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シャドーダンス2 東京炎上作戦  作者: 六青ゆーせー
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81/166

81始動

内調の地下2階も、1階と同じように数十メートルごとに防御シャッターが下りていた。


構造的には普通のビルの防火シャッターと同じだが、鋼鉄製で、厚さは10センチに及ぶ。

内調は核シェルターになり得る構造をしていた。


誠達は幾つかのシャッターを透過して、立ち止まった。


「この上に5人がいます」


「全く動いていないの?」


美鳥の言葉に頷き、


「閉鎖空間で盛大に火を燃やすわけにはいきませんから」


「でも、彼らの目的は蒼井聡の救出か内調コンピューターの情報でしょ?」


「どの道、彼らだけで、蒼井聡の元に行くのは不可能です。

だが、いつまでも本部をこの状態には、内調側もしてはおけない。

ムーンライト号からの影繰りが帰れば、シャッターは開くはずです。

その時を彼らは待っているんですよ。

何しろマッドドクターがいるんですから。

催眠術により、五人が十人になり、ムーンライト号のように、やがて全員がマッドドクターの支配下に置かれてしまうんです」


「えらいこっちゃわ!」


「今のまま、敵を固めていたら、きっとそうなります。

戦闘中、一瞬の隙をついて催眠術にかけられたら、それで終わりですから。

彼らは無理に進む必要はないんです」


「だから俺たちはレディを催眠から引き戻す必要があるのか」


と、井口。


「一人でも敵の数を減らせれば勝機が見えてきます。

マッドドクターが戦わなければならない状況を作れれば、多少はマシでしょう。

しかし、催眠術にかかるのに普通の人も影繰りも変わりはありませんから、1対10でも20でも有利とはいえないかもしれません」


「でも、よー考えたら、ぼんを味方にできれば、とっとと地下まで行けるん違う?」


「そうですよね。

水上バスのときでも、僕を人質に取った時、なぜマットドクターがいなかったのか?

時間的にムーンライト号に行かなければならないにしろ、今、基地に乗り込んでいることを思えば、少し行動がおかしい気がします。

もしかすると、その辺に催眠術の弱点が潜んでいるのかもしれません」


「さっき、あたしたちが鎧男と戦った時も、術をかけるそぶりは見せなかったわね」


「その辺に秘密があるのかもしれない。

例えば、ボールに変身している高屋さんには催眠術が効かない、とか。

術をかけるところを、第三者に見られるのは困る、とか。

光を見せるらしい、と言うところまでは判っていますが、他に何かある、ということでしょうか?

言葉とか?」


美鳥は肩を竦めた。


「推測をいくら重ねても意味はないわ。

まずレディの救出。

そうでしょ」


誠は頷いた。


高屋にスタンバイしてもらい、美鳥は空間内に一定以上の数の蝶を飛ばした。


誠は、影の手を天井に伸ばした。

一瞬の後、レディが天井から姿を見せた。

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