味いウキ、こっちには化物みたいな強い連中がウヨウヨ来ているウキよ、ラルフォートも、ダークナイトも、それにテレポートが使えなくても、直接この星に、まだまだ来るウキよ


落ち着け、この命令に背く隊長達は居るだろう?


え?


それと、何故隊長達がそちらに迎えないか、いくつか理由がある

心乱さず、良く聞くんだ


他の惑星でもこの機に反乱を起こそうと惑星転覆を狙う者達が多数出現している


その中で今


地球が危ない


え…………


タケルの星が…………


次の瞬間


それは


起こった


宇宙全土に戦慄が走ったのだ


悪寒? なんだ この異様な寒気は?


怖い…… 怖い… それは、今まで味わった事がまるで無い 心の底から沸き上がってくる、得体の知れない恐怖感


それは、生きとし生きる、宇宙中の生物、全てが感じた感覚


なんなんだこれは…


宇宙の空間に、大きく浮かび上がっていた不気味な瞳が、ゆっくりと動いたのだ 闇の主は宇宙を観察した


ガタ ガタ ガタッ ブルッ ブルッ


これ何ウキか?震えが止まらないウキ


頭の中が真っ黒になり 心は叫んだ

終わりだ 永遠に果てしなく続く闇の時代が始まった


何故私は存在してしまったんだ………

それは感知タイプで、誰よりも繊細にエネルギーを感知するホルロ隊長の反応だった

落ち着くんだ私よ、落ち着け、落ち着け…


その頃、洞窟の外

瀕死の状態で、タケルと神井を、洞窟の外に連れ出した青龍は倒れていた

その横に倒れるタケルと神井も同じ様にピクリとも動く様子は無かった……


宇宙はいよいよ闇の主の目覚めにより、地獄と化す一歩を、確実に踏み出したのだった




〜 アンブラインドワールド 〜


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