第24話:絶対不透過の盾と、おもちゃの削りカス
4人のヒロイン――ルナ、ステラ、ゼノン、ココアを引き連れ、俺はついに外宇宙の最奥、万物の因果が反転する『虚無の玉座』へと到達した。
そこに鎮座していたのは、全身を漆黒の次元エネルギーの鎧で包んだ、外宇宙の真の支配者『終焉王』だった。
「よくぞここまで来た、地上界のイレギュラーめ。だが、我が領域に足を踏み入れたお前たちの命運もここまでだ。――展開せよ、『絶対不透過の盾』!」
終焉王が吠えると、彼の周囲に、全次元の確率とあらゆる攻撃を完全に遮断する、虹色に輝く幾何学的な防壁が出現した。
「ハハハ! この盾はあらゆる宇宙の概念、因果、属性をすり抜ける! いかなる超チートを持とうが、我が身に触れることすら叶わん!」
「な、何ですかあの防壁は……!? 魔力の波長すら一切感知できません!」
ルナがいつものように絶望の表情で叫ぶ。
「私の外壁を破壊する力でも、あの盾には干渉できないわね……」
ステラが珍しく眉をひそめ、ゼノンも「くっ、我が大剣でも斬る概念すら見当たらんぞ……!」と歯噛みする。
だが、俺の足元にしがみついていたココアだけは、俺からもらった「ルービックキューブ風の永久機関おもちゃ」をいじりながら、終焉王の盾を見て顔をパッと輝かせた。
「あ! お兄ちゃん、あの盾の数式配列、ボクが今お兄ちゃんからもらったおもちゃの構造にそっくりだよ! でも、あっちの方が何兆倍もシンプルで、欠陥だらけだけど!」
「おいココア、何をバカなことを――」
ゼノンが嗜めようとしたが、俺はポケットをガサゴソと探り、中から「小さな鉄のクズ」を取り出した。
さっき、ココアのおもちゃをポケットの中で手慰みに削って形を整えた際に出た、ただの『削りカス(次元物質の端材)』だ。
「おい、終焉王とか言ったか。お前のその『絶対無敵の盾』、構造が俺の作ったおもちゃの劣化版なんだよ。構造が同じなら、上位互換の物質がぶつかればどうなるか……」
俺は親指で、その小さな削りカスを、パチンと終焉王に向けてピンボールのように弾いた。
「ハッ! ただのゴミを投げつけて何に――」
パリィィィィィィィン……ッ!!!
終焉王が嘲笑いかけた瞬間、世界を遮断するはずの『絶対不透過の盾』が、まるでただの薄汚いガラス窓のように、木っ端微塵に粉砕されて吹き飛んだ。
ただの削りカスが放つ圧倒的な次元質量に耐えかねて、防壁どころか、背後の玉座までが真っ二つにへし折れる。
「な……が、は……!? 我が、全次元最高峰の絶対防御が……ただの、ゴミクズで……!?」
終焉王は自慢の盾を失い、衝撃波だけで床に転がり、王冠を落としてガタガタと震え出した。
「すごーーい! やっぱりお兄ちゃんの削りカス、宇宙の真理そのものだったんだね!」
ココアが目をキラキラさせて俺を見上げる。
「主……もう驚きを通り越して、ツッコミが追いつきません……」
ルナが遠い目をし、ゼノンは「あ、ありえん……私は一体どんな化け物に頭を撫でられていたんだ……」と頬を赤らめて震えている。
「ふふ、やっぱり主さんは最高に刺激的な男ね❤」
ステラが俺の腕に豊満な胸を押し当ててくる。
圧倒的な理不尽でボスのプライドを消し飛ばし、ハーレムの好感度を上限突破させる――。これぞWeb小説の王道にして至高である。




