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第19話

 ここは書籍達が集う本の街。まあ言うなれば図書館だ。たくさんの様々な本達が書架に満員電車みたいにぎゅうぎゅう詰め。


 それらは態勢すら変えられず一言居士もでてくるだろうしクレームだって言えるなら言っているだろう。


 今日は父の命令で……嫌だったんだけど……例のドMじゃなくて……王子様オルストラスとデートだ。


 私は勘案した。このドM……もとい、オルストラスの口を開かせない場所はないものかと。


 見た目は清流のような流れる金髪、美しいそうぼう、洗練された身のこなし、お洒落な格好。というぐらいバッドポイントがない。ストロングポイントばかりだ。


 それを活かすには……こやつの口を塞ぐしかない。しかし、ガムテープ張るわけにもいかないし。縫いつけると逮捕されるし……。


 そこで選んだのが図書館というわけだ。マナーにうるさく、民の見本になるべき王子様がわーわー喧騒を起こすわけにはいくまい。


 私たちは横長の木製、茶色のテーブルにつき読書に励んでいた。ちなみに差し向かいに座っている。


 私は気晴らし用の空飛ぶバターが主役の絵本を読破しテーブルに寄せて置いた。表紙が黄色いバターが赤いマントをはおっているという斬新な本だった。


 まあ、ヒーローものだ。バターが溶けるまでに悪漢達をやっつけヒロインや市民を救うみたいな。


 タイムリミットがあってスリラー要素もある。結末はハッピーエンドで読後感も抜群に良かった。


 正義感もかきたてられるし、子供達に人気なのも分かる気がする。まあ、まだ私も子供だけど……精神年齢は大人レベルだけど。


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