〜 爆破までのカウントダウン 〜
光堂、神井、マタスーバが目指すのは、この星を支える光の柱、この柱は現在、闇の主を狂信するクリストフによって爆破されようとしている。
「前聴いた話から推測するに、クリストフ自体はそんな強い霊力を持ってる訳ではない訳だな」光堂が言った。
「我々に止められたくらいだからな、だが奴が他の星で集めてきた仲間達の力は分からない」
光堂は自身の傷口を意識する
すると前方から
「この星がどうなろうと、どうでもいい、俺に舐めた真似をしたあの小僧は俺がやる」神井はそう言い、更に走る速度を上げる。
「俺達は先に行く」
その直後、光堂はマタスーバを見て言った。
マタスーバは最初、その言葉の意味が分からなかった。
しかし、次の瞬間
光堂と神井が更に加速して、どんどん前に進んで行く。
「ひょえ〜こりゃついて行けないな、まだ速く走れたのか」
マタスーバから必要な情報を受け取った二人は、柱の場所に全力で向かって行った。
その頃
タケルとバルベインのところでは
「本当にこれで良かったのかよ?せっかく出会って、いつかの前世の続きを二人で生きれたのに」
「ふっ、お前の能力は不思議な能力だな。テレパシーが苦手なくせに、そんな事が視えていたんだな、これ以上、私と関わらせたくない、それが本音だ」
「けっ、良く言うぜ、本当は一緒に居たいくせに」
その瞬間、バルベインは気付いた、この星で起こってる異変に。
「この空、pipシステムが発動してる、しかも惑星全体に」
「?」
「タケル、みんなにコンタクトを取るぞ、急げ、何かが起こっている」
バルベインの焦った様子にタケルの気も引き締まる
ヒュオオオオオオオオーーーッ
pipシステムには様々な用途が存在する
その種類の数は膨大で万を超える種類が存在する
主な用途は防御システムなのだが、最新の物では防御域に近付くものを攻撃したり、霊力を使えなくするフィールドを生み出したりするものもある。
「やっぱり、テレパシーが乱れてる、かろうじてまだ少し相手の波長を感じるが、じきにみんなとコンタクトが取れなくなる」
誰か応答してくれ…
その時だった
「バルベイン よかっ ぶじ で…」
「マナっ」
「やっ…と つたわ…た」
「あんまり言ってる事が聞こえない」
「わたし…ちは…こ…惑星の…柱……にむ…かう…」
「惑星の柱?」
「どうなったんだよバルベイン」タケルにはテレパシーを感じれず、何も分からなかった。
「とりあえずこの惑星の柱に向かう」
「この今の惑星の中では、霊力は使える様だが、通信系の感覚を使うテレパシーは磁場の乱れによって使えない」
「磁場が乱れると、テレパシーは駄目なのか」
「テレポート系の技も駄目だな、テレパシー、テレポート系の技は通信、移動系の部類に入る能力、磁場の乱れに特に影響してしまうんだ」
「でもよ、霊力は大丈夫なんだろ」
「ああ、このくらいの磁場の乱れなら問題なく使える」
「じゃあ、行こうぜ、この惑星の柱って場所によ」
ゴゴゴゴゴオオオ〜〜ッ
光堂と神井は立ち止まっていた。
目の前に立つ二つの影
それは神井の追っていた、先程の少年、それともう一人は全身が岩からなる岩石人間
「ようやく会えたな」神井がほくそ笑む
「ああ、さっきの兄ちゃんか、この先は通さないぜ」
「クソガキが俺に舐めた真似をした事を後悔するんだな」
「俺の名前はクソガキじゃねぇ、コレルドだ」
「なんだっていい」
「俺達は急いでいる、そこをどくんだ」光堂が岩石人間に近付いて行く
「うるせぇ、この星の運命は破滅だ、貴様ら連合だろ?連合の誰だ」
「コードネームコードー(光堂)と言う」
「光堂……」聞いた事がある、確か……連合の若手でたいそう出来る奴がいる、名前は光堂と聞いた。
次の瞬間、気付いたら岩石人間は吹き飛んでいた。
「ぐおおっ」
ズカアアアンッ
ガラガラガラッ
「速えぇな、だが、なんだよこりゃ」
直ぐに立ち上がり岩石人間は笑い出す。
「俺の身体に赤い血がついていやがる、こりゃ俺の血じゃねぇ、笑えるぜテメェ、随分ひでえ怪我してるじゃねえか」
隣で戦闘してる神井とコレルド
「笑えるな、お前の仲間怪我してるらしいぜ、助けに行かなくて良いのか?」
「仲間だと、笑わせる。仲間でも何でも無い、奴が死のうが俺には関係ないんだよクソガキ」
神井の霊気を纏った拳がコレルドの顔面を打ち込んだ。
こっ、こいつっ想像以上に強えっ。
その頃、タケル達は
「やっぱり無理だ、バルベインその傷じゃ」
「うるさい、私も行く」
「マナさんにちゃんと回復してもらってからにしろ」
「うるさい、だが確かに、この傷で行ってもお前の足を引っ張るだけだな」
「ああ、そうだよ」
「先に行けタケル、場所は大体分かったな。私は後からすぐ行く」
「了解!」
「なぁ、タケル」
声に立ち止まり、振り返るタケル
「なんだよ」
「ありがとう、ポッポと私を救ってくれて」
「ああっ、良いって事よ」
タケルは微笑み、その場を後にした。
「私とした事が…すぐに行くから」
バルベインは限界を超えていた、これ以上この状況下で友に迷惑をかけられない。
友の前、心配をかけさせたくなく気を失えなかった。
タケルが居なくなった瞬間、バルベインはその場に倒れ込んだ。
凄まじい勢いで柱に向かうタケル
その時だった。
「タケルウキ〜」
「ペレ〜、マナさん」
ペレーの運転する、宙に浮きながら走る車が近付いて来た。
「タケル君、無事で良かった、バルベインさんは?」
「マナさん、バルベインがかなりの傷を負ってる、この道を戻った所に居るはずだ」
「分かった、治療してからすぐに私も柱に向かう」
「ありがとう、行くぞペレー」
「了解ウキ〜〜ッ」
ズゴオオオンッ、ズゴオオオンッズゴオオオンッ
光堂の拳が岩石人間の身体を凄まじい速度で殴っている。
「うおおおおっ」
ズゴオオオンッ
ブシュウウウウーーーッ
「あらら、殴れば殴る程、己の傷がひらくだけじゃないか」
光堂が片膝を地面につけた。
「後何人仲間がいる?」
光堂が岩石人間を鋭い目つきで睨む。
「他にだと?俺とコレルドは強いからな、俺ら以外に必要ないだろ、前に居た雑魚は秒殺だったろ、ありゃ元々クリストフの連れだったからな、後はクリストフが柱を爆破させ、この惑星を崩壊させれば任務完了だぜ」
「お前達は何故こんな事をする?」
「がははははっ、何故?クリストフあいつは馬鹿野郎だ闇の主をただただ信仰しているだけ、俺達が奴に手を貸したのは気に食わねぇからだ、この宇宙の体制が」
「連合が秩序を守り、俺達悪党が生きづらい時代を変える為、闇の主の目覚めをきっかけに、この宇宙を闇の時代にする為さ」
光堂は黙って話を聞いていた。
ズバンンッ
突如優勢だった筈の神井の肩が斬れ、血しぶきが舞い出す
「あらら、これは速くて見えなかったかな」
コレルドの右手には霊力で具現化された槍が出来上がっていた。
「お前は確かに強いよ、だがこの霊気で出来た槍は躱せない。
「笑わせる」
「おらああっ」
凄まじい突きの猛攻撃、神井はかろうじて躱している
「お前本当に強いな、この槍を躱せるとはな」
神井が一歩下がった瞬間、槍の先端は神井に届かず止まった。
「この距離なら大丈夫なんだな」
ニヤリ、神井が笑った瞬間、槍は伸び、神井の肩を貫いていく。
ズババババアッ
「なにっ」
「残念、お前馬鹿だなぁ、これは霊気で出来た槍、伸縮自在なんだよ」
ブチイイッ
「クソガキがっ」
伸びた槍は神井の肩を貫き、壁を貫通し、神井の身動きを封じた。
「さて、これでお前は逃げられない」
「敗者決定」
ギロリ
隣で戦っている岩石人間は声を上げ笑っていた
「光堂をこの俺が殺れるとは思わなかったな、宇宙でちったぁ名の知れた有名人になれそうだぜ」
再び光堂が立ち上がる
「ふぅー」腹部から流れる様に落ちて行く血の滝
「これ以上動いたら、お前死ぬぜ」
その直後だった、再び光堂の無数の拳が繰り出された。
ズガガガガガガガガガガガガアアアッ
ブシュウウウウーーーッ
ボタッ ボタッ ボタッ
「馬鹿めっ、だから言っただろ、お前じゃ俺を壊せない」
「オラァーー」
岩石人間の拳が光堂をふっ飛ばす
ズサッ
光堂は地面に倒れた
その時だった
通路の奥のこの星を支える柱の前にある扉が開く
ギイイイイッ
「良くやった、二人共。連合の奴等を捕えた様だな、さあ爆破までもう少し、さて、破壊されるこの惑星の最後の余韻に浸るとしよう」
「はーーっはっはっはっはっは」笑っていた者の名はクリストフ
爆破開始時刻まで残り十分
〜 アンブラインドワールド 〜




