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シャドーダンス2 東京炎上作戦  作者: 六青ゆーせー
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14/166

14突入

呪いの人形、をヨシオドールに装備させたレディは、改めて手札を見た。


打ち消し呪文が三枚、それに防御に特化したアーテイファクト妖怪、ブリキの兵士がある。ブリキの兵士は、一/四でコストも安く、レディのデッキの防御の要だ。


呪いの人形と一緒に出すことも出来たが、それだと、レディに不利なカードを相手が出した時に、打ち消し呪文が使えない可能性がある。

一ターン辛抱することにして、レディはターン終了を宣言した。


カブトの番だ。

ここで呪いの人形の効果で、レディの持っている妖怪分のダメージ二が発生した。


レディは反射の鏡の効果を使い、ダメージをカブトに反射させる、と宣言した。

その時、カブトは変容の壁を能力を使った印にタップした。


変容の壁は、プレイヤーを標的としたダメージを、クリーチャーに移し替える特殊効果を持っている。

普通は変容の壁、自身がダメージを受け止めることが多いのだが、カブトは青大将にダメージを受けさせた。


青大将は再生を使い、タップした。


レディは、愉快なピエロ、をタップさせ、青大将に一のダメージを与えた。


青大将は死ぬ、かと思われたが、カブトは森の魔術師をタップさせた。

魔法カード、回復を発動させ、青大将を回復させる。


レディは、魔法カードは、呪いの人形、の影響下で使用できない、と言おうとしたが、気が付いた。

森の魔術師は、二つの特殊効果を持ち、どちらか一方を選び、使える便利な妖怪で、その一つが、コストを一出すこと。

もう一つは、自身の手札を一枚捨てることにより、墓地のカードを使用できる、という特殊効果だった。


カブトは、自分の手札の回復を捨て、墓地にある回復を魔法としてではなく、妖怪の特殊効果として使ったのだ。


にやり、とカブトが苦しげに笑った。

してやられた、とレディは舌打ちをしたが、考え直した。


どの道、墓地から使用したカードは、ゲームから除外される。

もう二度と使えないのだ。

次のターンは、同じことは出来ないはずだった。






アクトレスを先頭に、誠と美鳥もKCジャパン本社ビルに乗り込んだ。


入り口は、総ガラス張りの三階までの吹き抜けになっていて、天井に大きなシャンデリアがかかっている。

これが、その昔、KCジャパンが一部上場企業になった元を築いたアニメーション、スペースバトルシップのデザインを取り入れているのは有名だ。


何度来ても、誠はシャンデリアを見上げてしまう。

一階からだと、第三艦橋しか見えないのが残念だ。


アクトレスが受付で、一等陸尉の三つ星の階級章を警察手帳風にしたものを見せて、警備担当者を呼び出す。

二人の子供を連れた革ジャンの大柄な女が、軍の階級章を出したのだから、受付の女性も、かなり戸惑った様子だ。


受け付が混乱している間、手持ち無沙汰の美鳥に、誠はシャンデリアの話をした。


「おー、これ、大和かぁ! 

そういやぁ、そうだな!」


喜んだのは、アクトレス教官の方だった。

何でもブームの当時、徹夜をして映画館に並んだそうだ。


えっ、アクトレス教官って何歳? と、誠は戸惑った。


「弟が見たがってねぇ。

そのくせ、始まったらスヤスヤ寝ちまいやがって、周りはムサいオタクだらけでよぅ!

ん、今、オタクとか言わねぇのか?」


アクトレス教官が弟話を始めると長い。

戦場話は、もっと長いのだが…。


やがてオタオタと太鼓腹の偉い人と、制服姿の警備担当が現れた。


「内調の山岸一等陸尉だ。

このビルの七階のデュエルルームって言うのか? を、凶悪犯罪者が使用しているのが確認された。

強力を願いたい」


背筋を正して、アクトレス教官が、有無を言わさぬ迫力で、ホールに声を響かせた。


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