↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シャドーダンス2 東京炎上作戦  作者: 六青ゆーせー
PR
59/166

59共闘

誠は囁いた。


「美鳥さん…?」


すぐに返答があった。


「何かしら。

今、こっちも忙しいのよ…」


微かに息を乱しているのが、声でも分かった。


誠は、コンピューター制御の人形と黒いボールの関係を語った。

美鳥は、少し黙っていたが…。


「まぁ、仕方ないわね。

名探偵鬼太郎君の名推理に乗ってあげてもいいわ。

それで、どうすればいいの?」


「美鳥さんの蝶で、天井、床下などの黒いボールを発見し、教えてください。

僕が見つけるのは限界があります。

そして、僕が落とすので誘導してください」


美鳥は再び、微かに黙考し、判ったわ、と語った。


「でも、こっちも身を守るのが先決だから、時間がかかるわね。

まぁ、期待しないで待っていて頂戴」


誠の考えが正解だとして、作戦が動き出すのは、確かに十分先か、二十分先か判らなかった。

とにかく、今は戦わなければならないが、敵もそろそろゲームコーナーの時のようなジョーク交じりの攻撃はしなくなっていた。


実弾を撃ってくる。


そして、それは誠の弱点を的確に突いていると言えた。


つまり、格闘戦用の分厚い影を纏っている近接戦闘タイプの影繰りならば、不意に銃で撃たれても、致命傷は負わない。

そもそも、接近戦では常に不意打ちが当たり前なので、戦闘中は常に鎧を着ているようなものだからだ。


だが誠は、中距離戦闘型で、およそ25メートルまでの相手を透過で落とすか、もっと近い敵は影の手や足で殴る影繰りだ。

影繰りになって1か月ということもあり、まだ、それほど堅牢な影を常時体に維持してはいない。


何とか意識して纏っていたつもりだったが、あっさりボーガンに撃たれてしまった。

あの程度の攻撃を弾けないのが、ドールマスターに知られてしまったわけだ…。


同然、弱点はあの時に既に露呈していた。

誠は、才能はあるかもしれないが未熟な餓鬼に過ぎず、影を纏うことも満足にできていない、ということだ。


銃を撃たれたら、到底防げないだろう。


だからドールマスターは、誠の周囲に銃を撃つ人形を集めているのだ。

これからは、常に不意打ちで背中から銃を撃ってくるだろう。


そして、それに注意が傾けば…。


前からいるような、早く動ける人形が、銃を警戒しているど素人の背後を襲う。


ドールマスターは、この広い豪華客船全体を射程に収める、超長射程の影繰りだった。

離れていても、むろん強いが…。


接近したら、能力が強まったり、正確性を増す可能性もあった。


誠は考えた。


敵のいる方向だけは判っている。

つまり、前方だ。


だが接近すれば、敵は強くなる可能性がある。


しかし、この場に留まっていても、敵は銃器を誠に集めてくるだろう。


動けば、少なくとも、あの三輪車のような、射程を合わせる時間のかかる長砲は防げるはずだった。


前進はすべきだ。


誠は思った。


だが、それは射程をはぐらかすための動きであり、接近するのは美鳥さんの声を待ってからだ。

なぜなら、PC制御の人形が使用不能になれば、幾分僕たちが有利になるからだ。


このファションフロアを動き回り、敵の標準を外しながら、僕は1台でも多くの人形を始末し、ドールマスターを追い詰めるんだ!


思うと、誠は、胡坐をかいたままで、もう一度、床に潜った。

下からの俯瞰で眺めれば、少なくとも動いている人形などがあれば、すぐに判る。


そして素早くフロアに出たら、早く動いて天井を探る。

自分の目でも、あの黒い奴を、一個でも二個でも落としてやろう。


天井に目を走らせた誠の至近距離で、棚に置かれた金属製の置物が、突然誠に飛びかかってきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。