第30話
今日は自室にひきこもっている。いつものサッカーすらできそうな部屋。今度みんなを呼んでスポーツでもしようかしら?
いや、そんなことをしたことがばれたらお母様たちにこっぴどく叱責されてしまうだろう。後が戦々恐々でひーひーなやつだ。
そこへ扉をノックする音。私は魔術書をとじ椅子から立ち上がり、毛足の長い黄色い絨毯の上をさっさと進み扉を開けた。
ミンだった。髪をみつあみにしている。あいかわらず愛くるしいお目めに視線がいく。
年上だけどかわいくてかーいなあ。そこでミンは両手に積んでいた小山のような山を見て、私と目をあわしこう口にした。
「モリシス様、ネット通販の本が届きましたのでお持ちしました。ところでこれはライトノベルですか?」
私は「ありがとう、ミン。それは気晴らしのための本……そう、ライトノベルね」と返した。
私は本棚の未読コーナーにそれらをさしていく。ミンもヘルプしてくれた。
私って読書家ね。書架にこんなに本を溜め込んで……。いっそひきこもって小説家を目指すのも……。
そこでミンがこう聞いた。二人とも本棚を前にし立っている状態だ。私のピンクのドレスとミンの白黒メイド服が白い庭に咲く花のよう。
「モリシス様のお気に入りの小説って何ですか? 私も少し読むんですけど……」
私はファンタジーと恋愛ものの小説をミンに手渡し言った。ニッコリして。
「これがお気に入りよ。あなたにプレゼントしてあげる」
ミンは戸惑った顔で「いえ、そんな……従者にそのような……」と本を丁重に返却してくる。私は「ミンは私の友達であり、お姉さんなの、そんな態度は止めて……寂寥感がするわ」と返す。
それにミンはポカンとした後、微笑み「はい、ありがとうございます!」と答えた。ミンと仲良くなれた。なんか嬉しいわ。




