〜 スカルへ続く道 〜
現在ペドループの惑星の頭上は鮮血に染まったかの様な、真っ赤な空で埋め尽くされている、砂漠に吹き抜ける熱風が一同を襲う。
タケルと神井は、再び北條の指示通り、霊力を練り修行をしながら遺跡に向かい歩いている。
「タケル君、君は霊力の回復もさせなきゃいけないから無理しない様に」
「はいっ」
現在ペドループ星の空は赤い、気温40℃くらいだろうか、暑いっ水が欲しい、しかし、こんな事感じるの俺だけなのか?
北條さんも、小人達も涼しい顔をしている、北條さんはまあ、尋常じゃないから分かる、それに小人達だってここで暮らしてるから慣れてるのも分かる
しかし、悔しい事は神井もへっちゃらな顔してる事
すると横から声が
「あちぃ〜〜〜」「水欲しいウキ〜〜」
ジョーとペレーの反応にタケルは安心する、良かった俺だけじゃ無かったみたいだ。
何故かジョーとペレーに握手を求めるタケル。
「なにウキかぁ〜〜?」とりあえず握手しといたペレーとジョー「?」
すると北條は立ち止まり手を重ね始める、その瞬間、水道の蛇口の様に手のひらから水が流れ始めた。
「北條さん、あなたは一体何者なんですか?」驚くジョー
「何者でもないから、出来るんですよ」北條はニッコリ笑う。
分からん、、はてなマークのジョー
「それにしても不気味なほど静かです」ブルーが眼鏡をくいっとあげる、頻繁に見かけるこの仕草は、どうやら彼の癖の様だ。
確かに辺りは静かで、砂漠の先にそびえ建つ遺跡だけが不気味に雄叫びをあげている様にも見えた。
周りに車やら人が居ないと、音ってこんな静かなのか、そんな事を思う。
「しかしよぉパープル、この星一年中こんな暑いのか?」とタケル
「いや、昼間の間だけだ、夜になると凍死するくらい寒くなる、はやいとこ、この砂漠を抜けないとまずい事になるぞ」
「なんだよそれ、早く言えよ」
「がははは忘れてた、砂漠を抜けりゃ小さな小人村がある、リゾート地で良い場所だぜ、そこで休んでから行こうぜ」
「何言ってるんだパープル今はそれどころじゃないだろ」
「いや、タケル君パープルさんの言うとおりです、休むのは君の為でもあります、霊力が消耗したまま遺跡に入れば確実に死にますよ、それほど危ないトラップが沢山あるんですよね?」
小人達は頷く「ああ、本来なら、なるべく俺たちも入りたくないくらいだからな、俺たちですら命の保証は無い、皆休息が必要だ」
「本当にそんなとこ入るウキか?」
「入るんだ、覚悟を決めろ」と、ジョー
「だからよ、タケルそう焦るな、まずはペドループ星リゾート地、グリープスを目指そう」
「あそこの名物のステーキが美味いんだ」ブラックがヨダレを垂らす。
小人達のこの提案は、北條の言った通りタケルの為であった、今の疲弊しきった霊力のまま、行かせる理由には行かなかった。
そんな流れで一同はグリープスを目指す。
遺跡内では
「マッカース隊長」
「どうした?」
「後方にいたメンバーが全滅ですっ!」
「なんだと?何が起こった?」
「それがみんな溶けているんです」
クラーケンの仕業か?それともまだ他に化物が居るようだな。
「皆に伝えろ、気を引き締めろ、一瞬たりとも油断するなと」
「はっ」
その頃クラーケンは天井からぶら下がりながら眠っていた。
背後に3つの影
「クラーケン様、マッカースの後方の隊の奴等を溶かしてきましたぜ」
「マッカースの野郎も溶かしちまいましょうか?」
そいつは体長2メートル程のナメクジの姿をした存在、色はピンク一色、手足は無くナメクジがそのまま大きくなった様な姿をしている。
「ググベル、お前一人じゃマッカースは無理だ」
「では私もググベルにお供しましょう」
そいつはライオンの顔をして、身体は人間の姿をしている、こいつもまたクラーケンの様にスーツを着用していた。
鋭いライオン特有の牙と爪をかざす。
「お気に入りのスーツを汚したく無いんだが、マッカースを喰えるならそれもまたよしとしよう」
「頼むぜライアー、お前は強いからな、俺を守ってくれよマッカースは隙を見て溶かすからよ」
「ではクラーケン様また後ほど」二匹の化物は直後、姿を消す。
「あの二人でマッカースを倒せますかね?」
ニヤリ
「百パーセント無理だろうな、実力じゃあな」
「と申しますと?」
「お前は連合の奴等の性格を知らないのか?」
「ああ、そう言う事ですか、なるほど奴等が利用しないはずが無い」
砂漠の気温はどんどん下がり凍える程寒くなっていた。
「寒いウキ〜〜死ぬウキよ〜」ペレーの言うとおりだった、あまりの寒さに身体中の震えが止まらない。
「まだそのリゾート地につかないのかよ」焦り出すタケル
「大丈夫だ、もうすぐ着く」
「それにしてもなんだよこの気候」
砂漠には金色の雪が吹雪いていたのだ
「全くデタラメな世界だぜ」
「みなさん、絶対にはぐれない様に固まって歩きましょう」
あまりの吹雪で前方は全く見えなかった、ただ必死に北條の背中をタケルは見失わない様に歩いていた。
それは吹雪の中、薄っすらと輝く光の道標の様。
その時だった、もう駄目ウキ、倒れたのはペレー
「ペレー」
「ペレーを置いてくウキ、もう駄目ウキ、歩けないウキ」
「馬鹿野郎、ダチを見捨てて行ける訳ねぇだろ」ペレーを担いだのはタケルだった。
「タケル」
「お前毛むくじゃらで暖かいから俺が背負ってやるよ」
ペレーはこの地球人の男がなんだか親友の光堂に似ている気がした。
「タケル、無理になったら俺に言え、次は俺が担ぐ」
「ジョー」
「俺たちだって担ぐぜ、ダチだからな」小人達が叫ぶ
「みんな」
ふんっ、下らねえ友情ごっこかよ、神井が鼻で嘲る。
そんな皆の様子を見て微笑む北條、そして指差す。
「みなさん見えましたよ、あそこがリゾート地ですね」
まじかよ!!
砂漠を抜けた途端、吹雪は嘘の様に止み、目の前に広がるのはタケルの背丈くらいの高層ビルの数々
「なんだよここ?」ビルの後ろには海が広がっていた。
先程の気候が嘘の様に、ここは暖かい。
本当にデタラメな気候である。
「あのビルはホテルなんだぜぇ」叫んだのはイエロー
「て言うかさ、俺たちあんな小さいビル入れねーよ」
「たっ確かに」がっかりするジョー
小人達はホテルに泊まり、他の者達はホテルの周りに寝っ転がりながら眠った。
一日中、巨人(タケル達)を一目見ようと小人の見物客達は尽きなかった。
名物のステーキをくれたのだが、案の定、小さすぎて腹のたしには全くならなかった。
まぁ、北條さんが先程の水の様に、食べ物を出してくれたのだが。
全く便利な能力だ。
翌朝、ぐっすり休んだタケルの霊力は復活していた。
北條の能力で体力や傷はある程度回復していたが、底にたまる疲れがとれていた訳ではなかったのが根本的な霊力が戻っていなかった原因らしい
ほぉ、昨日のトロールとの戦いで一層タケル君の霊力は高まったみたいですね、凄い素質です
それに神井君、昨夜は修行をしていたみたいですね、予想以上のタケル君の霊力アップが余程悔しかったと見えます、ふむ、お互いが、お互いを意識し始めたみたいですね、良い兆候かも知れません。
北條は二人の些細な変化も見逃す事は無かった。
「さて行くとするか、ここから遺跡は目と鼻の先だ」ホテルの中から小人達が現れた。
いよいよ遺跡か、あの中は一体どうなってるんだ?タケルの気持ちは一層引き締まる。
「では、二人共遺跡に着くまで霊力の鍛錬を続けますよ」
「さすが北條さん容赦無いぜ」
一同は遺跡に向かい再び出発する。
「まず、遺跡に入ったら俺たちはスカルを目指す、前にも言ったように中は迷宮の様になっており、色々な罠が仕掛けられている、無論スカルを悪用する連中から守る為だ、俺たちも一人一人が全てを知ってる訳ではない、それぞれ担当するパートを案内してスカルに辿り着けるって訳だ」
「なら一人でも欠けたら」
「そうだジョー、スカルには辿り着けない」
「こうゆう風になってるのも、俺たちの中の一人が裏切り、スカルを悪用出来ない様にする為だ」
「スカルってそんなに力があるのか」驚くタケル
「だけど、スカルは持ってるだけじゃ使えないから安心ウキよ、安全装置がついてるウキから、その装置を外すコード番号が必要ウキ、番号って言っても入力してはいオーケーの様な単純なものじゃないウキけど」
「それを知ってるのは、宇宙中に散らばる十三人の伝承者達ウキ」
十三人の伝承者…これまたヤバそうな奴らだな、タケルは思う。
北條は遺跡に向かう道程途中、遺跡内の霊気を探っていた。
断とつに強い二つの霊気、気の気配から連合の隊長と、もう一つの邪悪な気、オーグ達の大将と言ったところですかね。
それにポツポツと高い霊気を持つ者達も数名居る、この中で遺跡を攻略してスカルを目指す、無論敵は小人達を狙ってくる。
中々大変な道程になりそうですね。
ヒュオオオオオオーーーーーッ
一同の前には巨大な遺跡がそびえ建っていた。
「みんな命をしっかり据えろ、行くぞ地獄の迷宮へ」
〜 アンブラインドワールド 〜




