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第21話:外宇宙の境界と、謎の包容系美女

神界の最奥に開いた、禍々しい『漆黒の亀裂』。

そこから溢れ出る未知のプレッシャーを前に、俺とルナは、崩壊する神界の宮殿を後にしていよいよ世界の「外側」へと足を踏み入れていた。


たどり着いたのは、星々が怪しく明滅する、次元の狭間のような空間。

そこには、神界のテクノロジーすら超越した、不気味な黒い巨大要塞が浮かんでいた。


「くっ、これが始祖神の言っていた外宇宙の脅威……! 属性すら感知できないなんて、一体どう戦えば……!」


ルナが引きつった声を上げ、身構える。

だが、その要塞から放たれた無数のレーザーが俺たちを蒸発させようと迫った瞬間、俺の前に『誰か』がふわりと降り立った。


「あらあら、可愛いお客様ね。でも、ここから先は少し危ないわよ?」


艶やかな黒髪をなびかせ、豊満なプロポーションを大人の色香漂う衣装に包んだ美女が、微笑みながら片手をかざす。

それだけで、迫り来ていた外宇宙のレーザー群が、まるで優しい光の粒のようにすべて霧散してしまった。


「な……ッ!? 外宇宙の攻撃を、ただの手払いで消した……!?」


ルナが目を見開く。

彼女の正体は、この次元の狭間で外宇宙の動向を監視し、一人で防衛し続けていた超越者――ステラ。


「私はステラ。この世界の『外壁』を守る者。あなたたちが始祖神を倒してここへ来たのね。……ふふ、でも困ったわ。私一人じゃ、もうあの子たちの侵略を抑えきれなくて……」


ステラは困ったように眉を下げ、ため息をつく。その包容力あふれるお姉さんのオーラに、ルナすらも一瞬毒気を抜かれたようだった。


だが、俺はその巨大要塞を一瞥し、退屈そうに口を開いた。


「抑えきれないって、あの程度の有象無象にか?」

「え……?」


俺は右手を軽く前に突き出し、指先をピッと動かした。


――『外宇宙コード・全消去コズミック・イレイザー』。


ドゴォォォォォォン……ッ!!!


次の瞬間、ステラが何年も命がけで防いでいたはずの、星を滅ぼす規模の外宇宙の巨大要塞が、まるで火をつけられた紙クズのように一瞬で大爆発を起こし、塵一つ残さず完全消滅した。


「……あら?」


ステラは、いつも通りの「あらあら」という微笑みの形のまま、完全にフリーズした。

あまりの理不尽な光景に、大人の余裕が秒で崩壊しかけている。


「よし、邪魔な壁は壊した。案内してくれよ、お姉さん。この奥が外宇宙の本拠地なんだろ?」


俺がそう言って不敵に微笑むと、ステラは頬を赤らめ、熱い視線を俺に投げかけてきた。


「……まぁ。私があんなに苦労していたのをお釈迦様みたいに一瞬で……。なんて頼もしくて、素敵なお方なのかしら。ふふ、私、あなたになら何でも教えてあげちゃうわ……❤」


「ちょっと待ちなさいよ、あなた!!」


それまで呆然としていたルナが、ステラのあからさまな態度に猛然と割り込んできた。


「主! なんですかその女は! 私という最初のヒロイン(従者)がいながら、出会って数秒でそんな年上のお色気お姉さんに鼻の下を伸ばして……!」

「いや、俺は別に伸ばしてねえけど」


「あら、可愛いお嬢さん。強い男の側に優秀な女性が何人いても困らないでしょう? ねぇ、マスターさん❤」

「マ、マスターですってぇぇぇ!?」


外宇宙の戦場という緊迫した空間で、俺を挟んだ新旧ヒロインのキャットファイト(ハーレムの義務教育)が、賑やかに幕を開けるのだった。

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