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シャドーダンス2 東京炎上作戦  作者: 六青ゆーせー
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45/166

45闇夜の黒猫

渡り廊下を歩いていく、一歩ごとに、周囲は暗くなってくる。


最も大きな画面には、アメリカのゲームだろうか、日本の漫画チックな絵ではないリアルな画面で、グロテスクな怪物たちが暴れ回っていた。

どうも、人間を襲うと1ポイント、とか建物を壊すと5ポイントとか、怪物に得点が入るらしい。


テトリスの要領と言うのか、怪物が破壊したことによって、沢山の人間が連鎖して死んだりすると、加速度的に点数が増加されていく。


その奥には、任天堂などの日本のゲームが映るモニターもあった。

ゲームブースはかなりの規模で、左右沢山の画面が、暗闇に浮き上がっている。

マリオが飛び、ストリートファイターが戦い、ぷよぷよが消えていく。


しゅっ。


微かな音に、誠は反応する間も無かった。

かつっ、と空中で、小型の矢が跳ね、緑のカーペットに落ちた。

美鳥の蝶が、矢を弾いたのだ。


誠の額を、どっ、と汗が流れた。


「…すいません…」


「謝る必要はないわ。

ただ、次も守れるかは判らないので、学習すること」


美鳥は、神経を張り巡らせながら言った。


改めて思うが、美鳥は強かった。

周囲360°の視界を持っているし、影の蝶は、ナイフ使いのナイフも、弓矢も弾いてしまう。


それに比べたら僕は…。

誠は項垂れた。


せめて、背後が見えたらよかったのに…。


透過する先が見える誠の感知能力は、落ちるのにはいいのだが、あまり戦闘には役立たない。

敵を知覚できれば、もちろん落とせるのだが、ドールマスターは同時に無数の人形を操る上に、形が自由なので、影繰りの闇の視力をもってしても、敵を発見できなかった。


突然、大音量で車のエンジン音が高鳴り、左手前に荒野をバギーが疾走する画面が現れた。


一定時間画面が切れ、突然、デモ画面が現れたのだ。

誠は、思わず身を屈めた。


が、何も起こらず、ゆっくりと身を起こした時。


ちらっ、と3階吹き抜けホールの手摺に、黒い影が見えたので、誠は落とした。


「よくやったわ。

それが、さっき矢を撃ってきた、赤ちゃんサイズの殺人人形よ」


美鳥が言い、誠は微かにホッとした。


「気を抜かない。

少しづつ、私たちはドールマスターに迫っているのよ。

近づくほどに、危険はどんどん増えているのよ」


美鳥は囁いた。


渡り廊下を渡ると、購買ブースに辿り着いた。

近くで見ると、ほんの薄暗い明かりがあり、しかも特殊な照明なのか、商品は、わりとハッキリ、見えるようにできている。


格闘ゲーム、RPG、迷路やアドベンチャー、様々なジャンルのゲームが、ぼんやりと輝いていて、対応するゲーム機械は、やや高い位置に、スポットライトを浴びて浩然と輝いていた。


なにかいる…。


それは、誠も感じたのだが…。


それは、闇を走り回る黒猫のように、捉えどころがない敵だった。



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