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第39話

 うん、ようやく自覚したみたいね。このドM。まあ成長しているということなのだろうと老婆心。私はこう慰めておいた。いいかげんに。


「まだ、あなたはましな方よ。酷くなると腕を骨折させてくれなんて言い出すんだもの……」


 私が話しているのに口をポカンと開き、半身をのりだしこう言う。顔近いなあ。本当に端整な顔立ちね。


「こ、骨折!? それもいいかもしれないな……。痛そうだし……」


 私はドキリとしたこいつは……もといドMはまた変なことを言い出すのでは……。


 オルストラスは「骨折させてくれと言った人が実際にいるのですね?」と興奮顔。鼻息は荒く台風の風のよう。ビュービューいってるわ。


 私はうなずきながら「本に、ライトノベルに載ってたのよ」と返す。まあ、あれは創作かもしれないが……。どうなんだろ?


 オルストラスがその本を貸してくれとせがむので仕方なく書架の前に移動。私ってやっぱり汗牛充棟だわね。


 私は「このシリーズよ。はい、これ一巻」と書籍を本棚から抜き手渡す。オルストラスは財宝を手渡されたかのように丁重に扱う。手がわなわな震えているのは気のせいかしら?


 オルストラスは従者に指示しあるだけそのシリーズを持ち帰った。「今日から徹夜です!」等と彼は言葉を放っていたが、私はデンジャーな事をしでかしたのでは……。なにも起きませんように!

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