↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シャドーダンス2 東京炎上作戦  作者: 六青ゆーせー
PR
21/166

21催眠術

「青山です」


警備室で待つアクトレスたちに電話があったのは、作戦を開始して五分も立たない頃だった。


「おう、どうだった?」


アクトレスが、監視モニターから目を離さずに聞いた。


「それが、岩井さんには、記憶が無いんです」


「なんだ? その記憶がないっていうのは?」


青山は戸惑った。


「僕にも判りません。

催眠術とか、そんな物なのかもしれません。

ただ、影が岩井さんの脳に侵食した形跡はあります。

つまり…、僕が思うに、催眠術を使う影能力なのではないか、と…」


アクトレスはモニターを見ながら首を捻る。


「催眠術を使う影?

そんなの聞いたこと…、いや、確か、一人いたな。

医者としても一流で、催眠術を医療に使い高い名声を得ていたが、麻酔なしで手術を行い、人を殺してしまって医師免許を剥奪されたとか言う、確かマッドドクターとかいう奴が…、だいぶ昔の話だけどね」


「ともかく、僕の能力では、消えてしまった記憶までは探れません」


アクトレスは決断した。


「よし、青山は海野と共にこっちに戻れ。

すぐ動けるように準備は怠るなよ。

それから木田人事部長には岩井総務部長は無実だった、と報告はしてくれ、詳しい事情はおって内調から知らせる、と言っておけ」


電話を切ると、アクトレスは誠と美鳥に言った。


「よし、七階に乗り込むぞ!」


誠と美鳥は、勢い込んで立ち上がった。




レディは、いや春川順平は、しばらくの間動けなかった。


人を殺して良い訳もない…。

でも、それでは恭平が死んでしまう…。


「…その人が見つかったとして、その人が死なないようにできるのだろうか…」


恭平が、弱々しく、喘ぎながら言った。


「順平!

お前がそんなことに頭を悩ますことは無いんだ!

全ては聡の妄想だ。

そんなに簡単に、人のゲノムが一致するわけないことぐらい、お前だって判るだろう!」


「確かに見つからない確率の方が多いだろうな。

だが、私はやって見ずにはいられない!

そこに情報があるのに、見ずに、このまま恭平の最後を看取るわけにはいかないんだ!」


青井聡は、身を捩るように嗚咽した。


そうだ…。

これは、そういう問題なんだ…。

何もしないで、ただ死を待つ恭平を看取るなんて出来ないじゃないか…。


「俺が、やる。

情報を取ってくる!」


レディは言った。


「いや、君を犯罪者にすることは恭平が許さない。

情報を取りに行くのは僕だ」


青井聡が声を震わせた。


「だが、私だけでは情報は手にすることが出来ない。

そこでミオさん、あなたに手伝ってもらいたい。

なんとか、壁抜けが出来る少年を説得して、情報を手に入れる手伝いをしてもらいたいんだ」


「それなら、俺と誠は仲がいい!

俺が言えば、きっと誠も協力してくれるはずだ!」


レディはスマホを取り出した。


「いや、今はマズい。

私たちを、そして君たちを内調は探しているはずだ。

彼も捜査に加わっているかもしれない。

彼が一人になるのを待ち、接触しなければならない。

それより今は、一刻も早く、本部のある浜松町に移動しよう!」


青井聡は言った。

レディもまた、深く頷いた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。