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シャドーダンス2 東京炎上作戦  作者: 六青ゆーせー
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100/166

100挟撃

最悪のタイミングだった。


可能ならば、ナイトを倒した後で、マッドドクターが強化した影繰りと当たりたかったのだが、これではで左右から挟撃されることになってしまう。


誠は、カブトたちを透過した。


奇妙なヘッドギアを使たカブトたちは、一瞬で、頭だけを地上に出した状態で、コンクリートに埋まった。


「上手いぞ、誠君!」


ミオがナイトに連続パンチを撃ち込みながら、声をかけた。


この隙に、なんとかナイトの体内にレディの分銅を透過させたい!


高屋がナイトの背後の防御シャッターに当たって、ナイトの後頭部を痛打した。


ナイトの右足はまだ、床のコンクリートに埋まったままだ。


「誠、行くぞ!」


レディが叫んだ。


レディの背中に浮かんだ3つの分銅の一つが、鎌首をもたげるように浮き上がり、ナイトに向けて撃ち込まれていく。


だが…。


「何をやっとる!

そんなもの、すぐに出られるだろう、お前たちは!」


マッドドクターが4人が開けた穴の奥から、叱咤した。

すると、その瞬間、分厚いコンクリートの床に、ビキツを音を立ててヒビが入った。


誠は、しかしナイトに集中していた。

この瞬間で、ナイトは殺せるはずだ。

レディの分銅は、ナイトに向かって加速している。


美鳥と、井口が四人に向き直った。

2人は、僅かな時間でもヘッドギアの4人を抑えるつもりだ。


その一瞬。


ナイトの手に持った槍が、レディの分銅を弾いた。


なにっ!


分銅は天井に突き刺さり、真っ赤な炎を吹き上げた。


誠は迷った。


レディとミオを透過で守ることもできる。


だが、炎は、ナイトの体も舐めるだろう。

その瞬間、透過をすれば、殺せないにしても幾何かのダメージを与えることは出来るはずだ。


誠の横では、ダイナマイトでも仕込んでたかのようにコンクリートが爆発し、四人の影繰りが戦場に復帰していた。


井口のカラスが別々の3人に襲い掛かる。


美鳥の蝶も、井口の手から余った円盤使いに蝶を向かわせていた。


ぐらり、ナイトが揺れた。


誠は、ナイトへのダメージを優先したのだ。


ダンサーチームの防御力の高さを信頼しての行動だった。

思ったとおり、ミオとレディは、ソシアルダンスのように、クルリと回転し、ミオの花弁の上を滑って炎を回避していた。


誠は、影の手を伸ばした。


レディの振り子が届くほどの距離ならば、誠の影の手も届く。


影の手がナイトの顔面を殴りつけた瞬間、高屋もナイトのボディに強烈な体当たりを仕掛けていた。


ナイトの至近距離に、1匹の蝶が飛んでいた。


「誠!」


「透過します!」


誠は叫んでいた。


ナイトの顔面に貼り付いた蝶はそのまま甲冑を透過し、中の男に顔面に貼り付いた。


不意に呼吸機能を奪われた男は、弾けるように顔に手を当てた。

だが、次の瞬間には、ナイトの影は消え失せ、ラクビー選手のような屈強な肉体のスーツ姿の男に戻った。


誠達は、四人の影繰りに向き直っていた。


井口のカラスが、1撃で空中で粉砕された。


3羽、同時にだった。





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